Dschinn - Dschinn

3 Comments
Dschinn - Dschinn (1972)


 まぁ、アレコレとドイツ産ハードロックらしきバンドをネット上で世界中を探しまわり、それらしい音をバンド名とアルバム名と発売年度で当たりを付けてメモメモ…、それを基にYouTubeで試聴…、まぁ、ここで試聴レベルに終わるものも結構多くて、そりゃま試聴、だからさ、そういうもん。この試聴ってのが昔は絶対出来なかったワケですよ、こんなニッチなバンドなんて。それが出来ちゃうのが今の時代の良い所とも言えるし、自分の音楽の幅が広げられない所かもしれない。知らないバンドのアルバムを買う時ってギャンブルで、えいやっ!って買っちゃうワケで、それが外れることも多いが、でも買っちゃったからよっぽど嫌いじゃない限り聴こうとするし、実際に聴く。んで、嫌いだ、と思えばそれは何で嫌いかを把握して嫌いになるし、そうじゃないのはやっぱ勿体無いから聴いて何か好きになれる所を探すんだよ。そうするとアルバムとしての印象も出てくるし分かってくる、だから無駄打ちも無駄じゃなくす、みたいなのあってね。それが試聴出来ちゃうとそこまでガメつくならないじゃない?んで、サラッっとダメだな、これ、って終わっちゃうもん。機会損失、かもしれんなぁ…。そんな試行錯誤をひたすら繰り返している最近、自分の場合は何曲か試して音を探して好みのモノをDLかCD探しに行く。情報があるものは良いが、そうじゃないのは上記みたいなことをひたすらしている。新しいジャンルに向かうのは何かと手間がかかるものだ。

 1972年にリリースされたDschinnというもちろんドイツ産のバンドの唯一の作品「Dschinn」というアルバム。もうさ、日本のアマゾンにはない世界になってきてアフィリ紹介出来なくてただただ残念だが…、ドイツのアマゾンにはあります、何故かUK盤で。まぁ、多分普通にそこまでして買う人多くはないと思うんで、適当にYouTubeで聴いてからって事になるんでしょうけどね、これがまた…、何だろ?ハードロックはハードロック、思い切りハードロック。相変わらずドイツの基本に忠実なタイプのハードロックでも、音が悪いのか?ボーカルがやたらと出てくる。そのボーカルが割れてる…っつうかミックスが下手なのか?ボーカルの系統としては音のせいもあるけど声質がジョー・コッカー的でメロディセンスは…分からん。そしてバックは手数の多いドラムにランニングベース、歪んだハードギター、でもまるでブルースなしという感じでかなり単調な印象のハードロック。ダサさ…70%くらいかな…、思い切りダサくはないし熱いのは熱い。一辺倒なスタイルが純然たるハードロックバンドの様相ではあるし、ギターも鋭角的な音で疾走感たっぷりの曲も幾つかあって飛び付きやすい音ではある。ただ、何故か、何かが足りない…、どれも短めの楽曲で聴きやすいんだけど…多分大曲がないから熱さを出し切れないんじゃないか、ってトコかも。曲のリフはダサいし、ヒネりもないし、そのまんまだが。

 やっぱね、そこら辺で簡単に手に入らない音ってのはどこか足りない音なのかもしれない。2006年にCD再発されてて、ひたすら色々な曲をボーナスで入れてるけど全然売れなかったんじゃないか。ま、採算度外視だろうが…、知っててか知らずか、こういうバンドは自分たちのセールスアピールをするために著名な曲のカバーを入れたりするようで、しっかりとヤードバーズの「For Your Love」が入っている。これがまたさっきまでの自分達のオリジナルな個性とスタイルを無視した単なるコピーになってて、バンドらしさの発揮にはまるで繋がってこない。それじゃ意味ないだろ。ちなみに「I'm in Love」は10ccじゃないです、10ccのは1975年にヒットなので、こっちがオリジナル…じゃなくて別の曲。まぁ、それなりに楽しめるけどちと物足りない、か。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 3

There are no comments yet.
kazz_asai  
ジャケットが妙

一昔前は、アートワークが作品選びの重要な要素でしたね。
このアルバムがSecond Battleで再発された時、ダリもどきのアートワークがいかにも怪しげであまり好印象ではなかったのですが、実際に買って聴いてみたら比較的ストレートなHRで、結構アレンジにも気を配っており「当たり」だと思った記憶があります。
これもVoが下手なのが難点ですね。
ちなみに私の持っている盤にはシングル曲も収録していますが、こちらはヴォーカルハーモニーを前面に出したBEATLES的サウンドで、あまり魅力を感じませんでした。アルバム収録の「Let's Go Together」あたりもこの片鱗を残していますが…。

2012/11/29 (Thu) 21:31 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
ジャケ買い

 LP時代に中古盤をサクサク選んでいる時に、ジャケットが凄い!といって音も聴かずよく買ったものです。タイトル買い、曲名買い、レコード盤面の溝買い、片面4曲以下買い...果てはメンバーのツラ構え買いなど、情報が少ない30年以上前はそんな買い方をしながら楽しんだものです。それらの9割は失敗するワケですが...当時このシュールなジャケを見つけそこそこ安価なら...即、買ってましたね(笑)。いいんです!気に入ったトコ探すのは後で(笑)。
 TIGERやSAMSONにいたニッキー・ムーアを少しヘタにした様なヴォーカルはツライですが、その他はまずまず悪くありません。ただ、もう1972年だというのに録音というか音がボソボソして、良さが半減しているのは残念ですね。まるで1967年位の作品に聞こえます。

 

2012/11/30 (Fri) 01:05 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ダリは大好きです♪

>kazz_asaiさん
ダリか…確かにそんな感じですね。ダリ…いいねぇ、好きです。でも、このジャケットのセンスはちと違う(笑)。ストレートなHRってのは確かにドイツの中では、ってことですが、ちょっとヒネた感を創造してたんで肩透かし喰らったかな〜って印象でした。シングルの方はまるで聴いてないんで、何とも…ただ、このアルバムの「For Your Love」聴くとちょっと引くかもしれんですね、その音の類いだと(笑)。

>クリタカさん
うん、ジャケ買い、よくやってた。当たり探しが面白そうだったし自分のセンス磨くの面白かったし(笑)。
しかしホント、音よろしくないんですよねぇ、これ。

2012/11/30 (Fri) 23:04 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply