Xandria - Neverworld's End

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Xandria - Neverworld's End (2012)
Neverworld's End Salome: Seventh Veil

 気になっていながらもなかなか全てのアルバムをきちんと聴いていないバンドのひとつにキサンドリア=Xandriaっつうのがある。ドイツのゴシックメタルバンドとして随分前に出てきたんだけどインドの影響を取り入れたゴシックメタルってのもあってなかなか面白そう~と思いながらもそこまで深みを期待していなかったからなのか旧作を漁るっつうことをしなかった。そんなこんなをしている内にフロントの紅一点Lisa嬢が脱退してしまって、何とかっつうボーカルを入れるものもそれもツアーだけで脱退、今現在は?ってな状態でバンドは回っていたらしい。そもそもXandriaって来歴は古いけどメンバーは常に入れ替わっているバンドだった。そもそもLisa嬢が何年もいて安定していた時代ってのが珍しかったのだとか。だからバンドメンバーの変動には割と慣れているけど、聴いている側からしたら音がその分変わるのは、どうなんだ?って。特にボーカルが変わったりソングライターが変わるのは別のバンドになるみたいなところもあるからねぇ。

 そんな情報を後で見つつ久しぶりに出てきたXandriaの新作「Neverworld's End」です。2007年の「Salome: Seventh Veil」以来の新作ってことになるみたいだけど、さてどんな音?と期待して聴いてみると。うん、完全にNightwishと同じ世界です(笑)。何らひとつ変わるトコロのないくらいにNightwishの完全コピーバンドと言ってもおかしくないアルバムに仕上がってます。難しいのはこれをどう聴くか、なんだよな。コレ聴くなら聴くならNightwishで良いじゃないか、っていう切り捨て方もあるし、一方ではドイツからも同じ音のバンドが出ているならNightwishの新作がいくつも聴けるっことに等しくなるんだからたくさん聴けて良いって考え方とか、Nightwishの世界をそれほどのクォリティで出せるバンドのレベルの高さを素晴らしいとしてXandriaというバンドの価値を高めるか…。オリジナリティと言う意味では確かにNightwishの二番煎じでしかないんだが、あの世界と同等だと言えるものを創り上げる音楽家としての才能は素晴らしいと思う。そして今回の新たなボーカリスト、マヌエラ姫の歌がこれがまたターヤ時代のNightwishなんだな…。だから本家のNightwishがアネッタ嬢になって普通の歌声になってしまった部分あるが、Xandriaは昔ながらのターヤ時代のNightwishの新作が聴けると思ってみればXandriaにはしっかりとした使命があるワケだ。その世界を貫いてくれたら嬉しいなぁ。

 そんな前置きでもうわかっているように、「Neverworld's End」という新作はそれ以上でもそれ以下でもなく見事な完成度を誇るアルバムだ。良いのか?っつうくらいにNightwishの昔の世界を再現しているバンドです。オーケストラからクワイヤ、歌声からドラマティックな曲展開、ギターの使い方、マルコばりとは言わないが男声の使い方などなど、非の打ち所のないくらいに完璧なアルバム。聴けば聴くほどにその凄さや素晴らしさが染み込んできてNightwishの存在と一緒になってくる、そんな作品。これからしばらくこの路線で進むなら面白そうだがどこまで持つか、という一抹の不安がよぎる。



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フレ
Posted byフレ

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