No Doubt - Push & Shove

0 Comments
No Doubt - Push & Shove (2012)
Push & Shove: International Deluxe Edition

 ロックバンドなんてのは大物になるには30年間くらいやってないとダメなようで、ストーンズという怪物がいるお陰で大物ってのはもう50年やってないとダメじゃないか?みたいに感じるもんだ。キッスだって40年だし、30年クラスのキャリアで大物と言われているのは…U2くらいか?だから20年程度じゃ大物とは言われないんだよな、もう(笑)。その20年クラスに相当する別に大物でもないけどしっかりとシーンに残っていることを証明してみせたNo Doubtの11年ぶりの新作の登場、これはねぇ、かなり心待ちにしてた部分があってさ、どんだけ明るくて斬新なサウンドを届けてくれるのかな〜て期待。

 つい先日リリースされた新作「Push & Shove」、冒頭のシングル曲「Seattle Down」を聴いてみれば、なるほど、随分とまた斬新なダンサンブル且つ軽快な実験的サウンドを出してきて、さすがNo Doubt、新しいものを自分たち風なエッセンスとして取り込むのはお手の物って言ったところだな〜って。前作「Rock Steady」アルバムからの延長線で来たってのがちょいと意外と言うか、当時最先端だったからか今でもさほど変わらないサウンドなのはちょいとつまらなさを覚えてもしまったけどね。まぁ、アルバム全体がカラフルに彩られてはいるんだが、初期のスカ、レゲエ、パンクと80sポップスの融合と言った作品郡からすれば「Rock Steady」でガラリと最新サウンドを持ち込んだダンサンブルな音に変わり、それは見事にバンドの音楽センスと今後の方向性を示唆するものでもあったんだが、今回の「Push & Shove」がこういう路線で続いてきて、グウェンのソロ作ほどのポップさではないけど、結構そっちに近い作風ってのがイマイチだなぁ…。ちょいとセレブになりすぎたグウェンとバンドのカネをかけまくって詰め込みすぎた完璧なアルバムという印象でもあるんだが、その分面白みというかユルさがなくなって魅力が半減してる?そもそももう40代を超えているメンバー達に昔のようなのを、とは言わないけど、あの軽快さは欲しかったなぁ。どれもこれも音作りのせいか、重さが伴ってしまって単純に軽やかに、っていうんじゃないんだもん。

 ただ、曲のクォリティはさすがに練られているしアレンジも見事だし歌声だって相変わらず、っちゃぁ相変わらず。ただ、昔から知ってると、やっぱりね、ハチャメチャ感がなくなって、グウェンらしい歌い方したグウェンって感じになっちゃって、落ち着いたかな。バックはあんまり変わらないけど、ベースが以前ほどラインを流していかなくなった…楽曲のせいかな。ブイブイとグルーブするベースだったんだが、それがあまり聴かれない。

 …ってことで、もちろん何回も聴くし、適当に流すには良いんでそれなりに聴いてたんだけど、どうにもパッとしないかなぁ〜ってのが正直なインプレッション。今のアメリカの消耗品マーケットの中でそれなりに売れるだろうから良いんだろうけど、常に面白い新鮮なバンドとして思って聴いていた側からすれば、イマイチ。次がすぐ出るかどうかわかんないけど、どうすんだろうなぁ…。






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply