Warm Dust - And It Came to Pass
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Warm Dust - And It Came to Pass (1970)

英国には実にバラエティに富んだサウンドを奏でるバンドがいくつも存在していて、試行錯誤と実験、そして悠然としたプライドが漂っているところが面白い。特に1970年代のバンドはそれこそが自身達のスタイルで何がシーンに受け入れられるのかすらもわからないまま実験を繰り返してきている。これは単独のバンドが、というのではなくってシーン全体がそういう方向に向いていたってことで、レーベルが実験していたというワケでもない。そこが文化ってヤツで面白いものだ。自分でも結構漁り切った感あったけど、ポイントポイントで絞って探してみるとまだまだ有象無象のバンドやアルバムがあって、その深さには舌を巻くばかり。
1970年にリリースされたWarm Dustというバンドのファーストアルバム「And It Came to Pass」よりはセカンドの「Peace for Our Time/Warm Dust」の方がやや知られていた気がする。ファースト「And It Came to Pass」は自分もまじめに探してなかったし見たこともなかった気がするが、ジャケットが面白い。こういうシニカルなユニークさはいいね。好感を持てますよ。丁寧な作りだし期待して音を聴くワケで…、そしたら驚くばかりに洗練されたブラスジャズサイケデリックハモンドロックみたいなのが流れてきてちょっと驚いた。もちっとベタなロックかと思ってたんでこのユニークな音作りはニヤリとしてしまったね。えっと…何言ってるんだ?って話だけど(笑)、そりゃ曲によるんでこうだと言い切れないが、ジャジー…ってもブラスとサックスや木管楽器だからジャズじゃないし、そこに歪んだギターとハモンドなどのサイケ時代に活躍した鍵盤系が絡み、テンポは基本ややゆったりめの歌モノ系ではある。ベースはもちろん然るべきランニングベースで、ドラムも手数はそこそこ多い。歌が強烈なインパクトで全体がソフトタッチな味わいになっているのに歌だけはエグい声でロックしている。何だろ、この浮遊感と言うか心地良さ感と全体的に英国然としているのにアメリカへの望郷が聴き取れるって雰囲気が楽しい。強烈なロックだ、ってワケじゃないけど繊細な英国ロックの黎明期を正に聴ける作品。
ブルージーに進んでみたりジャジーに進んでみたり、何がやりたいなんてこと考えずに出てくる音をミックスしまくってジョー・コッカーばりの歌声で統一感を出して歩んでいるバンド。こういう実験精神こそがクリエイターの楽しみだろうよ。売れる売れないってのはあるけど、結構演奏だって悪くないし調べ切ってないけどこの後の音楽シーンに残ってるメンバーもいるんじゃないかな。センスもそれなりな感じだし、アルバム全編に渡って楽しめます、反面コレという突出したのがないのもあるが(笑)。
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英国には実にバラエティに富んだサウンドを奏でるバンドがいくつも存在していて、試行錯誤と実験、そして悠然としたプライドが漂っているところが面白い。特に1970年代のバンドはそれこそが自身達のスタイルで何がシーンに受け入れられるのかすらもわからないまま実験を繰り返してきている。これは単独のバンドが、というのではなくってシーン全体がそういう方向に向いていたってことで、レーベルが実験していたというワケでもない。そこが文化ってヤツで面白いものだ。自分でも結構漁り切った感あったけど、ポイントポイントで絞って探してみるとまだまだ有象無象のバンドやアルバムがあって、その深さには舌を巻くばかり。
1970年にリリースされたWarm Dustというバンドのファーストアルバム「And It Came to Pass」よりはセカンドの「Peace for Our Time/Warm Dust」の方がやや知られていた気がする。ファースト「And It Came to Pass」は自分もまじめに探してなかったし見たこともなかった気がするが、ジャケットが面白い。こういうシニカルなユニークさはいいね。好感を持てますよ。丁寧な作りだし期待して音を聴くワケで…、そしたら驚くばかりに洗練されたブラスジャズサイケデリックハモンドロックみたいなのが流れてきてちょっと驚いた。もちっとベタなロックかと思ってたんでこのユニークな音作りはニヤリとしてしまったね。えっと…何言ってるんだ?って話だけど(笑)、そりゃ曲によるんでこうだと言い切れないが、ジャジー…ってもブラスとサックスや木管楽器だからジャズじゃないし、そこに歪んだギターとハモンドなどのサイケ時代に活躍した鍵盤系が絡み、テンポは基本ややゆったりめの歌モノ系ではある。ベースはもちろん然るべきランニングベースで、ドラムも手数はそこそこ多い。歌が強烈なインパクトで全体がソフトタッチな味わいになっているのに歌だけはエグい声でロックしている。何だろ、この浮遊感と言うか心地良さ感と全体的に英国然としているのにアメリカへの望郷が聴き取れるって雰囲気が楽しい。強烈なロックだ、ってワケじゃないけど繊細な英国ロックの黎明期を正に聴ける作品。
ブルージーに進んでみたりジャジーに進んでみたり、何がやりたいなんてこと考えずに出てくる音をミックスしまくってジョー・コッカーばりの歌声で統一感を出して歩んでいるバンド。こういう実験精神こそがクリエイターの楽しみだろうよ。売れる売れないってのはあるけど、結構演奏だって悪くないし調べ切ってないけどこの後の音楽シーンに残ってるメンバーもいるんじゃないかな。センスもそれなりな感じだし、アルバム全編に渡って楽しめます、反面コレという突出したのがないのもあるが(笑)。
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