Cactus - One Way Or Another

リズム隊が知名度を成すと言うバンドってのもなかなか見当たらないし、自分でもそりゃドラマーやベーシストの名はいくつも知ってるけどリズムセクションとしてフロントを凌駕するメンツってのはさほど多くない…ってかほとんどいないでしょ。特にハードロックやロック界隈だとそんなのはまず皆無。クリームが筆頭に上がる程度だもん。ジミヘンのところはやっぱジミヘンありきだし。んでもって、ボガードとアピスっていうのはアメリカ人で、やっぱり凄いメンツだったんだな〜とつくづく思い直し、それまであんまり真面目に聞いていなかったCactusを聴いてみました。やっぱりバンドってのはリズム隊だけがカッコ良くてもダメで、フロントだけが良くてもダメで、バランス良くないと成り立たないし、ってことでその意味ではバランス悪いバンドだった。根本的にはブルースバックのロックだから嫌いじゃないです、もちろん
1971年のセカンドアルバム「One Way Or Another」はCactus史上最もハードなブルースロックとの誉れ高いアルバム、らしいので昔聴いた記憶から消え去っている中、再度聴き直しました。いや、こんなにドラムとベースカッコ良かったんだ…と改めてこのリズム隊に称賛の眼差しを向けている所です。そのせいかギターもボーカルも時代性も含めて良いし、アルバムとしても聴きやすい(自分にとって)し良いね、って事です。もちっとキャッチーさがあったりすると聴きやすいが、演奏だけでひたすら攻めてくる重さは嫌いじゃない。ただ、何というのか、キメの流暢さやフレーズとしての聞かせどころ、みたいなところがセンスの問題なのか、もちっと欲しかった、ってくらい。
アルバム冒頭ってあの「Long Tall Sally」で、案の定まるで違うワケ。こんなヘヴィな音で同じ曲と言われてもさ、別モンでしょ、としか言えないくらいにグイグイとした音でカッコ良い。トップに持ってくるだけあって意表を突く配置。2曲目以降から本領発揮で、どれもこれも重いなぁ〜、リズム隊のせいとしか言えないくらいに重くてうるさい音。これぞロック。ここにもちっと綺羅びやかさや華があれば70年代を代表するアメリカの花形バンドになったはずなのだが…。あまりにもロックファン向け過ぎる音か、という印象もある。やっぱアメリカ産だから、音的には大好きなんだけどハマり切れない自分がいる。今に始まったことじゃないが、その差は自分でもよく分かってない。凄いんだけど、ね、って言うヤツですな。
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