Japan - Gentlemen Take Polaroids

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Japan - Gentlemen Take Polaroids (1980)
Gentlemen Take Polaroids

 自分的には若干リアルタイムで被っていたが全く興味を示すことのなかったテクノやニューウェイブの波、それよりもやっぱロックだよ、と息巻いていた若い時代があってだな、音楽よりもロックだったワケだ。もちろんロックが何かなんてまるでわかってないし、単に自分が思い描く不良ロックのスタイルこそがロックだったワケだが、それが故にそれ以外の音楽やポップスなんてのは眼中にもなかった。よってYMOだのジャパンだのはまるでシカト。極端で単純な思い入れって重要だよ(笑)。

 ようやく登場、大英帝国からの使者、ジャパン。Japanですよジャパン、日本、Nippon。ところがバンド名を考えた時には響きだけで…って話だから面白い。バンド名なんてそんなもんだ(笑)。まぁ、8ビートギャグとかさ、デビちゃんなんてキャラで描かれちゃってたモンだからイメージがそれしかなくて、本来のデビッド・シルビアンってどんな人なのか全く知らなかったワケだ。徐々にロックを聴いていくとジャパンというバンドの影響力やYMOの世界に対する影響力なんてのも見えてきて、ロックを含めたポップス界を引いて見ていくことになるんだが、そういう意味でジャパンってのは割と早くから聞いたことのあるバンドではあった。その音楽性の深さや面白さを理解するのはもっと時間が経過してからだが…。

 ただ、何故か一時期ジャパンにハマった時があって、アルバム5枚しかないから一気に聴けちゃって研究できるからさ、それで面白かったんだよね。映像を見せられたってのもあって、短期集中的にハマった。んで、結論は初期2枚はちょいと別として、その後3枚は実にデカダンで面白い、ってことだ。今回は多分ジャパンのアルバムの中で一番好きな作品「Gentlemen Take Polaroids」です。アマゾン見てて、あれ?って思ったのがジャケットに映るデビシルの顔の向きの違い。確か正面だったような…、それがちょいと斜め45度になってる。何か気になったのでググってみれば、再発盤系は斜め45度らしい。なるほど。ついでに紐解いていくと曲順も変わったりしててなかなか厄介なようだ。自分はもちろんアナログで制覇してたんでこの「Gentlemen Take Polaroids」のジャケットが一番好きだったし、音も一番しっくり来てた。湿っぽいんだよねぇ。それでいて初期ほどのファンクブリブリさは無かったから、正にユーロピアンモダンスタイルって感じで淡々とデビシルの暗さと緊張感が紡がれていって、盛り上がることがまったくないけど緊張感だけが漂うという珍しいスタイルで、凄いのはそれでいてポップだってこと。正に英国と言うかヨーロッパのサウンドでしかあり得ない音で、それをこのルックスの美貌の持ち主がやっていたってのは才能溢れてた証明です。そして紛れもなく脈々とこのデカダンな雰囲気のロックってのは現代に至るまで引き継がれているのだから。

 こういうのは嫌いじゃない音なんだよなぁ…。自分でも境目が分からないのだが、似たような傾向のThe Smithsとか全然ダメだしねぇ…、似てないって(笑)?しかし言うほどアフリカンなスタイルってのが良くわからん。坂本龍一とのドッキングは判るね、これ。どっちが歩み寄っていってもおかしくない世界観が聴けるし。ただ、今の自分が「Gentlemen Take Polaroids」をじっくりと聞き惚れるか、と言われればもうそういう年でもないかな、って感じではあるか。






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フレ
Posted byフレ

Comments 5

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デューク中島  
良かったのは ここまでかな?

個人的には、1と2が好きで、ブリキの太鼓以降は う~ん!?でした。これは、結構気に入ってましたね。解散後のD.シルビアンの活動となると 買って聴いたものの すぐ手放しました(笑)。ジャパンってバンド名、ビックリしましたね。貴ブログで特集されている地名、国名のバンド、日本では 思い浮かばないです。Kiroroも ちょっと違うかな(笑)。 PS…自分から言うな!ですが、今日は 私の誕生日でした(笑)。また一つ老人になりました。

2012/11/13 (Tue) 22:00 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
へぇ~JAPAN名義は5枚だけですか...

 彼等はレコードデビュー前からちょくちょく雑誌に取り上げられてました。その異様なイデタチと前評判に惹かれ、デビューアルバムは速攻で買いました。音も聴かず、レビューも見る事もなく購入した最初のLPでした。印象は・・・今まで聞いたこともないファンキーな音・・・それまでハードロックのLPを数十枚しか持っていなかった高校生の耳には、少し物足りなさを感じながらも、何度も聴きました、部屋に貼った特典の大きなポスター見ながら・・・チョッとだけ大人になった様な気分でしたね。
 2ndはその延長線上にあった音でそれなりの作品だとは思いましたが、それ以降は全く知りませんでした。ジャケットのおしゃれな感じとNWOBHM勃発でJAPANどころではなくなった・・・今にして思えば、一番の充実期を見過ごした感があり、少し勿体無かったなぁと後悔しています。

2012/11/13 (Tue) 23:22 | EDIT | REPLY |   
フレ  
Japan

>デューク中島さん
ブリキの太鼓からはよくわかんない…ってか最初からわかんないんですが(笑)。現代音楽ニュアンスをやられてもロック好きにはよくわからんでしょ。日本の地名はあまり思い付かないんですよね。フランスかどっかにTokyo Hotelってのがあるくらいですか。邪道ですがE.Z.Oとか…。

>クリタカさん
最後のライブ入れて6枚、かな?Rain Tree Crowはともかくね。まぁ、Japanを追いかけていったのは女性陣だったんじゃないかとは思いますが、音楽的には随分おしゃれで汚くない音でしたから、そういう意味でも女性陣は目ざとい、か(笑)。

2012/11/16 (Fri) 00:48 | EDIT | REPLY |   
Shinyan  

イイねえ一時期タップリ聴いたよ.....退廃感がたまらなくて背伸びした感じで聴いていた俺って幼かったよな....
でも、今だと聴かないだろうからヤッパリあれで良かったんだと.....
今でもたまに聴くなあ....本当にたまだけど.....

2012/11/17 (Sat) 21:54 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Shinyan

退廃感…そう、それ。何かクールだろ、みたいなさ(笑)。
まぁ、このテのって聞く回数は減ってくよなぁ…。

2012/11/18 (Sun) 20:23 | EDIT | REPLY |   

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