Illusion - Illusion
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Illusion - Illusion (1978)

英国のロックの懐の深さには今更驚くこともなく、改めて感心するばかりのことが多いのだが、いったいいつまで経ったらこの深い森をある程度見通せるようになるのだろう?別の人が英国ロックについて語り、アーティストやアルバムや曲を選んでみれば、それは大物系バンドはある程度共通するものの、半数以上はまるで自分が意図していない世界が広がったりする。また、その半分くらいは自分でもあまり聴いたことがないものだったりしてピンと来ないものもある。もちろん好みがあるので聴かない、聴かなかったというだけで名前くらいは知っているバンドやアーティストの作品も多いのだが、それくらいに奥の深い世界なのだ。それでもまだまだキリがない位のバンドやアーティストなどが埋もれているのもこれまた英国。そして掘り出し物も多数輩出しているので侮れない。
1978年にリリースされた、当時の音楽シーンからしてみればまるで的はずれな世界観でもあったオリジナル・ルネッサンスのバンド名改めのIllusionのセカンドアルバム「幻想の翼」。今の時代のように全ての音楽がフラットに2D化されてしまえば時代感覚などは大して影響がなく、きちんと音楽そのものの評価が得られることが多いので、間違いなく英国女性系のロックとしてはかなり上位の部類に入るように評価されると思うのだが、時代がそれを許さなかったという代物。それでもオールドタイマーなファンには至高の逸品として古くから知られていたのもあって、結構メジャーな扱い、のはず。もっともルネッサンスというバンドがその筋ではメジャーな扱いだからだろうけど。
まぁ、来歴は省くけど、ジェーン・レルフの方のルネッサンスのセカンドでさ、時代を追うごとに確かにこの音世界のまろやかさとか、柔らかさってのが心地良く聴こえてくる。昔はかなりかったるい感じもしたんだけど、今聴くとトロけそうになるこのまどろみ具合が響く。クラシカルだったりシンフォニックだったりという形容詞よりも、美しくまろやかにトロける世界への誘いとしてのアルバム、それはキース・レルフへの安らぎなのかもしれない…なんて思えるくらいで、ジェーン・レルフの歌声って別に透き通るようなものでもないし、至福のボーカルってワケでもないが、その物足りなさ感もこれまた良し、ってところ。
「幻想の翼」を更に彩っているのは間違いなくアルバムジャケット。天空を舞う鳥の姿がアナログアルバムだととても美しいアートに見えてさ、ファーストの「Out Of The Mist」と並べて見るとこのイリュージョンってバンドの天に祈る姿勢ってのがあるのか?って感じでちょっと神々しかった。いや〜、久しぶりに「幻想の翼」聴いたけど、マイルドで良いねぇ〜、その分インパクトに欠けるなんていう人もいるんだろうけど、これはもう素敵ですよ、ホント。


英国のロックの懐の深さには今更驚くこともなく、改めて感心するばかりのことが多いのだが、いったいいつまで経ったらこの深い森をある程度見通せるようになるのだろう?別の人が英国ロックについて語り、アーティストやアルバムや曲を選んでみれば、それは大物系バンドはある程度共通するものの、半数以上はまるで自分が意図していない世界が広がったりする。また、その半分くらいは自分でもあまり聴いたことがないものだったりしてピンと来ないものもある。もちろん好みがあるので聴かない、聴かなかったというだけで名前くらいは知っているバンドやアーティストの作品も多いのだが、それくらいに奥の深い世界なのだ。それでもまだまだキリがない位のバンドやアーティストなどが埋もれているのもこれまた英国。そして掘り出し物も多数輩出しているので侮れない。
1978年にリリースされた、当時の音楽シーンからしてみればまるで的はずれな世界観でもあったオリジナル・ルネッサンスのバンド名改めのIllusionのセカンドアルバム「幻想の翼」。今の時代のように全ての音楽がフラットに2D化されてしまえば時代感覚などは大して影響がなく、きちんと音楽そのものの評価が得られることが多いので、間違いなく英国女性系のロックとしてはかなり上位の部類に入るように評価されると思うのだが、時代がそれを許さなかったという代物。それでもオールドタイマーなファンには至高の逸品として古くから知られていたのもあって、結構メジャーな扱い、のはず。もっともルネッサンスというバンドがその筋ではメジャーな扱いだからだろうけど。
まぁ、来歴は省くけど、ジェーン・レルフの方のルネッサンスのセカンドでさ、時代を追うごとに確かにこの音世界のまろやかさとか、柔らかさってのが心地良く聴こえてくる。昔はかなりかったるい感じもしたんだけど、今聴くとトロけそうになるこのまどろみ具合が響く。クラシカルだったりシンフォニックだったりという形容詞よりも、美しくまろやかにトロける世界への誘いとしてのアルバム、それはキース・レルフへの安らぎなのかもしれない…なんて思えるくらいで、ジェーン・レルフの歌声って別に透き通るようなものでもないし、至福のボーカルってワケでもないが、その物足りなさ感もこれまた良し、ってところ。
「幻想の翼」を更に彩っているのは間違いなくアルバムジャケット。天空を舞う鳥の姿がアナログアルバムだととても美しいアートに見えてさ、ファーストの「Out Of The Mist」と並べて見るとこのイリュージョンってバンドの天に祈る姿勢ってのがあるのか?って感じでちょっと神々しかった。いや〜、久しぶりに「幻想の翼」聴いたけど、マイルドで良いねぇ〜、その分インパクトに欠けるなんていう人もいるんだろうけど、これはもう素敵ですよ、ホント。
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