Small Faces - Single Collection

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 黒いのが続いてたので久々にブリティッシュに戻って…と言いながらも見掛けは白人ながら黒人の声を持つスティーヴ・マリオット率いるスモール・フェイセスでイギリスならではの味わいを楽しんだ。アルバム単位だとどれが良いって言えないのでお気に入りの満足度たっぷりの二枚組みベスト盤「Decca Anthology」で手軽に聴いてみた。ベスト盤だけではもちろん彼らの中後期のアシッドなサウンドは楽しめないのはちょっと物足りないけど、気分的にはこれくらいが丁度よかったんだもん。

 初期モッズの代表バンドで何と言ってもそのファッションがかっこいい。フーのそれとは根本的にルックスの良さが違うので、小粒ながらもファンは多いだろうな。で、演ってる曲も凄くシンプルなモッズサウンドでいわゆる二分半の曲が多くて乗りやすい。名曲「All or Nothing」なんて日本ではそんなに流れることないけどかっこいいんだよなぁ。何つうかツボにハマるんだよね、こういうメロディーってさ。他にもいっぱいタイトな曲が多いんだけど、話題的に面白いのは「You Need Love」かな。原曲に忠実にカバーしつつ自分たちのフィーリングを加えたナイスな曲で、面白いのはレッド・ツェッペリン「Whole Lotta Love」と歌詞も歌メロも途中まで全部一緒っていうトコロ。「You need coooooool!」からしてそうなんだけど、ま、その辺がツェッペリンの凄いところなんだけど、スモール・フェイセスのも負けてないよ、ホントに。うわぁ~かっちょいい~!ってのはスティーヴ・マリオットトも一級品だったってことだよね。当時の録音マイクのレベルギリギリ、もしくはオーバーしてしまうくらい声量のある歌で、聴いていても音割れそうってくらいに叫んでるのが目の前に見えるみたいで、すんげぇ熱くなる。後々に登場するポール・ウェラーもネオモッズとして時代を築き上げたんだけど、こういう声ってのはなかなか出せなくてそのへんはイマイチレベルが落ちるしさ。やっぱ昔機材の無い中でやってた連中ってのは地力が凄いもん。普段はギターとかに耳がいくんだけどスモール・フェイセスの場合はやっぱり歌に耳がいく。黒人のそれとは違ったイギリスならではのセンスと小粒さとがいい感じでミックスされた正に大英帝国ならではのバンドってのも心をくすぐるところ。後の彼らの人生のことは語りたくないけど、60年代ブリティッシュロックの中では見過ごされがちながらも聴いてみて損しないかっちょいいバンドだよね。

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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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mudywolf  
You need love

いいですよね、ステーブマリオット。ちなみにYou need Loveはマディウォーターズという黒人ブルースマンの曲でジミーペイジはこれを「胸いっぱいの愛を」で目一杯パクっています。ツェッペリンクラシックスにも収録されています。

2005/11/11 (Fri) 06:43 | EDIT | REPLY |   
シノワヒ  

トラックバックありがとうございました。
スモールフェイシズは、たしかにいろんなコンピがあるだけに、初めて聴いた方には買ったコンピで印象が決まってしまうかもしれませんよねー。

自分がはじめて聴いたころは、まだベスト的なのはCDではオータムストーンくらいしかなかったので、むしろそれがよかったのかもしれません。

そのころのオータムストーンはm権利の関係なのか(?)、ALL OR NOTHINGとTIN SOLDIERはライブ録音のやつでした。

2005/11/15 (Tue) 23:20 | EDIT | REPLY |   

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