爆風スランプ - よい

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爆風スランプ - よい (1984)
よい

 当時から見た目とは違って凄いテクニシャンバンドという評判が高かったことで、割と一目置きながら聴いていた爆風スランプ。自分的には基本的にコメディタッチのバンドって苦手だったんでルックスとか先に見ちゃったら多分聴かなかったんだろうけど、幸いな事にレコードからだったのでまだ良かったか(笑)。それでもこのジャケットにはかなり違和感を覚えて手を出すのをちょっと戸惑った記憶があるな。ただ、自分にロックを教えてくれた先輩の部屋にあったんで、まぁ、それならきっと面白いんだろう、と思って聴いた。

 1984年にアルバム「よい」をリリースした爆風スランプは自分にとってそんな存在。ただし勿論のことながら違和感を感じる音楽として聴いてた。何だろね、不良ロックという概念じゃなかったからかな。それよりもやってる音がポップだったから?実際にはポップと言うよりも斬新な取り組みだったんだろうけど、歌詞は奇想天外でユニークで覚えやすい、正に90年代を予言するかのような日本語を使いこなしたもので、わかりやすかった。が、どこか違和感。一方バンドの音もやっぱりポップに聞こえてきてロック的な暗さとかヤバさみたいなのはなくって洗練された音楽という感じか。だから自分の狭い世界で思い込んでたロックとは全然異なる世界と出会ったというトコかな。好みかどうか?ってなるとそりゃ好みじゃないさ。ただ、面白かった。似た系統ではこの期米米CLUBなんてのが同じくCBSソニーから出て来たけど、結局いずれもヒットチャートに進むバンドへと進化していくのだった。

 さて、アルバム「よい」だが、今聴いてもやっぱりロックじゃない(笑)。既にポップス界で売れてしまいカラオケ定番のバンドであるから今ならそれは普通に語れるのだろうけど、当時は「よい」を聞きながらどう捉えたもんか、ってのあったな。チェッカーズと同じ立ち位置?いや〜、爆風スランプはもちろんテクニシャンなミュージシャンだから…、じゃ、ロックバンドか?ってぇとちょいと違う。そんな狭義の世界を考えながら生きてた時代でしたね(笑)。歌謡曲バンドとしてはもちろん良い曲面白い曲が色々と詰め込まれたアルバムで、売れてからの作品じゃないからバンドの本質が入っててなるほど、ってのは多いか。

 まぁ、実は自分が意識するしないに関係なく結構爆風スランプって色々な所でプロモーション活動してたからか、レコード屋とか行くと見かけたりイベントやってたり、果ては路上で出会ってしまったりと結構見ること多かったんで音云々よりもちょいと興味が湧いてたってのが大きいかも。やっぱね、サンプラザ中野さんのインパクトはデカかった。









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フレ
Posted byフレ

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elmar35  

デヴュー前、京都の某ライヴハウスで俺達4人と対バンの客2名って集客の場面があって、その後このデヴュー作が出た直後いきなり200人くらいの客が入っててビックリした事を思い出します。河合と中野はいつもふざけてばかりでとても表に出せないような唄ばかり演っておりました。江川と末吉のガッツあるプレイは見ごたえあったんだけどな。残念な連中でしたね。

2013/05/16 (Thu) 22:17 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>elmar35さん

へぇ〜、やっぱ個性的ではあったんでしょうね。
当時のロックの雰囲気からしたらフザけたバンドにしか見えなかったんだろうと思いますが、対バンで生で見ていたらその巧さはありありと分かったんでしょうなぁ…。

2013/05/16 (Thu) 22:43 | EDIT | REPLY |   

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