Flower Travellin' Band - Make Up
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Flower Travellin' Band - Make Up (1973)

MAKE UP
Satori
70年代の日本のバンドってのは後追いからするとかなり追いにくいっつうか実態が掴みにくいシーンだったのと、あまり後年にハデに取り上げられることもなく、単に「伝説」として祭り上げられることが多くて、そもそもレコード屋でも手に入らなかったしCDでもそんなに出て来なかったし、情弱だったのもあったんだろうけど積極的に取り組まなかった。でも王道を漁っているとそれなりにクロスオーバーすることもあって何となくいつしか色々と聞くようにはなっていった。中でもカルメン・マキ&OZはぶっ飛んだんだけど、もうひとつフラワー・トラベリン・バンドの「サトリ」もぶっ飛んだ。今聴けばもっと色々とぶっ飛ぶものあるんだけど、昔はとにかく手に入らなかったのでかろうじて、ってことで手に入れて聴いてたもん。いや、多分レコードとか売ってたんだろうけど日本のロックって高くてさ。洋楽の中古盤と比べるとやっぱり価値が高かったんだろうけど、ほとんど定価並みもしくはそれ以上で売ってたからやや高嶺の花だった…。
1973年にリリースされたフラワー・トラベリン・バンドの「メイク・アップ」という作品。時代的には日本で成功して海外への知名度も上がり、1年で成功を手にして帰国してみた時のアルバムだそうだけど、その頃の日本はフォークブーム真っ盛りでこんなにヘヴィでハードな音はまるで受け入れられなかったとか。そうしてバンドは低迷していくことになるのだが、まだこういう音楽が世間に受け入れられるという前提はなかったんだろうな。一方で英国ロックはどんどんと世界を制し始めていたのにね。それが時代や文化や国民性ってモンだったんだからしょうがない。当時のロック好きの連中は多分洋楽一辺倒で日本のロックなんてほとんど聴かなかっただろうし。
「メイク・アップ」ってアルバムは…、言うならばユーライア・ヒープみたい。ハデにノリの良いロックなんてなくてベタに這いつくばるロック、ハードロック、ブルースロック、な感じで鍵盤が結構ベタに鳴っている曲もあってホントにユーライア・ヒープな感じ。ベースとオルガン、ギターサウンドの顕著な「Look At My Window」なんてそのままだもんな。凄いのは70年代前半の日本人がこんな日本からかけ離れた音を出しているってことで、日本クサさはまるでない。歌も音も。あるのは多分ちょっと抜けない感じのアルバムの音そのものだけ。だからさ~、凄いんだよね、このハードロックさ加減が。英国ロック好きは普通に聴いて普通に楽しめるハズだし、そういう音だよ。アメリカな空気なんて皆無で英国ばかりで陰鬱なかっこ良さが良いね。「Woman(Shadows of Lost Days)」とか、完全に英国ロックだよ。70年代好きな人でフラワー・トラベリン・バンドを聴いたことない人いたらぜひオススメするね。日本って凄いんだぜ、って実感するもん。なんでこういう文化が途絶えてしまったんだろうか…、いや、系譜はあるんだろうけど、やっぱねぇ、この血筋は残ってほしかった。
あ、30分弱の「Hiroshima」だ…、ちょっと聴きに回ろう。「Blue Suede Shoes」はまぁ、どっちでも良いからまずはこの大曲をね、たっぷりと楽しみましょう。あ、ちなみにCD二枚組で出てるので思いっ切り楽しめます、あの時代のロックバンドを♪




70年代の日本のバンドってのは後追いからするとかなり追いにくいっつうか実態が掴みにくいシーンだったのと、あまり後年にハデに取り上げられることもなく、単に「伝説」として祭り上げられることが多くて、そもそもレコード屋でも手に入らなかったしCDでもそんなに出て来なかったし、情弱だったのもあったんだろうけど積極的に取り組まなかった。でも王道を漁っているとそれなりにクロスオーバーすることもあって何となくいつしか色々と聞くようにはなっていった。中でもカルメン・マキ&OZはぶっ飛んだんだけど、もうひとつフラワー・トラベリン・バンドの「サトリ」もぶっ飛んだ。今聴けばもっと色々とぶっ飛ぶものあるんだけど、昔はとにかく手に入らなかったのでかろうじて、ってことで手に入れて聴いてたもん。いや、多分レコードとか売ってたんだろうけど日本のロックって高くてさ。洋楽の中古盤と比べるとやっぱり価値が高かったんだろうけど、ほとんど定価並みもしくはそれ以上で売ってたからやや高嶺の花だった…。
1973年にリリースされたフラワー・トラベリン・バンドの「メイク・アップ」という作品。時代的には日本で成功して海外への知名度も上がり、1年で成功を手にして帰国してみた時のアルバムだそうだけど、その頃の日本はフォークブーム真っ盛りでこんなにヘヴィでハードな音はまるで受け入れられなかったとか。そうしてバンドは低迷していくことになるのだが、まだこういう音楽が世間に受け入れられるという前提はなかったんだろうな。一方で英国ロックはどんどんと世界を制し始めていたのにね。それが時代や文化や国民性ってモンだったんだからしょうがない。当時のロック好きの連中は多分洋楽一辺倒で日本のロックなんてほとんど聴かなかっただろうし。
「メイク・アップ」ってアルバムは…、言うならばユーライア・ヒープみたい。ハデにノリの良いロックなんてなくてベタに這いつくばるロック、ハードロック、ブルースロック、な感じで鍵盤が結構ベタに鳴っている曲もあってホントにユーライア・ヒープな感じ。ベースとオルガン、ギターサウンドの顕著な「Look At My Window」なんてそのままだもんな。凄いのは70年代前半の日本人がこんな日本からかけ離れた音を出しているってことで、日本クサさはまるでない。歌も音も。あるのは多分ちょっと抜けない感じのアルバムの音そのものだけ。だからさ~、凄いんだよね、このハードロックさ加減が。英国ロック好きは普通に聴いて普通に楽しめるハズだし、そういう音だよ。アメリカな空気なんて皆無で英国ばかりで陰鬱なかっこ良さが良いね。「Woman(Shadows of Lost Days)」とか、完全に英国ロックだよ。70年代好きな人でフラワー・トラベリン・バンドを聴いたことない人いたらぜひオススメするね。日本って凄いんだぜ、って実感するもん。なんでこういう文化が途絶えてしまったんだろうか…、いや、系譜はあるんだろうけど、やっぱねぇ、この血筋は残ってほしかった。
あ、30分弱の「Hiroshima」だ…、ちょっと聴きに回ろう。「Blue Suede Shoes」はまぁ、どっちでも良いからまずはこの大曲をね、たっぷりと楽しみましょう。あ、ちなみにCD二枚組で出てるので思いっ切り楽しめます、あの時代のロックバンドを♪
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