Jane - Together

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Jane - Together (1972)
Together

 ダセェ…、ホントにダセェ…、というセリフしか思い付かない、今聴いているJaneというバンドのファーストアルバム「Together」。アルバムの冒頭からこの叙情性で有りがちなフレーズのオンパレードによる超・超ロマンチストによる涙涙の叙情ラインが紡ぎ出されてくる、それもオルガンとギターの両方で。そして盛り上げまくるドラムやベースのリズム隊、ヴォーカルは、どこかジョー・コッカーだけど線が細くてそこまで行けません、みたいな感じだが、とにかくダサい。それが、また時代を物語っていて自分的には恐ろしく好みなサウンドなのが困る。要するに自分が好きなのはダサい、ってことを認めているじゃないか、って話になっちゃうワケで。

 通常は冒頭に序文を書いてから音の話を進めるんだけど、聴いてたら何かもうあまりにも涙出てきちゃってついついそのまま書き出してしまった次第です、Janeの1972年にリリースの「Together」。その筋では名盤扱いらしいが、確かに名盤だよ、これは。英国B級の流れと大して変わらない系譜を辿って、ドイツらしい民族性ってのもそれほどバンドに反映される事もなく、そのままストレートに英国ハードロックの洗脳を受けて作りました的な音。まぁ、ダサさはややドイツの方が優れているけど、それはもうブルースからの影響が皆無、もしくは副次的でしかないからロックの本筋がないし、その上でやってるからしょうがない。かと言ってクラシックというワケでもないからまだまだ未成熟な時代のハードロックだ。そこで気持ちや勢いだけが前に出てきてしまっている音、とでも言うのか、だから暑苦しさは結構なもの。

 このJaneの「Together」は概ねハードなロックと言うものの、かなり叙情性に傾いたバンドなのでスピーディなノリではなく、ゆったりと熱く激しく盛り上げていく、みたいな曲を信条としているらしい。どこかムーディ・ブルースだけどあそこまで仰々しくは出来ない、っつうか、ハードロックにも傾いているからギターがしっかり主張している。だからオルガンとギター中心だが、パープルみたいにはならない…、これもまた日本のバンド…Flower Travellin' Bandみたいな感じが一番似ているかもしれないなぁ。やっぱドイツと日本ってのはどこか相通じることが多いのは面白い符号だ。





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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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デューク中島  
すみません

せっかく リクエストにお応え下さったのに がっかりさせてしまいましたね。それでも BRAINのシリーズの中で、JANEは マシな方だったと思いますよ(笑)。この後、だんだん良くなって、二枚組ライブとか まあ いいんじゃないですか(と言い訳を)。

2012/09/26 (Wed) 23:21 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>デューク中島さん

あ、いや、逆にものすごく好きな音だったんでうれしかったんですよ。全然がっかりはないです、はい。
ダサイってのは自分的には自虐的な褒め言葉でして…。

2012/09/27 (Thu) 09:39 | EDIT | REPLY |   
ヒゲ・スカイウォーカー  
これクサイですよ。

フレさん、これ良いです!買います!
ニヤニヤしちゃうほどのメロメロドラマ。これこそ以前言っていた「クサい」という感覚ですよ。
「クサい」は「ダサイ」と近いんですねぇ。

2012/09/28 (Fri) 22:59 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>ヒゲスカさん

あ、そういうこと?
多分ダサいはクサいの広義かも…。
リフがダサい〜とかもあるから。
でも、このクサさはわかるなぁ〜(笑)。

2012/09/29 (Sat) 20:32 | EDIT | REPLY |   

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