Texas - Southside

面白いことに特定の地名や国名をバンド名にしたバンドって、かならずしもその国とか地域に密着しているワケじゃないんだよな。出身地だからバンド名にした、ってのはそう多くない、らしい。どちかっつうと憧れとか無関係な単語だから日々気が良いとかそんなんでバンド名にしている方が多いようだ。言われてみればそりゃそうなんだろうけど、なんだ、大いなる誤解を生むだろうって可能性もあるワケで、それなりに有名な地名をバンド名にするんだから良い面悪い面あるわな。
紅一点のシャーリー姫をフロントに仕立てた、意外なことにスコットランド出身のTexasというバンド。1989年リリースのファーストアルバム「Southside」登場時は結構自分も聴いたなぁ…。当時は全然情報網もなかったからTexasってバンド?アメリカにしちゃ、かなり湿っぽくて良い感じのブルース・ロック的アルバムだぜよ、しかもお姉ちゃんロッカーだし、なかなかだな…なんて思って聴いてたもん。きっかけは確かMTVのPVだったんじゃないかな。The Pretendersみたいな悲壮感とか疾走感とかソリッド感がかっこ良くてね、それにちょいと土臭いブルース感とそのくせに研ぎ澄まされたサウンドの作り込みが面白かった。多分このファーストアルバム「Southside」って見かけたら激安でCD売ってると思うんだけど、かなりの名盤なんじゃないだろうか。雰囲気はAmy McDonaldみたいな感じです。すっかり忘れてたけど久々に聴いたら良いなぁ〜、こういうの秋にピッタリだよ。Texasなんつうバンドながちょいとイマイチだが、出してる音は土臭くて良い。
この頃ラップが出てきたりダンス・ポップみたいなのが出てきたりしてたけど、一方ではSuzanna VegaやTracy ChapmanみたいなのやAlannah Mylesとか出てきててアメリカって懐深いな〜って思ったもんな。そんな中にTexasでしょ、アメリカでも売れるって思ったんだろうな。実際そこそこだったらしいが。問題はその後、売れ線路線を歩まされたのかそもそものバンドの音楽性も問題なのか、訳の分からない方向に向いてしまって撃沈。何枚かアルバム出してて聴いたりしてたけど、いつしか…ってトコです。どうなんだろな、こういうのって。作られて出てきたとは思えないけど、やっぱ難しいんだろう。そんなのも音楽のひとつ、売れりゃ良いってもんでもないさ。
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