
トム・ジョーンズの声を聴いてからRCでR&Bの深さをちょっと味わって、その流れでスライを聴いたのだがちょっと重かった(笑)。で、もっとスカッとしたファンクを聴きたくなって以前から愛聴しているジェームス・ブラウンの
「Love Peace & Power」
を聴く。このアルバムはリリースされたのが1993年くらいで決してリアルなファンには馴染みのあるアルバムではないけど、実態は1971年のJB絶頂期のライブが収められているので、めちゃくちゃ強烈なファンクライブアルバム。何を隠そう、自分自身JBにそれほど興味はなかったんだけど、とある店頭でこいつがかけられているのを聴いてその場でCDを買った代物だ。JBの名作は多数あるし、ライブ盤なら
「アポロシアター」
があるのでもっと思い入れの強い方は当然
「アポロシアター」
を選ぶし、
「Say It Live And Loud: Live In Dallas 08.26.68」
という素晴らしいライブ盤や他にもスタジオ名盤と呼ばれるものは多数ある。
ブリティッシュロックを遡るとブルースに行き着くケースとR&Bに行き着くパターンとに分かれる。ストーンズやヤードバーズなどは前者だし、フーやビートルズなんてのは後者で、モータウンサウンドからの影響が顕著。ビートルズはJBの曲ではなくてその周辺からチョイスされているけど、フーはロジャーのJB好きもあって
ファーストアルバム
には3曲もJBが収録されている。だから、ルーツ探しって感じでJBを聴いていたことはあったけど、そんなに面白くなかった(当時は)。もちろん「Sex Machine」とかのスタジオ盤程度は聴いてたけどね。でも、それがこのライブ盤で一新。なぜJBがゴッドファーザーと慕われるのか、そりゃそうだ。こんなに強烈なグルーブを、バンドのみならずJB自身の歌だけでファンクしてるんだから。
この
ライブ盤
の冒頭「Brother Rapp」から強烈なファンクで実に気持ち良く、何も考えずにノれる傑作でしょう。お馴染み「Sex Machine」ではバックのJB'sとMCまで掛け合ってグルーブを醸し出してライブを盛り上げてくれる。こういうのを観客に委ねないところはプロフェッショナル。しかしこれほど音数少なくしてこのグルーブを出せるってのも凄い。それとニヤついてしまうのは、そんなファンクなライブの中に、スタンダードなナンバーがいくつも入ってくるあたりだ。JBってそういうナンバーを結構歌っていて、「Georgia On My Mind」なんてのは中でもお気に入りなんだろうな。こないだトム・ジョーンズバージョンを聴いたばかりなので、つい聴き比べてしまったけど、どっちもすげぇや。JBの場合は巧さというよりも人間臭さってのが凄くいい。ハートだけでぶつかってくる歌だからかな。「Sex Machine」の強烈なビートの後にも「Try Me」と泣けるナンバーを入れてきて、正にエンターティメント。ビデオ見ててもそうだけど、やっぱりエンターティナーだもん。そんな調子で最後まで飽きさせることなく一気に聴けるライブに仕上げたこのCDは結構いける。「Sex Machine」だけしか知らない人はきっと驚くこと間違いなしの強烈なビート。う~ん、すっきりした。
本日のお仲間さんは、、なかなかいないなぁ。でも同じような音楽でいろいろと書いているこちらでどう?
その日暮らしの音楽日記
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