Son House - Death Letter

2 Comments

 ロバジョンの師とも云われているデルタブルース界の大御所、通称「Father of Delta Blues」と呼ばれるサン・ハウス。今のところこの辺りが歴史的に漁れる最古のブルースマンの系譜らしく、時代は1930年と云われており、チャーリー・パットンなどと共に参加しているオムニバスアルバムが最初の音源だろうと思われるんだけど、いやはや時代の産物…。この人の面白いところはそんなことしながらもいつの間にか身近にいたロバジョンにギタープレイを盗ませておきながら、いつしか自分自身よりも凄くなっていくロバジョンそのものも見ていたことだろう。この辺の話って誰もサン・ハウスに訊いてないのだろうか?彼は1988年まで生きていて、十分に歴史の生き証人としてインタビューなんかでもされていそうなのだが、残念ながら自分は読んだことがない…、生の声で彼がロバジョンを語るってのは是非読んでみたかったのだが…。

 この人も面白い経歴を持つ人で、元々は牧師さんだった(ブルースマンには希にこういう人いるのだが)ようで、悪魔の音楽であるブルースに出会ってからというものロクなこともなく、何と正当防衛ながらも殺人までしてしまうという恐ろしさ。模範囚となったために一年で出所してきて、ギター弾きになるんだけど、ロバジョン話が出るくらいまではまだウワサもあったのだが、その頃からプッツリと消息が途絶えてしまい、彼は今どこへ?ってなもんで、消息不明、もちろん誰も探しやしないので世界の片隅で話題になっても意味不明なんだけど、1964年、とあるブルース研究家がその行方を捜し出して発見し、そこでシーンにお呼びが掛かる。その頃の録音が「Father Of The Delta Blues: The Complete 1965 Sessions」っつうCDで丸ごと聴けるので、多分コッチの方が有名。実はそんな経緯があった後の録音なので既に60歳前後の頃なんだけど、驚くことにテレビで演奏している(口パクだろうけど)様子が残されていて、何かで見たことがあるんだよな。え~!ってなもんで、見入ってしまったんだけど、人間業じゃなかった(笑)。人間自体がリズムマンで、腕は変態的なギター職人で、歌はもうエグくってさ…、音だけで聴いていても刺さる音だなぁと思っていたけど、映像見るともっと驚くわ。やっぱブルースって凄いな、と実感したもん。まぁ、使ってるギターがドブロだからってのもあるけど、そのギターをバンバン叩いてリズムを出しながら弾いているっていう凄さ…、やっぱ独創的な人です。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
リュウ  

Son House!
思わずT.B2つ飛ばしてしまいました。
ずっと聴き続けても、やはりすごいなぁって、シミジミ思います。
Liveを含めた再発見後は特に!
フレさんの、
「そのギターをバンバン叩いてリズムを出しながら弾いているっていう凄さ…、やっぱ独創的な人です。」
に凝縮されていますね。(笑)
今日、また聴いてみます・・・。

2006/06/27 (Tue) 18:19 | EDIT | REPLY |   
波野井露楠  

こんばんは。
フレさんは、どんなジャンルにも精通していてすばらしいですね(ため息)!
それにしても、サン・ハウスのテレビ出演シーン、観てみたいです!!

2006/06/27 (Tue) 20:23 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply

Trackbacks 3

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  •  Son House
  • 第3弾はこの人!ご存知、戦前Bluesの超大物!あのRobert Johnsonに多大な影響を与え、覚醒までさせてしまった、そう、この人、Son House!まえに書いた、Sleepy以来、戦前Bluesにはまりそうな、いや、はまるでしよ
  • 2006.06.27 (Tue) 18:14 | その日暮らしの音楽日記
この記事へのトラックバック
  •  Son House
  •  ふぅぅぅっ!やっと届きました。申し込んだのが1月、来たのが一昨日!どれだけ待ったことか。3ヶ月ですよ・・・・。 いくら何でも、待たせすぎ!まっ、でも手に入ったから、まっ、いいっか!  ただ、コレだけ
  • 2006.06.27 (Tue) 18:14 | その日暮らしの音楽日記
この記事へのトラックバック