Nina Hagern - Unbehagen

ドイツから出てくるワールドワイドでメジャーなアーティストってホントにアーティスティックな人が多くて、古くはCanやFaustなどの実験音楽に近い世界からノイバウテンなどなどと進むのだが、まぁ、アバンギャルドだわな。70年代まではそんな感じなんだが、一般的にはさほど聴かれてはいないし、ドイツ出身のアーティストって思い浮かぶのはもしかしてニナ・ハーゲンだったりする?とか思ってみたり。自分自身はギリギリ通ってない人です。だから名前だけは知ってたけど聴くほどでもなかった、って頃。まぁ、そんなに聴きたいとか思うほどでもなかったし、そのまま過ぎ去って行っちゃったからな。ネーナからの流れでふと思い付いたので何十年ぶりに聴くかも。しかも真面目に聴くのは初めてに近い…。
1979年にリリースされたセカンドアルバム「Unbehagen」(不愉快)ってアルバムらしい…、何ともバンドメンバーが謀反を起こして決裂したが故にバックの音だけをバンドが録音してニナ・ハーゲンは後で全部一人で歌を被せただけの作品だとか。それでいてこのクォリティとは…バックの音だけを聴いていればさほど特徴があるわけでもなく、如何にもドイツ的な無機質な金属音楽系のサウンドなんだが、ニナ・ハーゲンの表現力が恐ろしいまでの破壊力を持つ。実は人生においてほとんど聴いていなかったので、今こうして聴いてみて衝撃を受けているところだ。ロックはまだまだ奥が深い。最初に出会った頃は何か生理的にダメだったんだよな。自分もまだまだ子供だったってのもあるが。今はホラ、なんでも受け付けてるし試してから、ってのあるけど(笑)。んで、あのメイクとこのアルバムジャケットでなんかホラーで好みじゃなかったからさ。今は好きな部類かもしれん…。勿体無かったな〜、これもっと早くにハマってたら面白かったのにな。パンクというカテゴライズに入ってたのもよろしくなかったかも。ま、いいや、今30年以上経ってから楽しめてるし(笑)。
ヘンな人です、間違いなく。東ドイツ出身で、著名な両親から離れて西ドイツに亡命して音楽活動してた、って経歴からしても何か凄いし、しかもそのままロンドンで活動してた、って凄いアーティスト的な自信あったんだろうな。んで、奇抜、奇想天外、アバンギャルド性はドイツの特権、パフォーマンスも相当なもの、後世に与えた影響は計り知れず。自分的にはこの手の音ってのは戸川純で知った世界だけどあまり好みじゃなかったしな。今は大丈夫だけど…。だから今ニナ・ハーゲン聴くのは面白い。リアルタイムで聴いてた人はこんな面白いのを体験できたのなら良いなぁ。その後1981年には出産してるってのもまたかっ飛んでるが…。
しかし今アマゾンで見れるアルバムジャケットはその昔よく見かけた怖さすらあるジャケットではないので、なかなか探せなかった。アルバムタイトルなんて覚えてなくて、何かホラーなジャケットで…って探してたからさ。そしたらこのセカンド「Unbehagen」だったんだが、なんで止めちゃったんだろうね、このジャケット。
オススメはロックパラストのライブ丸ごと♪
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