Trees - Garden of Jane Delawney


1970年頃の英国…やっぱり面白いしヘンだし魅力たっぷりのロック満載な時期。いつ聴いたって新たな発見はたくさんあるし嬉しいことに全部のアルバムを覚えきれる程聴けるワケじゃないから何回聴いても楽しめるという味わい。真のマニアなら全部覚えていたり人脈も頭に入っていたりするのだろうが、自分みたいに都度都度で忘れていく人間には何度も味わえる喜びが嬉しいのだ。ジャケットで大体の印象をメモ的に記憶しておき、次回聴く時には「確か結構良かったような…」なんて感じで取り出すものだ。最もインパクト強いものは自分の中でも鮮明に覚えているのもあるんだけどさ。さて、ここのトコロ、どうしてかこんな方向に進んでいってしまってて、それならば…と取り出して来たのがTreesというバンドのファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」です。
1970年にリリースされたファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」なんだけど有名なのはセカンドの「On the Shore」。ヒプノシスのジャケットで話題になって、大抵のロック名盤ガイドに載る際にはこのセカンド「On the Shore」が掲載される。そりゃそうだろ、このジャケットだもん、と言う気がするが音楽性の方はセカンドが凄く良いというものでもない気がするんだよな。もちろん悪くないけど、ファーストと比べてそんなに違うか?って。ま、今ではもうTreesなんて知ってたらセカンドもファーストも一緒に手に入れちゃうんだろうからどっちが云々ってこともないんだろうけど、ファースト「Garden of Jane Delawney」はこれがまたかなりごった煮的な音を出していて面白い。
一般的にはセリア嬢の歌声がフォークに乗っかって素晴らしい逸品みたいな感じだけど、実は結構サイケデリックな60年代の香りを残したバンドの音で、ちょっとアコースティックテイストを加えて出してきたという感じが正しいんじゃないかな。セリア嬢の歌声も多分その延長でそんなにトラッドするっていう感じではないし、そもそもノッティングヒル出身のバンドって…サイケでしょ、やっぱ(笑)。いや、決めつけてはいけないど、何となくそんなサイケの延長線な曲がいくつも聴けるファーストアルバム「Garden of Jane Delawney」は英国らしいアルバムではあるけど確かに名盤ではない、かな。ただ、この雰囲気…、なかなか味わえないんじゃない?生々しく響く作品な気がしてる。
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