上田正樹と有山淳司 - ぼちぼちいこか

きっかけは何だったか全く覚えていないのだが、聴いた途端にハマり込みまくった日本の誇るユニットによる何とも気の抜ける最高の一枚が上田正樹と有山淳司による「ぼちぼちいこか」
音楽的には別にロックじゃないよ。なんつぅのか、ラグタイム、だよね。大阪ブルースってのもあるけどやっぱラグタイムが基本。そこに面白おかしい歌詞が乗っかってきて日本でしか味わえない、演歌じゃなくって日本的…というか大阪的ラグタイムブルースの出来上がり。エレキ楽器はほとんど使われていないので凄くリラックスして聴きやすいし、のどかな情景が目に浮かぶそんな作品なんだよね。「とったらあかん」とか笑わないでは聴けないし(笑)。でもね、音楽的素地がしっかりした人達だからギタリスト的に聴けば、一体どうやったらこういうギターを弾けるんだろう?なんてマジメに考えたりするし、歌だってやっぱ凄い感情表現が上手くて、何と云っても歌詞が素晴らしいし、ナマナマしいのも良い。ミュージシャンってこういう生活なんだよな、っていう、素直な内容が心に染みるし、わびさびの世界だよね。
この作品を聴いてからこういうラグタイム系のものを洋楽邦楽問わずに探したんだけどなかなか出会えない。元ネタとなるのは多分アメリカの方のヴォードヴィルミュージックと呼ばれるものだと思うんだけど、ここまでリラックスしたものはなくって、どっちかと言うともっと音楽的になってしまう…、それよりもくつろげる音に出会いたいんだけどないねぇ。そういう見地から見るとこのアルバムは今のところこの分野ではダントツの愛聴盤ということになり、かなり最高の作品なわけだ。残念ながら今はCD廃盤らしいんだけどちょっと前には1500円シリーズで発売されていたので中古品でも見られるはずなので万人にオススメするよ、こいつは。ちょっと歌詞が古いので懐かしい言葉が聴けるのも面白いかな。
有山淳司はここから20年後くらいに憂歌団の木村氏とユニットで同じようにリラックスしたサウンドの作品を作ってるけど、やっぱコッチの方が面白いよ。まぁ、それでもやっぱり似たような連中ってのは集まるもんなんだねぇ←憂歌団のことね(笑)。どんなに落ち込んでいても絶対に笑えて元気の出る作品♪
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