Warpig - Warpig

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Warpig - Warpig (1970)


 やっぱさ、ガツンと来るハードロックってのはいつでも気分を盛り上げてくれるってなもんだ。Twitterで紹介してもらった自分の知らない世界がどんどんと広がっていくのがあまりにも面白くてついつい多々入手してしまう。こうしていると多分自分の好みも分かってもらえるワケで、また面白いものを紹介してもらったりもする。はたまた何気ない会話の中での一幕のバンドが気になったり、また切り捨てたりってのはあるが、そんな連鎖がSNSの本領部分なんだろう。自分はまだまだ全然そんなに使いこなしてはいないけど、そんな気がする。

 そんな出会いを果たした自分だけでは多分辿り着かなかったであろう珍しいカナダのバンドをご紹介。1970年にリリースされたWarpigというバンドの「Warpig」というアルバムで、どうも1970年の春に出たらしい。これ、重要。Twitterの会話で色々発覚したんだけどさ、このWarpigってバンドの音ってさ、どう聴いてもUriah HeepとBlack SabbathとLed ZeppelinにDeep Purple的オルガンエッセンスを加えたバンドで、しかも1970年だから出てくる音の空気感も同じだから後から出てきたクローンとは違ってまるまる1970年代のあの雰囲気を出してる本物なんだよ。多分カナダでは相当本物だったんじゃないだろうか?

 音はそんな感じでの熱いブルースロック的ギターに楽曲は重く暗く、ハードにヘヴィに泥々しく、全く英国風なハードロックで実に聴き応え満点。それで、語られるのは上記バンドの影響を受けて云々だが、Deep Purpleの「In Rock」がリリースされたのが1970年の6月、Black Sabbathの「Paranoid」が1970年の9月なので、その辺の音の影響下とは云えない。Deep Purpleがハードになる前の音だし、Black Sabbathだってファースト「Black Sabbath」しか出てない時、そしてUriah Heepのファースト「Very Eavy Very Umble」ですら1970年の6月にリリースされているワケだからUriah Heepの影響はほぼ皆無なハズ。そしてカナダだから英国のリリースよりも聴けたのは遅かっただろうから、影響受けてるとしてもそれほど多くないはず。それでいてこの音かい?ってことはセンスとしちゃ当時の英国のそのヘンのバンドと同じレベルにあったっていう事なんじゃないか?まぁ、逆に影響を与えたってほどではないと思うが…。

 そんな時系列を知って唖然としながらアルバム「Warpig」を聴くワケだ。え〜、でもさ〜、どう聴いてもUriah HeepやBlack SabbathやDeep PurpleやLed Zeppelinだろ?って思うんです。だから凄い。同じレベル。え?そこまで褒めても何も出ないさ、でも、そういう知られざるバンドでも時代がきちんと後押ししていた、しかもカナダで、だ。何かそういう奇跡的なところに気づいてしまってからこのWarpigというバンドの音がパクリとかそういう次元で聴けなくなって、きちんとしたオリジナルなバンドとして聴いている自分です。熱くてハードで良いっす♪



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フレ
Posted byフレ

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クリタカ  

カナダのバンドでパッと思いつくのはRush,Triumph,BTOくらいで、人脈的にも英米のバンド達とも交流があるのか無いのかほとんど知られて無いんじゃないでしょうか。私もDetectiveのギタリストが元ステッペン・ウルフに居た...くらいしか思い浮かびませんね。ガイドブックや雑誌の特集記事なんかでも「アメリカン・ハード」のなかでひっそり紹介されるくらいだし...
 1970前後にはこのWarpigの様バンドがカナダにもゴロゴロ存在してたんでしょうね、きっと。ドイツのロックシーン同様カナダにもいろいろありそうな予感...
  この作品は割りと気に入ってまして、自分では愛聴盤だと思ってましたが、10回は聴いてないですかねぇ...10回聴くか聴かないか自問すると言う言葉は...なかなか重いですね。

2012/10/13 (Sat) 23:52 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>クリタカさん

カナダにこんなんがゴロゴロしてかどうかはもう全然わからないんですけど、そこまで行くかなぁ…とふと思ったり(笑)。
10回の壁は自分に課したノルマですが、かなり大変ですよね(笑)。

2012/10/17 (Wed) 19:57 | EDIT | REPLY |   

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