Atomic Rooster - Nice N Greasy
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Atomic Rooster - Nice N Greasy (1973)

Nice 'n' Greasy
Anthology 1969-81
70年代のバンドはどの国でも試行錯誤の時代でもあったが故に同じバンドでも音楽の方向性がどんどんと変わっていったり、バンドは名義のままで中味のメンバーはどんどんと入れ替わったりするのが常という様相を示していた。そこからユニークな試みがいくつも実験されて定着したバンドもあればさっさと違う展開に進むバンドもあり、また衝突消滅していくバンドも多数。もちろんドラッグやアルコールでシーンから消えていく人も多かっただろうし、なかなか混沌とした時代だったのだろう。それが故に音楽的には商業路線にこだわらない、商業路線が何かわからない時代のロックが多いんだから何でもできたってワケだが、特に英国では様々な実験が繰り広げられていたことで個性が溢れてきて今でも70年代英国ロック好きが増えていく理由なんだろう。再発CDや紙ジャケットシリーズ、リマスター、ボーナストラック付き、SHM-CD等の再発に加えて最近ではハイレゾものも登場しているのだからそれなりに需要が見込めるシーンなのだろう。今回はそんな中でもバンド名だけは割と知られているけどその実態があまりよく把握されていないであろうバンドの登場です。
元々はThe Crazy World of Auther Brown Bandのバックから派生したバンドのAtomic Rooster。カール・パーマーが在籍していたことで知られているけどカール・パーマーはファースト「Atomic Rooster」で脱退、以降はメンバーが頻繁に入れ替わり結局鍵盤奏者のヴィンセント・クレインのバンドなので彼がオリジナルメンバーとしてず~っと引っ張っていたバンドになるのだが、アルバムのリリース枚数は結構ある。本作「Nice N Greasy」は1973年にリリースされた5枚目のアルバムで、一端解散前の最後のアルバム。結局何がやりたかったんだ?って雰囲気が溢れでているんだけどさ、中味は悪くないんだよね。ただリスナーがAtomic Roosterというバンドにちょっと飽きていた感が強くて新鮮味がなかったってトコなんじゃないだろうか。後追いの自分でもよくわからないメンバー構成のバンドだったし、掴み所のないアルバムが多かったし、という印象だったもん。
しかしですね、まぁ、一枚づつアルバムをきちんと聴いてみれば悪い作品はあまりない。今回の「Nice N Greasy」なんてかなりブルージーでそのスジが好きなリスナーならかなりすんなり入っていけるアルバムだと思うし、なんてったってボーカルがクリス・ファーロウなんだからもう往年のあの歌声が最初から聴けて貫禄の一枚ですよ。ギタリストは無名だけど、結構味のあるブルースギターを弾いているので楽曲の違和感もないしメンバーの力量ももちろん十分でコレと言った曲が目立たないけどアルバムとしては全然悪くない。ヴィンセント・クレインがやりたかった黒い鍵盤ロックってこういうのだったんかな、と思うけどやっぱクリス・ファーロウの力量で圧倒的に飛躍したと思うもんね。結構好きなアルバム群です、今では。プログレ路線を歩んでいた時よりもわかりやすいし実力も出やすいからごまかせないけどその分面白く仕上がっているんじゃない?ただ、音楽性にオリジナリティは感じられないのが敗因なんだろうが…。




70年代のバンドはどの国でも試行錯誤の時代でもあったが故に同じバンドでも音楽の方向性がどんどんと変わっていったり、バンドは名義のままで中味のメンバーはどんどんと入れ替わったりするのが常という様相を示していた。そこからユニークな試みがいくつも実験されて定着したバンドもあればさっさと違う展開に進むバンドもあり、また衝突消滅していくバンドも多数。もちろんドラッグやアルコールでシーンから消えていく人も多かっただろうし、なかなか混沌とした時代だったのだろう。それが故に音楽的には商業路線にこだわらない、商業路線が何かわからない時代のロックが多いんだから何でもできたってワケだが、特に英国では様々な実験が繰り広げられていたことで個性が溢れてきて今でも70年代英国ロック好きが増えていく理由なんだろう。再発CDや紙ジャケットシリーズ、リマスター、ボーナストラック付き、SHM-CD等の再発に加えて最近ではハイレゾものも登場しているのだからそれなりに需要が見込めるシーンなのだろう。今回はそんな中でもバンド名だけは割と知られているけどその実態があまりよく把握されていないであろうバンドの登場です。
元々はThe Crazy World of Auther Brown Bandのバックから派生したバンドのAtomic Rooster。カール・パーマーが在籍していたことで知られているけどカール・パーマーはファースト「Atomic Rooster」で脱退、以降はメンバーが頻繁に入れ替わり結局鍵盤奏者のヴィンセント・クレインのバンドなので彼がオリジナルメンバーとしてず~っと引っ張っていたバンドになるのだが、アルバムのリリース枚数は結構ある。本作「Nice N Greasy」は1973年にリリースされた5枚目のアルバムで、一端解散前の最後のアルバム。結局何がやりたかったんだ?って雰囲気が溢れでているんだけどさ、中味は悪くないんだよね。ただリスナーがAtomic Roosterというバンドにちょっと飽きていた感が強くて新鮮味がなかったってトコなんじゃないだろうか。後追いの自分でもよくわからないメンバー構成のバンドだったし、掴み所のないアルバムが多かったし、という印象だったもん。
しかしですね、まぁ、一枚づつアルバムをきちんと聴いてみれば悪い作品はあまりない。今回の「Nice N Greasy」なんてかなりブルージーでそのスジが好きなリスナーならかなりすんなり入っていけるアルバムだと思うし、なんてったってボーカルがクリス・ファーロウなんだからもう往年のあの歌声が最初から聴けて貫禄の一枚ですよ。ギタリストは無名だけど、結構味のあるブルースギターを弾いているので楽曲の違和感もないしメンバーの力量ももちろん十分でコレと言った曲が目立たないけどアルバムとしては全然悪くない。ヴィンセント・クレインがやりたかった黒い鍵盤ロックってこういうのだったんかな、と思うけどやっぱクリス・ファーロウの力量で圧倒的に飛躍したと思うもんね。結構好きなアルバム群です、今では。プログレ路線を歩んでいた時よりもわかりやすいし実力も出やすいからごまかせないけどその分面白く仕上がっているんじゃない?ただ、音楽性にオリジナリティは感じられないのが敗因なんだろうが…。
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