Frame - Frame of Mind

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Frame - Frame of Mind (1972)
Frame of Mind

 ブルースベースの無いまま10分強の曲をアドリブ交えて展開していくって結構大変な事なんじゃないのか?などと思ってしまうのはやっぱり英国ロックがベースにあるからという先入観なのかもしれない。英国だってプログレになればブルース関係なく展開していけるんだからそこはクラシックの祖ともいえるドイツならあまり関係はないのかもしれない。そうでも考えないと自分の常識的にはかなり不思議なんだよ、それ。プログレはギターが主じゃないから別に良いけどギターと鍵盤が主だとその辺ってさ…と思ってみればDeep Purpleという稀有なバンドがあったか。ブルースが根っ子にないギタリストとオルガンの掛け合い…、そっか。1972年ったらあのライブ「Deep Purple: Live in Concert 72/73」の頃だもんな、そうか、そう考えればおかしくはないのか。ん?ちと待てよ…、ってことは何か、ドイツのHRバンドってのはDeep Purpleと同時期に同じような楽曲スタイルとライブを既にやってたってことか。んでもって英国のバンドはよくドイツ行ってライブやってたみたいだからもしかしてスタイルそのものは英国の方がパクってたとか?あり得るけどなぁ…、どうだろ。

 ドイツのバンドのくせに、っていう見方から最近はドイツってもしかして凄いよな?英国よりも乏しい情報の中でかなりオリジナルに進化してるもんな、とかなり賞賛の眼差しで見て開眼してきまして、ちょっと大変。まだまださ、ここから整理して聴き込んでって、自分なりに消化して何となくのまとまりにしてアルバムジャケット覚えてメンバーの来歴や出入りみたいなのも把握してくるとかなりツウになるけど、そこまで辿り着くのは大変で、行けるかな〜、ま、いいや、面白いから聴いてる、って程度からとにかく進みましょう。

 1972年にオルガンハードとして並んでいたのでついでに聴いてみたFrameというバンドの「Frame of Mind」。一枚しか出てないのかな?まぁ、どこかオドロオドロシイ感じはあるし、これがまた面白いオルガンハードでちょいと冴えないな〜なんて思いながら聴いているとギターも結構泣いていて、実は叙情派?みたいな雰囲気が漂ってきてる。おお?っと思ってたら大作「All I really Want Explain」って曲になって、これがまた11分強もあるからやりたい放題に超叙情派の泣き泣き泣き泣き曲で、メロトロン全開にメロウでスロウで思い入れたっぷりの哀愁ギターソロではウリ・ロートばりに泣きまくる、そしてBJHほどのゴージャスさは出せないまでも盛り上がってって、途中にはオルガンハードの名の通りにオルガンで盛り上げてくれたり、熱唱してくれたりともうその手のバンドがやってみたいだろう事を全て入れてくれた感じで素敵です。一人でハマってないと聴けないくらいクサい。最後の最後までクサイ、まるで五輪真弓の「恋人よ」を聴いている感じだ。ただ、違うのはそこからもまだロックが続くってことだな。一筋縄では行かないよ、これは、うん。

 それ以外は結構普通のサイズのオルガンハード中心なロックで、フックはないけど及第点という感じではあるか。でも面白くて病みつきになる部分もあって、アルバム全体として聴くとかなりハマり率が高いスルメ的な味わいがあるのが怖い。

 これもまたさ、全曲アップしてくれた同じ人のYouTubeに乾杯(笑)。
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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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kazz_asai  
中庸だが良心作

この作品、ドイツのオルガンハード作品の中ではかなりブリティッシュロック的な安定感を感じさせます。
叙情派シンフォ、PELL MELLのメンバーが在籍しているためかも知れません。
オルガンが完全に弾きまくりなのはまあ当然なのですが、このギターはなかなか聴かせるものがあります。
特にフレさんご指摘のとおり11分の大作での泣きのメロディが秀逸です。
その他の曲も、あまり実験的な試みや意表をつく展開を示さないので、他のドイツのバンドのようなアクの強さを感じさせません。
「Penny For an Old Guy」なんて、ちょっとNOVALISのようなところを感じさせる部分もありますね。voがもう少し巧みだったらもっと注目されていたかも。
…しかし最後の小細工でちょっと作品全体の品位を自ら下げています。こういうところがマイナーの悲しさでしょうか。

2012/11/26 (Mon) 19:59 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
息もつかせぬ緊迫感

 ここ最近、特にGerman Hardに再突入してからの記事は尋常ではありません。口語体でブロークンなタッチで綴られているものの、熱いとか、愛情があるとか、そんな在り来たりの次元ではなくて、何か殺気だってると言うのか、鬼気迫るというのか...言葉一つひとつが優しいので余計にそう感じます。少し近づきにくいというのか、怖いという感じさえします。
 すみません、音楽のコメントでなくて。
ただ、そろそろ箸やすめというか、踊り場的な作品もないと...死んじゃいます...うぅぅぅ~

2012/11/26 (Mon) 20:49 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ジャーマンっ…

>kazz_asaiさん
うん、ギターとオルガンが双方共に目立ってて泣いてるのがクサくて面白かったです。
最後の小細工…、このチープなテーマソングですか(笑)。
まぁ、センスないですが、そこがマイナー且つドイチェなとこですね…。

>クリタカさん
ん〜、多分深読みし過ぎです(笑)。フツーに聴いて聞きながら書いてるからその時の気分がそのまま出てるかもしれないですけど、もう書き慣れすぎててそんなに温度差出てこないんじゃないかと思うのですが…、いや、良くないですね、ちょっと角度変えを研究してみます♪

んで、あと数枚ドイチェかな〜、溜め込んだから(笑)。ま、いつ変わってもおかしくないので「ジャーマンハード」のカテゴリに全部入れてるのでそこをメモ代わりにしておきましょ♪

2012/11/27 (Tue) 22:49 | EDIT | REPLY |   

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