Vanilla Fudge - Out Through the in Door

…ちと耳がB級感溢れてきてしまって、メジャー級サウンドを欲している気がしたので、ちょいと気になってたものをアップ。こちらもブログ盟友のzaganさんトコで教えてもらった「へ?」ってな作品で、全然知らなかったもんな。Led Zeppelinに関してはとっても好きなのでカバーバンドとかカバーアルバムとかあんまり興味ない…ってか聴くんだけど、フン、ってのが多くて真剣に聞くことも少ないんだけどさ、それなりのメンツがやるカバーは何となく面白いな、って言うところがある。一方Lez Zeppelinみたいな完コピってのもあるけどさ、それはそれとして、バンドの持つポテンシャルをZeppelinの曲をやることでどこまで出せるか、そしてあまりにも変なアレンジにされるとつまらないし、と難しいんです(笑)。
Vanilla Fudgeが2007年にリリースした「Out Through the in Door 」というZeppelinカバーアルバム、なんとこれほどのバンドが全曲Zeppelinのカバーアルバムって一体!?みたいなのあるけど、そこまで神格化されてしまったんだな〜と感慨深い。一方Vanilla Fudgeの「You Keep Me Hangin' On」だって神格化されてると思うけどねぇ。それでもほぼ50年間現役のままVanilla Fudgeをやってるボガード&アピスってのはもうそれこそロック史では殿堂入りのリズム隊なワケで、聴いてみようか、って気になるワケです。んで、サンプル的に聴いてみれば、なんか面白そう…って感じのアレンジで、よく出来てる。アレンジもしてあるし、オリジナルにも忠実だし、Vanilla Fudgeというバンドの底力も出ているし、アメリカンなテイストも入っててなんかヘンなバランスで成り立ってるのが面白い。全曲聴いてて思うのは、やっぱりZeppelinって良い曲多いな〜っていう話に落ち着くんだけどさ(笑)、「幻惑されて」とか面白いアレンジでねぇ、こんなの許されるバンドって多くないんじゃない?「All My Love」とか美しいもん。「Trampled Underfoot」にしても何にしてもさすが、と唸らされるカバーにはさすがの貫禄を感じさせます。更に、この年にして無理無理感をまるで出さない余裕感でZeppelinをこなしてしまうのも凄い。やっぱりオールド・タイムなミュージシャンの器量にはなかなか若いバンドは勝てないよなぁ…と思ってしまう。
それにしても選曲渋すぎる(笑)。カバーに何を求めるかってのもあるが、かなり許される…と言うか、名盤に仕上がってるんじゃないか?って思うワケですよ。曲は知ってるしバンド名も知ってるから、そのアルバムってことで高評価になるアルバム、ってね。やっぱりボガード&アピスって凄いリズム隊だな〜って思う。ドラムの音もボンゾに似せまくりで、元々ビートは似てるから他のパートがどうであれドラムの音に安心しちゃう。ベースもオリジナルフレーズ満載なんだが、ツボを得てるからジョンジーがこうやって弾いててもおかしくないや、っていう感じでさ、このリズム隊に尽きる。一方ギターはそこまでこだわる必要がなくて、もちろん色々やってるけどリズム隊が強烈だからそっちからのカバーアルバムって位置付けかな。歌はオリジナルです、かなり。それで良いと思う。だからZeppelinリズム隊がそのまま、ウワモノがアレンジされているというような作品。面白いね、これ。
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