Karthago - Second Step

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Karthago - Second Step (1973)
Second Step

 アルバムジャケットは重要だ。アナログ時代には特にそれは売れ行きとも人気ともバンドイメージの刷り込みも含めて以降ず〜っと残るイメージなのだ、ってことに気づいていた人はどれくらいいたのだろう。どうせならアーティスティックに、とかパッケージとしての完成度を高めるためにというバンドは多かっただろう。ところがドイツとかに走ると秀逸なアルバムジャケットってのはセンスの違いもあってあまり多くはない…、ましてやこんなジャケットだったらまず手に取らない事は間違いない(笑)。そんなセンスってのが問題だよな。後々評価されたとしてもやっぱ現役時代にカネもらえないとしょうがないだろ?と。勿体無いねぇ…。

 Karthagoというドイツのバンドの1973年の作品「Second Step」だ。冒頭曲「Peacemaker」を聴いているとその緻密なリズムと細やかなフレーズ、さらにはKing Crimson的なキメから入るか?みたいな錯覚もプログレッシブバンドだよな…というイメージを持つ。アルバムジャケットを見なけりゃ相当ユニークなバンドに思えるし音もドイツ的な側面は多くなくって英国直系の音を出してる感じだからユニークでね、ただ、やっぱり英国ほどの意味不明感はなくって展開にしても構成にしてもわかりやすいし、音一つっても何の影響下にあるかもわかりやすい。ホント、ドイツのこの時期のバンドはUriah HeepやDeep Purpleなどの影響が大きいな。そこにKing CrimsonやEL&P的な音が入ってきている感じですな。

 ただ、全編そんなんでもなくって普通にこの時代のロックバンドとして聴けるレベルはあるのでB級とまで思わなくても大丈夫かも。かと言って何度もハマるってほどじゃないけど、歌も上手いし楽器も上手いしアレンジや音もしっかりしてるから小粒ながらも楽しめる要素はある。雰囲気もしっかり出してるしね。その辺はユニークな存在ではあるだろう。ただ、いかんせん、音的なものとバンドの立ち位置がちょいと中途半端な感じもあって地味〜に埋もれているのかな。ましてやこのジャケットじゃ(笑)。






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フレ
Posted byフレ

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kazz_asai  
力作ながら…

ジャズロックの名盤として令名高い1stに比べると、この2nd以降はあまり評価が芳しくないですよね。
しかしこのバンド、HRとしての部分も実はかなりカッコいいと思うのです。ジャズへのアプローチで培われたテクニックとタイトな演奏で、この2ndではかなりHRに接近し、第2期DEEP PURPLEを思わせる部分も多く見られます。
ドイツ的な暗さや内省的ムードも稀薄で、どちらかといえば英国HRを想起させるものとなっており、クラウトロックの懐の深さを感じさせます。
ジャケットが最悪なのがやっぱり最大の問題ですね。この作品以外はとりたてて問題ないイラストジャケットなのですが…でも同じメンバーのポートレイトによるジャケットでも、「レッド」とかは誰も文句言いませんから、そのあたりがB級バンドの悲哀を物語っているかも。

2013/02/21 (Thu) 20:37 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

1stはまだ聴けてないですが、ジャズロックの名盤ですか、それまた気になりますね(笑)。
音はかなり面白いのに、やっぱりジャケは痛いっす。
懐の深さまでは聞き取れなかったのでジャケに我慢してもう少し聴いてみますね。

2013/02/22 (Fri) 20:25 | EDIT | REPLY |   

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