The Pogues - Rum Sodomy & The Lash

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The Pogues - Rum Sodomy & The Lash (1985)
Rum Sodomy & The Lash

 アイルランドのミュージシャンと言えば自分的な時代ではU2やシニード・オコナー、ちょいと遅れてクランベリーズとかでヴァン・モリソンとかはちょっと古過ぎたし、あんまりお国柄を気にして云々ってんでもなかったから、その後にロックを知るようになってからフィル・リノットとかゲイリー・ムーアとかロリー・ギャラガーとかそうなのか〜って思ったくらい。その方々の共通項って、ひたすらクールに熱い、っつう感じで実に青い炎が漲っている感じなんで、それがアイルランドか…と。一方英国トラッドからの流れで出てくるケルトサウンドやフォークなんてのもあって、なるほど〜という感じでこれらが融合してアイルランドの音として自分が捉えられたのはかなり後になってからな気がする。多分トラッド経由のケルトを漁りまくってる時にようやくわかってきた感じだったもん。

 さて、The Pogues…、思い切りリアルタイムでこのジャケットとかバンド名とか知ってたし、多分聴いたこともあるはず。ただ、その時は全然対象外だったんで、自分の耳も大したことなかった(笑)。時を経てみて色々漁ってると自分の大好きなクラッシュとかなり被ってくることがあってそこからちゃんと聴いたかな。聴いてみたらなんてことはない、ジョー・ストラマーの世界じゃないか、と(笑)。それと、パンクとアイリッシュ…ケルトの融合って一体どんなんだ?ってのあるけど、聞けば確かにそうとしか言えない…いや、もっと幅広いけど圧倒的にそれが根ざしているんで、面白い存在。こんなバンドあるんだ〜って感じで面白く聴いたもん。

 2枚目の作品「Rum Sodomy & The Lash」はエルビス・コステロがプロデュースしているってことで、それなりには話題だったらしいがコステロを全く聴かない自分にはとんと響かない。それよりも収録されている曲というかバンドの音が面白くて、まるで攻撃性が見られない…ってワケじゃないけど、音的な攻撃性はそんなに聴かれない。ただ、歌がもうシェーンだから何やっても酔いどれパンクなワケで、ユニークだよなぁ。驚いたのはこの「Rum Sodomy & The Lash」あたりから元Steeleye Span〜The Woodsのテリー・ウッズが参加してるってことでさ、思い切りトラッドからの面子がここでパンクと融合しているんだよ。それって、面白いよな〜、と。やっぱりケルトなバンドなんだよな、というハクが付いたっつうかさ、自分ではそういう感じで、ならばやっぱり!みたいなね。

 どの曲も美しく、歌の粗野な感じとは裏腹に繊細で楽しげなマンドリンやアコーディオンの綺羅びやかな音色がウキウキさせてくれるところがこのバンドの醍醐味。歌メロはちょっと切ないのもアイルランドの特徴で、それでいてやってる方は楽しく明るく、なんだよな。ロックの角度とは別だけど、確実に魂が同じ方向に向いていて、結局青く燃えている炎がはっきりと聴き取れるのが自分がThe Poguesを好きなトコロだ。何かひたすらに切なく応援したくなる、それでも自分は…、しょうがねぇな、酒でも飲むか、みたいな雰囲気かな。ちょっとしっとり良い感じ♪




名曲♪


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フレ
Posted byフレ

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yuccalina  

フレさん、こんにちは。Poguesは「If I Should-」を愛聴していましたが、私的にはワールドミュージックへ興味が傾倒しつつある時期だったんで、そのラインで捉えていたと思います。ヴァイオリンやアコーディオンを加えたロックバンドが増えていた気がします。Wedding Presentがウクライナ民謡のアルバムを出してヒットさせたのも同時代だったような、、。Poguesを聴くと、民族音楽とロックは常に良い距離で繋がってるなあと感じます。

2012/10/11 (Thu) 08:39 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>yuccalinaさん

「If I Should...」いいねぇ〜♪
なんかね、ワールドっていう感じはないんだけどかなり個性的で民族的な文化もロックに持ってきて凄いな〜っていう感じ。確かにこの辺から民族楽器をロックに持ち込むのアリになってきたかもね。ウクライナ民族のか…それは聴いたことないんで、またぢこかで聴いてみようかな。

2012/10/11 (Thu) 22:56 | EDIT | REPLY |   

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