Night Sun - Mournin'

2 Comments
Night Sun - Mournin' (1972)
モーニン
 若い頃にひたすら英国ロックを漁って自分の知識と方向性を見出していたりして、またその深さと広さに心奪われて、もちろんレコード屋に行けば色々な国の色々なレコードが売ってて、多分様々なものを見ているんだと思う。貴重盤屋さんも結構行ってたし、それはそれは細かく仕切られていてこのジャンル何なんだ?みたいなのもあったけど、とにかく英国一辺倒に絞って集めてた。だから他の国のロックについては英国と絡むものは多少聴いたけど、ほとんど通ってない。ユーロ・ロックと呼ばれた世界はプログレの流れからそれなりに聴いてたんで、何となく吸収できているのはあるけど、普通のロックやハードロック、ポップスみたいなそういうのはもう全然通らなかったし脇目も振らずに英国一本だった。ところが最近Twittterで似たような感覚の持ち主が呟いているのを見たり教えてもらったりして、何となくその幅が広がってきてて…。あんまり他の国のハードロックとか行きたくないってのあるんだけど…、聴いちゃうとカッコ良くて。YouTubeで簡単に聴けるのもこれまた問題。

 んなことで、ドイツ産ハードロックをいくつか教えてもらったのでご紹介♪ Night Sunというバンドの1972年デビュー作「モーニン」。普通にはCDが手に入らないらしいので何かしらの手段で聴かないといけないけど、YouTubeには全曲アップされているので聴くだけなら全部聴けます。それが良いのか邪道なのかはもう今の時代は分からないが、音を感じるってこと事で取り敢えずアリかな、と。

 んで、聴くとだな、最初っからもう笑ってしまうくらいB級なハードロックの香りがプンプンしてきてね、大好きです、こういう一辺倒なハードロック。ともすればそのまま70年代後期から80年代前半のNWOBHMと同じくらいのパワーとステータスを持った音で、ハードロックと言うよりはメタルの元祖かもしれないね、この音。ベタベタに重苦しくて暑苦しくてドタバタしてて一辺倒に押してくる音。曲のバリエーションなんて期待してはいけない、とにかくひたすら攻めまくってくるスタイルで素晴らしくハマれる音です。サバス的な重さとバッジー的な金属鋭角感が合わさった感じで、英国B級ハードロックバンド達と何ら変わらない音が嬉しい。70年台初期のドイツにこんなバンドがいたんだなぁ。ちょっと漁ってみたくなってきた…かも。面白いのは、こんだけ英国B級的なニュアンスがあるのに、英国ブルース・ロックという波を経由していないで発生してきたのか、そういう血筋がまるで見えないってとこ。サバスでもバッジーでもそういうのはどこかしら出て来てたけど、このNight Suneにはそれが全くない。そこが国の違いだったりするのかもしれん。まぁ、クリームやZeppelinを聴いてたとは思うけど。

 てなことで、ドイツ産ハードロックバンドNight Sunの「モーニン」、これ一枚だけなのかな?たっぷりと楽しめる一枚でした。





関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
kazz_asai  
70年代ハード好きです

NIGHT SUNはこれ1作のみしか残していませんが、コニー・プランクがエンジニアを務めたということで有名ですね。
作品全体に漂う重厚で暗いムード、エッジの鋭さなど、私の最も好きなタイプの音です。
管見ですが、この人達はBLACK SABBATHやDEEP PURPLEに影響を受けてはいても、トニー・アイオミやリッチー・ブラックモアのバックグラウンドまで追究することはなかったのだと思います。
英国のHRバンドにはブルースロックからの進化という確固たる流れがありますが、ドイツなど他国ではむしろアートロックから派生したDPのような動きをたどったバンドの方が多く、サイケとのリンクが多いのもこれに起因しているのではないかと思います。

2012/07/26 (Thu) 20:59 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

もうねぇ、浅井さんの影響最近大きすぎます(笑)。
色々ドイツ産とか聴いてて、正しくブルース色の無さってのが新鮮でして、そっか、サイケからの流れか。
DPもアートからだからそうだよなぁ…、なるほど。まだまだ深そうですので教えてください♪

2012/07/26 (Thu) 22:36 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply