Amish - Amish

最近の自分のライブラリとMac上には「asai collection」と題されたフォルダーがある。某氏が呟いた代物をマメにメモったりリンクを保存したりして自分でバンド名やアルバム名を覚えなくても、とにかくそのフォルダーに入っているものをチマチマと潰していけば面白いものにはいつも出会えるという魔法のフォルダーだ。どうにも響かなければそのリンクはさようならとなるが今までそういうのは数個しかなくて大体がライブラリに化けることとなる…、これがまたライブラリに化けさせたくないがしょうがない、化けざるを得ないような音ばかりなのだから…。そして今回も密かにその「asai collection」からひっそりと表に出していくのだった。
1972年にリリースされたAmishというカナダのハードロックバンドのアルバム「Amish」。ちょっとジャケットのセンスがあまりにもあまりにもで自主制作?って感じではあるが、その辺は英国モノと比べてはいけません。どれもこれも皆が皆ハードロックの波に乗って何でもやっていこうと決めている時期なのだから。ましてや実はヘンなのがいくつか出てきているカナダだから侮れない。そういうのもあって、気になった時に聴いてそこからまた熟成させて聴いて、なるほどそうか、と言うので今回浮上してます。
バンドの音としてはモロに時代を感じさせるヘヴィなハードロック、B級、だろうな。ただ、ベースが凄い。ベースのラインが異常に目立って曲をグイグイと引っ張ってるしそこに絡む軽めのジャギジャギしたギターの音を聴いているとCatapillaやAffinityなんてのを想像するサウンドでなかなか心地良い。カナダらしく骨太なボーカルがそこに絡むことで英国的な要素を排除、しかし演奏陣は時代の産物とばかりに曲構成に囚われない自由なスタイルで演奏をしている。それでもロックやポップスの世界に属する範囲でプログレッシブなワケじゃないのがよろしい。
何というのか…、ルーツがまるで見えないんだよ、このバンド。いや、ハードロック好きで英国の王道から始まっているのは分かるけど、その深さがない。ブルースルーツやフォークルーツと云うのが、やっぱカナダだから見当たらなくて見事にハードロックを聴いてハードロックを演ってる感じ。だからアルバム一発で消えるが、それにしてもこの「Amish」というアルバムでのハードロックへのアプローチは結構粋なモンです。最後まで飽きずにガシガシ来てくれるのは嬉しいね。
アルバム全曲どうぞ!
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