Cactus - Cactus

アメリカのバンドってホントに弱いなぁ、自分…ってこういう流れを書いていると思う。60年代末期ともなればもっともっと色々とハードロック的バンドもありそうだが、なかなか出てこない…ってかさ、あんまりなかったんじゃない?と思い始めてきた。サイケやガレージやブルース系はあるけど、ハードロックだとマウンテンくらいじゃない?って。多分そんなもんなんだろうけど…、いや、B級にはあまり手を出したくないんだよね、アメリカは。何となく底が見えてるし、そもそもそんなに多くないとは思うが。70年代だともちっと色々と出てくるか。でも、あまり通ってないんで多分ダメ。んなこと言いつつも、そうだ、って出てきて引っ張りだしたのがCactus。
1970年にリリースされたファーストアルバム「Cactus」。ベックとのお話が頓挫したためにBBAの…じゃなくてVanilla Fudgeのリズム隊が組んだバンドってことになるので割と有名。アルバムも何枚か出ていてそれなりにメジャー、なハズ。英国ロックとの絡みも多くて割とバンド名もボガードもアピスもあちこちで名前は見る。だから聴いてて当然だが、どうにもあまりインパクトが無いのは自分だけ?か?いやね、「Cactus」の一曲目の「Parchman Farm」はさ、もうCactusここにありきって感じのドタバタブルースブギロックなんでかっちょえぇ〜!ってインパクト。でも、その後がどうにも続かない。やっぱアメリカのバンドだなぁ…って感じにダラけてしまう、っつうかカントリーチックになってて、あのハードでテクニカルなバンドの個性が生きてこない。何かな〜って聴いててA面終了してしまって、そのまま…って感じだった。んで、B面聴くと、最初の「Let Me Swim」から始まって、これがまた「Parchman Farm」と同じくらいのインパクト絶大なブギでカッチョ良い。この辺でロック小僧達のハートを掴むものの、どうにも全部が好きだっつう人が少ないと思われるし、とっちらかってるかなぁ…と。「No Need To Worry」は思い切りブルース。紛い物じゃなくて本気でブルースだからさすがアメリカ、本場はこういうのは違う、ってのを感じるが、バンドが器用過ぎたんだろうな、とも思う。
ややこしいこと言わんでも、多分この時代に聴いてたらかっちょよく響いて止まないバンドだったはず。マウンテンと同じく圧倒的に本物のブルースの入ったロックバンドって事で好まれただろうし、自分もハマったと思う。が、後追いの性でして…、英国のバンドを先に聴いてしまったもんだからちょいと衝撃が弱いのとオリジナリティと言う面ではやっぱヒネりがないし、そこまでハマらなかった。ただ、やっぱ大陸的な音の広がりはさすがです。
なんだろなぁ、こういうのって。ギターは凄く弾いてて面白いじゃない?でも、ギターコピーしたい、っていう感じにはならないんだよね。その辺の説明できない何かがCactusをイマイチ歴史に残るバンドにしていない感じだ。もっともCactusよりもボガード、アピス、の方が有名なんだが…。
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