Pink Floyd - Live at Pompeii

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Pink Floyd - Live at Pompeii (1972)
Pink Floyd: Live at Pompeii, The Director's Cut [DVD] [Import]

 ん?クリスマス近い?ってことは年末年始?早っ!それが今年の印象。思ったほどロック聴けてないかもな…。っつうか心に残るモンが少なかったって話か。そりゃまぁ、昔と比べりゃ全然ロックを聴いている時間なんて少ないもんな。昔はホント時間がもっとあったからたっぷりじっくり聴いてたんだが、年と共にどうもそうもいかなくなってる。もっと早く年取れば老後の楽しみとしてゆったりとロックを聴いていられるかもしれないのだが、そこまで行ってロックか?ってのもあるしな(笑)。そんな師走の忙しい中の連休、忙しすぎてヤだから本気でゆったりしよう…ってことで古いビデオを引っ張り出して見るのだった。

 Pink Floydの名作と名高い「Live at Pompeii」。撮影は1971年のポンペイだけど、映画として録画したらしく公開は1972年とのこと。ちょうどその時期には伝説の来日公演を行なっている時期で、1973年にはあのヤング・ミュージック・ショウで放送されているので見たという御大も多いようだ…そしてノックアウトされた、っつう話はよく聞く。ただ、大抵そのヘンの人達は箱根アフロディーテの伝説のライブにも行っていたりして既にあの幻想空間を体感済みって人もいてただただ羨ましい限り…。ちょっと前にリリースされたDVD「Live at Pompeii」ではディレクターズカットの名の通り様々な編集が施されて長尺版になっているらしいが自分はそっちはまだ見たことない。オリジナルのビデオです(笑)。何か問題が?

 歴史的背景とかはアチコチで見てもらえれば良いし、レビューだって腐るほどあるさ。男の裸が見たけりゃ見れば?くらいのムサ苦しい男たちの演奏でさ…、無人のポンペイの遺跡のど真ん中でスタッフとバンドだけで演奏している姿を捉えたもので、確かに映像的にも斬新ではある。なんでそんなとこでそんなことやってる?みたいなツッコミもしたくなるくらいだが、出てきている音と世界が全盛期のピンク・フロイドだから物凄いんだ。実験精神旺盛な時期なんで幻想空間と宇宙空間への挑戦ならなんでもやってやるぜ、くらいの勢いでライブをやってる。当時のライブって本当にこんなんだったんだろう…としたらそりゃもうぶっ飛びモンだ。まだ映像で見れるから良かった、ってことにしておこう。

 丁度当時録音していた「Dark Side of the Moon」のレコーディング風景が入っているのもその実験精神の塊の覗き見みたいで面白い。まだピンク・フロイドがバンドとして機能して演奏していた時期の貴重なシーンばかりだ。果たして彼らはこのためにリハーサルを徹底して行なっていたのだろうか?それとも日常のライブ活動のワンシーンでしかないのだろうか?それにしてはアドリブのインプロまで見事に出来上がっているワケで…、そりゃ合わせるところは合わせるようにしてたんだろうからフレーズごとのキメはあったんだろう。リック・ライトもしっかりアーティストしてるけどなぁ…。ただ圧巻はやっぱギルモアとロジャー、か。

 ゆったり見ようと思ったのにしっかりと集中してハマってしまった。息をつかせる間もないロックとアートの融合の素晴らしいライブ映像。そしてこれほどまでに美しい曲があるのかと思う「神秘」に感動。それとアチコチでいちいちドラを叩くロジャー・ウォーターズの姿がカッコ良くって、ルックスなんて全然かっこ良くもないのに実に神々しくカッコ良さを感じるんだから面白い。そんなライブの模様と「Dark Side of the Moon」の制作過程の間「Echoes」が挟まれてて、最後のパート2で更にまた宇宙空間に連れて行かれる…、年と共にピンク・フロイドの良さが身に染みてくるってのはどういうこった…。




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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
予想してたよりアナログだなあ

が ヤング ミュージック ショーを観た時の感想でした。スライドバーとかを使って、不思議な音を演出したりとか。しかし スタジオ録音の素材が再演出来るってのが、感動的でしたね。観た後、しばらくは、グヤトーンのフェンダーコピーアンプの リバーブやトレモロ、インテンシティーを多用して、アームとスライドバーで、仲間とブログレ遊びを よくやりました(笑)。

2012/12/23 (Sun) 22:11 | EDIT | REPLY |   
ZITADA  

学生のMTVで偶然見た「Careful with That Axe, Eugene」のライブ映像でギルモアのギターに圧倒されたのがフロイド初体験でした、
そしてこの曲がポンペイで聴けるとわかりそのビデオが欲しくてたまらなかったです
そして最近DVD買ったんですがポンペイに入っている期待していた「Careful with That Axe, Eugene」は昔MTVで見たバージョンとは別物だったというw
結局MTVで見た奴はようつべで見れましたが、それでもポンペイには圧倒されます、意識がどっか飛ばされちゃいます。

2012/12/23 (Sun) 22:25 | EDIT | REPLY |   
風呂井戸  
確かに何回観てもいいですね・・・・

 私は、ピンク・フロイドは「神秘」からリアル・タイムに接しましたが、この「ポンペイ」がNHKで放送されたのにはビックリものでした(それもそのはず、これはTV放映用に収録したんですね)。ピンク・フロイドは、シド・バレットが神聖化されてますが(実際そうなんでしょうが)、私はギルモアが入ってからが私の世界のピンク・フロイドだと思っています。ですから・・・「神秘」「モア」あたりが原点的感覚なんですね。「ポンペイ」は、’71年収録ですからもう彼等4人の全盛期と言っていいんです。私は当初LD盤を手に入れ、そしてDVD盤も当然手にしています。ロジャーは”太陽賛歌”が格好いいですね。しかし結構メイスンのドラムスのカットが多いのに驚きます。

2012/12/23 (Sun) 23:47 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  

 電気屋さんのオーディオコーナーでこれやってましてね、口を半開きで呆然と見てました。「狂気」のメイキングなんか凄くカッコ良くて、ラフな演奏は「コイツらホントはロックバンドなんだなぁ」と彼等の本質を垣間見た感じでしたねぇ。懐かしい...
 プログレがセカンドフェバリットだった私が初めてまともにアルバム通して聴いたのは「炎」でしたが、当然これは凄いと思いドンドンさかのぼって行き熱中したのは言うまでもありません。一般的に評判の芳しくない「ファイナル・カット」も大好きです。

2012/12/24 (Mon) 14:32 | EDIT | REPLY |   
フレ  

>デューク中島さん
音だけを聴いているとホント不思議な空間なんだけど映像見ると結構納得しちゃうのありますね。んで自分たちでももどきをやるんですが、自己満足だけで終わってしまうのが常で、やはり作品として昇華させているのは見事と思います。

>ZITADAさん
何かリリースする度にバージョンが異なっていたようで、自分が見ていたのはLDバージョンです…。
それにしてもギルモアのギターに圧倒されるってのはわかります。
不思議なバンドですよね、やはり。

>風呂井戸さん
ピンク…フロイドの歴史的にはギルモア時代でしょうね。自分はもう少し後の「狂気」「炎」「The Wall」「Final Cut」が大好きですね。
それでいてこのポンペイを見て初期のサイケさ加減にもハマりました。
確かにメイソンのドラムのカットは多いし、結構カッコ良く見えるじゃないですか、メイソンのドラムも。

>クリタカさん
電気屋でやられると困りますね(笑)。見たいけど、ってのと電気屋だし…ってのと葛藤が…。
自分、「Final Cut」は大好きです…。

2012/12/24 (Mon) 21:26 | EDIT | REPLY |   
風呂井戸  
当然私も・・・・

 コメントを更に書かせていただきますが・・・・、私も勿論「the final cut」は感動ものです。近年のアルバムには、個人的ニュアンスが強いと言われ(もともとロジャーの個人的ニュアンスの強いアルバムですけどね)カットされた"when the tigers broke free"も挿入され、一段と味が出ています(このように正規のアルバムに後から曲を挿入するのは珍しいですね)。
 近年になっても私が良く聴くフロイド関連では、この「the final cut」とロジャーの「AMUSED TO DEATH」なんですね。
 そうそう「モア」なんかは、私の郷愁なのかも知れませんが・・・・、なかなか今になるとその味が意外に増して感じられるんですが・・・。

2012/12/25 (Tue) 13:04 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>風呂井戸さん

まぁ、好きとか何とか言ってももうかなり回数聴いた後の話なんで次元が違うんですけどね(笑)。
ロジャーの「死滅遊戯」は自分も相当大好きで、散々聴き込んでますね。「ヒッチハイク」より好きです。
「モア」はまだきちんと制覇しきれていないかもなぁ…自分。厄介なのが「雲の影」なんですが(笑)。

2012/12/26 (Wed) 20:03 | EDIT | REPLY |   

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