Dirk Steffens - The Seventh Step

2 Comments
Dirk Steffens - The Seventh Step (1976)
The Seventh Step

 ホント、詳しい人は詳しいなぁ…と思う次第。いや、ドイツのハードロックシーンなんて全然得体の知れない世界で、それをよく知ってる方ってのはいるワケでして、それがまたウチのブログに来ていただいている方っていうのがありがたい。お陰で散財…いや、人生の楽しみが増えています。まぁ、昔と違ってひたすら散財ってこともなくて一応サンプル的にYouTubeで聴いたり出来るワケだし、レコード屋探し回らなくてもDLでも買えちゃうから全然ラクだけど。ただ、狙い撃ちしないと手に入らないから…要するにバンド名とアルバム名を知らないとDLできないから、その辺のを適当に…ってできないのが難点か。ま、普通はそんなことしないんだろう…。

 Birth Controlの記事書いた時に頂いたコメントで気になったのでちょっと探してみたらあったんで、早速聴いてみた1976年にリリースされたDirk SteffensというBirth Controlにも在籍してた、その筋ではドイツのHMバンドのプロデューサーなどで有名な方らしい人のソロアルバム「The Seventh Step 」。名盤の誉れ高いって事で凄く気になって速攻で探しちゃいました。そしたらこれがまたかなり垢抜けたB級ロック…B級じゃないな、これ。音的にはThree Man Armyみたいな、と言われてたのもかなり気になってた。期待してたし、確かにThree Man Army的なエッジの立ったシャープなサウンドのギターが個性的で、そのくせ楽曲は全然大したこと無いのもまた共通項だったり。ただ、この「The Seventh Step 」の違うところはThree Man Armyよりも多様な音楽の方向性を持ってる。そのヘンがドイツ的方向性ってのかもしれないし、時代の産物かもしれない。ギターだけ取ってみればエッジの立ったプレイはともかく、意外とウルリッヒ・ロート的にメロディアスに泣きを聴かせてくれることもしばしば、そしてこれはベーシストの好みなのかややソウルフルな黒い感じのグルーブも入っていたりするのがビミョ〜。

 1976年か…、確かにもうハードロックという音世界は確立されている頃だから洗練されたハードロックが出てきててもおかしくないんだよな。それが英国とほぼ同時期に同等レベルのものを出してきたって事がドイツハードロック界の名盤と言われる所以だろう。Three Man Armyだって名盤だけどなかなか認知されないのと同じだ。ま、それはともかく、70年代初頭のあのワケの分からない熱さっていうのからは逸脱して洗練されたハードロックとしての名盤であるのは確かだ。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
kazz_asai  
キャッチーなHR

あのBirth Control のメンバーが、ここまで何のてらいもないHRを作り上げたというのがまず意外ですよね。
確かにThree Man Armyに似た部分も多いのですが、全体に曲調が明るいのがこの時期には珍しいと思います。
もちろんこの作品、当時私は知らなくてCDで再発されたときに初めて聴いたのですが、1976年といえばクイーン、キッス、エアロスミスのHR新御三家が我が世の春を謳歌していた頃…
それらの若いバンドに比べれば、あくまで70年代初期の雑多な要素を引きずってはいるのですが、このキャッチーなムードはそれまでのドイツHRには見られなかったものであり、彼が来るべき時代の趨勢を見極めていたということの証左とも思えます。

2012/10/03 (Wed) 22:11 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

確かにクセがなさすぎて洗練されているのが先進的です。乾いた音っつうか、うまくすればスコピ的に唯一無二の音に進めたんだろうとか思います。確かに御三家と同時代で語ると随分と差のあるHRですねぇ…。

2012/10/04 (Thu) 22:18 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply