Motorhead - Iron Fist

先日は日本のロック的には割と面白い時代に生きてきたものだと書いたが、洋楽的にはちょいと残念なのは変わらない。それでも80年代初頭のNWOBHMの波くらいはきちんと聴いていたかったなぁ…ちょっと年齢が足りなかったから微妙に通っていない。ちょい後でバンドの名前とか知ったくらいで、さすがにモーターヘッドは有名だったけどそれはロゴとかアイコンの意味で音的には当時は全然聴けていなかった。当時聴いてたらかなり方向性とか嗜好性が異なったんじゃないか、なんて思う。若い頃にアレ聴いてたら面白かっただろうな〜と想像が付くもん。ところがそうはならずに割とスタンダードに歩んでしまったので、どうだったかは知る由もない。ただ、結果的にはロックを聴き続けていたから様々なサウンドに出会えているし、なんとも嬉しいことだ。時代は異なれど聴けた、出会えたというのは楽しいもん。
Tankが出て来た辺りにはモーターヘッドも絶頂期を迎えていて、それこそ充実しまくったモーターヘッドらしいアルバムばかりを連発していた時期だ。今回はTankに合わせて1982年のオリジナルアルバム「Iron Fist」なんてのを聴いてみるが、「Ace of Spades」や「Overkill」と何ら変わりのない、またライブ盤「No Sleep 'til Hammersmith」の迫力そのままを見事に持ち込んでいる音作りと迫力のアルバムで、単発の曲がどうのって言うよりもアルバムとしての纏まったパワーってのが凄い。ギターソロがどうとかあまり無いけど圧倒的なスタイルがモーターヘッドの凄いトコロ。これにてファスト・エディ・クラークがバンドを脱退してFastwayに向かうが、そんな気配まるで感じないくらいに充実しまくってるから不思議だ。何が不満で辞めたんだ?くらい思っちゃう音で、あまり気にせずトライしてみるべきだろう。自分はとある時からモーターヘッドを意識して見かけたら聴くとか買うとかするようにしてたので、まだ全部集めきれていないけど、その時その時に聴いてる感じですね。
初っ端のタイトル曲「Iron Fist」からして一発入魂なスピード楽曲で一気に引き込まれる。のみならず次もその次も同じような疾走感でどんどん引き込まれる…飽きるかと言われるとそこが一捻りあるのか素直に聴けていくので飽きないという面白さ。ギターソロで流れを変えるとかでも無いが、かなりメロディアスな試みをしているようなフシもある。だからバンドはノリノリで進んでいたけどエディはクリエイターとしてちょっと新しいことやりたかったのか、なんて邪推も出来てしまうか。それにしても冒頭4曲の勢いと来たら見事なもの。モーターヘッドって割と取っ付いてない人多いんじゃないかな…ロゴやらレミーの名前は知ってるけど、とかね。なかなかハマる世界なんで聴いてもらいたい。
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