Orianthi - Heaven in This Hell

やっぱ待ちに待ってたのがリリースされたので期待満々に聴いてて、何か書きたくなったんでまたしても登場させちゃいましたオリアンティ♪ こういう形容詞がたくさん書けるアルバムやアーティストってのはレーベル側もやっぱり売りやすいんだろうな、あちこちでプッシュされてる感じするもん。テイラー・スウィフト並みに売れちゃったら面白いけど、そこはやっぱりロック魂入りすぎてて難しいだろうから、そこそこ売れてシーンで頑張ってくれたら嬉しい。
「Heaven in This Hell」、新作、だけど新作じゃない、ってか、ちょっと前の記事読んでもらってわかるように半分近くは2011年にリリース済みのミニアルバム「Fire」からの流用なんでどんだけ忙しい中でレコーディングしたんかな?とも思う。ただ、それらの作品も再録音したのかな?アルバムとしての統一感が結構感じられるので、そのヘンはデイヴ・スチュワートのプロデュースマジックかもしれないけど、尖った作品に仕上がってると思う。前作「Believe」がちょっとシーンを狙いすぎてたから、今回の「Heaven in This Hell」は素直にロック的にギタリスト的に出してくれている。
オリアンティって歌だけ取るとどこかクリッシー・ハインド的なクールさがあって姉御肌的。ギタープレイはもう言わずもがなの人だけど、結構手癖ってのがあって、多用されているのはさすがに3枚半もアルバム聴いてると判ってくる。それにしてもとんでもないプレイばかり。今回は思い切り尖ってるのもあって、シャープでソリッドなプレイからブルージーなプレイに歌のバックでの弾きまくりオブリプレイなどなど、音楽性に比重を置いてギターを弾いている側面が強いかも。一方歌も結構本気で歌っててこれまでのギターメインで歌はあれば、っていう感じからは随分と成長している。こりゃミュージシャンとして楽しみだな。どんだけ自己プロデュース出来るかが今後の面白味かも。「Heaven in This Hell」はアコースティックギターも割と使われているのが更なるチャレンジにも聞こえるし、そりゃあんだけ弾けるんだからクラシックギターだろうとアコギだろうと弾けるだろう。そこはそこで極めないといけない領域があって、そこにも進んでるから、いっその事スパニッシュあたりまで突き進んでみたら面白いかも。
などなど期待ばかりが先走っちゃって音について書いてないか(笑)。アルバム・タイトル曲はアリス・クーパーとのツアーの賜物で出来た重いリフ…と書きたいけど、実は以前にリリースされていたブラック・サバス風なリフ、「You Don't Wanna Know」はモダンなガット曲だけどアコギ一本のバージョンの方が新鮮味を感じるね。驚きのプレイは「How Do You Sleep?」の超ブルージーな歌とギター・プレイか。ミニアルバム「Fire」の方が生々しいミックスで好きだけど、ここでも曲の骨子は変わらずな意外な一面が聴けるんで歌とギター共にちょっと感動的。
色々な時の曲と録音が入ってるからか結構多岐に渡る作品集とその時その時に吸収しているプレイなんかが散りばめられている。それもあって幅広いアルバムに仕上がってるかな。ただ不思議なのは新曲群がどれもこれもテイラー・スウィフトの影響を感じるのは何故?単にアメリカでの影響?「Rock」とかタイトルに似合わずメロディがそんな感じでさ…好きだから良いけど(笑)。しかし、ま、個人的には「Fire」の方がオリアンティらしくて好きだな。こっちの「Heaven in This Hell」もプロっぽくてもちろん良いけど。
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