Gallagher & Lyle - The Last Cowboy

手近にあったジャケットを見ていて、これは良いよな〜ってのがあったので音楽的ジャンルはとりあえず忘れて(笑)、聴いてみたくなった。まぁ、あんまり得意な音ではないってことは知ってたんだけど、昔何かの本でアルバムジャケットを見た時からレコード見たら買おう〜とは思ってたんだよね。音は多分別に何てことないだろうし、モチーフはアメリカだし、本質的にスワンプ系やレイドバック系って好きじゃないから大枚はたいてってほどではなかったけどレコードってのはひとつの芸術作品なのでジャケットで買うってのはありなんだな。今の時代はどうか知らないけど。
ってことで、無名度高そうなデュオのGallagher & Lyleの1974年の4枚目の作品「The Last Cowboy」です。良いジャケットでしょ?アメリカへの望郷を表しているんだけど、実際アメリカ人のバンドなんかではこういうセンスのジャケットは絶対撮られないしね。似た類のはいくつか見たことあるけどセンスが違う気がするし、このジャケットで聞いてみたい、欲しいって思わせるのは上手いよな。この頃英国ではクラプトンに代表されるようにレイドバックしたサウンドへの傾倒が多かったし、スワンプも結構出てきていた。Facesから離脱したロニー・レインなんかもスワンプ志向の音を出していたし、そういう意味では流行りだったんだろうとは思う。まぁ、ひとつの英国ロック史ではあるんだけど、やっぱそんなぬるま湯サウンドは長くは続かなかったのは歴史が証明している。
んで、この「The Last Cowboy」はですね、もちろんスワンプ臭たっぷりだけど英国人だからトラッドの解釈も入ってて、その融合がなかなか面白いっちゃぁ面白い作風。ただ、だんだんと上達していったのもあってこの「The Last Cowboy」ではかなりまっとうなスワンプへの試みになっている。聴けば英国だけど音はアメリカっつう、ある意味皆が望んでいた姿に成功している。もちろんそれでも売れなかったのは英国的な所か。好みとはかなり違うけど、こういう音ってのもあるよな〜というのはわかる。ま、それよりもジャケットが良いよ。
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