Kiss - Destroyer-Resurrected

同じアルバムを手を変え品を変えで何度も買わされる…ってか買わないといけない症候群にかかってる人は随分多いようで、リマスター作品や何とかエディションみたいなのはそれなりに市場で捌けるようで、実に何度もリリースされている。もうCD時代が終焉を迎えているのもあってここぞとばかりに出しまくってるのもあるか。コアなファンからしたらそりゃ嬉しいけど、一体何なんだ?って気もしてて、自分的にはあまり手を出さないようにはしている…、あくまでも、あまり、だ(笑)。何でか知らんが、Kissの今回のリマスター盤については前から知ってたんだよ。ちょこっと気になってて、それまでのリマスター盤って別に気にもしてなかったのにさ、ま、今回は多分一枚だけ特別に、しかも再構築盤ってまるで異なる解釈の再発ってことだから。
で、Amazonでのレビューが面白かったので更に気になって聴いてみた次第。「Destroyer-Resurrected」です。リサレクテッド盤、ですか…、2012年盤ってことでいいか(笑)。そりゃさ、最初に聴いたKissのアルバムが「Destroyer」で、冒頭の激突音から何じゃこれ?って感じでワクワクしながら聴いてたのを思い出してました。このアルバム聴くのってもう何年ぶり?ってくらい聴いてないし、オリジナルアルバムをそのまま聴くことgあ減ったバンドのひとつだしさ。ライブ盤ばかり聴いてるんだよ、Kissって。「Alive!」と「アライヴII」あれば大体事足りるってのあるから。それで、聴いてみた「Destroyer-Resurrected」。
「なんじゃこの音は?」
音の深みやリバーブ感、分離度合いやレンジの広さなど完全に別領域に入ったリマスター盤です。2012年にリリースされた新作!っても通じるくらいに最近の音作りによるアルバムに仕上がってて、素材が古いってのが全然感じない。それぞれのパート毎に音を作り込み直してミックスしてエッジを立たせたんだろう、って感じで単なるリマスター盤じゃないね。こういうリマスター盤の作り方もあるのか、っつうひとつの方向性な気がする。こんなパターンで名盤を幾つかリマスタリングしていったのが出てきたら賛否両論だろうけど、今の時代の新作として受け入れやすいかもしれん。それくらい別物に仕上がってるのにまず驚く。そして冒頭の「Detroit Rock City」にてそれはもう圧倒的に感じられてその迫力に驚かされる。凄くかっこ良いハードロックバンドの姿がここにある、って感じでさ、ノスタルジーを無視すれば今の時代に入り込める作品じゃないか?って思えるもん。
アルバムの中味についてはもう今更なくらいで、話題性は「Beth」のオリジナルボーカルと「Sweet Pain」のオリジナルギターソロって事らしいが、それはそれで楽しんで下さい。面白いのはオリジナルのプロデューサーだったボブ・エズリンが今回の仕事もこなしているというファンからの安心感をしっかりと受け止めていることかな。だから許されるってのと、Kissの意向も入ってるだろうってのも。リ・プロデュースもオリジナルな人がやり直しているんだから35年経ってリリースするには良いんじゃない?みたいな。それでこの音作り…正に完璧な仕事なので、今後の方向性のひとつになると面白いかも。ただ、何回も出されるとヤだな。
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