Black Sabbath - Technical Ecstasy




70年代黎明期の日本のロックに多大な影響を与えたのであろうバンドのひとつであるブラック・サバス、もっとも影響を与えていたアルバムそのものは70年代初頭のものなのだろうが、随分昔からBlack Sabbathはウチのブログでも書いていたのもあって大体既に書かれているようだ(笑)。なのでちょっと時代的にはズレる感もあるんだけど、ま、いいか、ってことでちょいと離れた時代のアルバムです。
1976年にリリースされたオジー離脱前のアルバムとなった「テクニカル・エクスタシー」。ジャケットからしてもうあのBlack Sabbathな感じはないワケで、何となくヤな予感がしていたアルバムだったんだよな、昔は。以前のイメージではなんかメタリックで暗さもなくてBlack Sabbathらしいおどろおどろした雰囲気もなくただただメタリックなアルバムという印象で、このあとオジーが離脱するのも納得だよな、みたいに思っていた作品でしてね、良い印象ではなかった。しかしまぁさすがに40年近く経過するとですね、そういうのも何も印象が変わってしまうものでして…、凄く久しぶりに聴いた今では、驚くほどカッコ良いメタリックなアルバムじゃないか、と(笑)。まぁ、リスナーなんてわがままなものでして、これまでのBlack Sabbathとはもちろん異なるアメリカ狙い的な音であるのは事実なんだが、どっちかっつうと後のNWOBHM的な音の鋭角さがあって、それは偏にトニー・アイオミのSGによるギラギラで粒の粗い歪み系サウンドに端を発するのだろうけど、そんな出だしの頃かもしれない。このあとすぐにNWOBHMの波が来ることを思えば多分、このアルバムの果たした役割は当時でも大きかったハズだ。
しかし初っ端からあのBlack Sabbathはどこへ行ったんだ?とばかりに垢抜けたサウンド、オジーの歌も後のソロアルバムで聴けるような雰囲気になっていて、かなり印象が異なるのは事実。ただ、このBlack Sabbathが好きだというファンが多いのもわかる、今なら(笑)。決してノリノリって程までは行かないけど、ヘヴィなロックにギラギラギターってところは圧倒的に前に出てるし、オジーの歌声もやや奥に引っ込んでるミックスな気もするけど歌い切ってるしね。ただ、こうなるとBlack Sabbathのオリジナリティって?みたいな部分は思うかも。ま、それこそオジーか。結構カッコ良い音してたので自分の耳もアテにならんなぁ…と思った作品でした。
- 関連記事
-
- Black Sabbath - 13
- Black Sabbath - Technical Ecstasy
- Black Sabbath - Sabotage