Catherine Howe - What a Beautiful Place



もう20年以上前くらいから英国ロックとフォーク周辺漁りを始めていたのだけど、もちろんいろいろな情報を辿りながら、そんなのあるのか~、こんなんあるのか~、一体どこで見つかるんだ?とか思いながらアルバムジャケットとアーティストを覚えてはレコード屋に漁りに行き、挙句は中古レコード屋でバイトして更にディープな世界を覗き見たりレア盤も現物を見て納得していたり、思い出してみればそれなりに珍しいアルバムにも接する機会があり、更に買い出しにも出かけるんだからそれなりにアルバムは揃っていったりしたが、今回登場のキャサリン・ハウという女性の「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」というアルバムだけは見たことがなかった。ネットを徘徊していると5~6万で見たとか25万くらいで見たとかそれぞれの時代によって値段が変わっているのは当たり前だけど、自分はジャケットすらアナログで見たことがない。このアルバムの存在を知ったのは90年代半ば頃だった気がするが、そればかりを探していたワケでもないしフォーク専門でもなかったからだろうな。
1971年にリリースされたもちろん英国出身のキャサリン・ハウによる「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」というアルバム、何と言ってもこのジャケットだ。今回ネットで見て始めて別ジャケットのCDが出ていることも知ったが、イメージが随分と異なる顔ジャケだ…。何となく謎のままの湖に後ろ姿だけが見える女の子の方がよかったとさえ思う。顔は見ない方がイメージ膨らむっつうか…、この人美人なんだけど、目付きからはちょっとトンがった、っつうか娼婦チックな印象すらあるから森の中の湖に立つスカートの女の子のイメージじゃないんだよ(笑)。ま、そんなのはリスナーの勝手な思いなんだが。
さて、この「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」という作品が唯一無二かと思っていたら驚くことに1975年にセカンド、76年にサードアルバムをリリースしているようだ。知らなかった。なんかの機会に聴いてみるかな。きっと大きく路線が変わっている気がするが…。話を戻してこの「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」という作品、CD時代になってようやく聴いたアルバムなので入りは遅かったのだが、音が鳴った瞬間から一気に世界に惹き込まれてしまった。何なんだこの独特の柔らかい質感の包容力を持った歌声と曲調は…、全てを忘れ去ってこのまま抱かれていたいと思う優しいアルバム。これはマニア間で幻の名盤と言われるハズだ。ジャケットだけじゃなくて内容がこんなに素晴らしいなんて普通思わないもん。そういう意味ではメロウキャンドルやバシュティ・バニアンなども近い意味ではあったが、しかし、このキャサリン・ハウの「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」はもしかしたら自分の中でその位置がトップになるくらいの包容力を持ったアルバム。多分トロける…。今の言葉だと萌える、ってのか?結局英国女性歌物フォーク好きな人って求めているものが「萌え」なんだろうなぁ…と妙な共通項に気づいてしまったのが悲しいが、とにかくタイトル通りに「ホワット・ア・ビューティフル・プレイス」なアルバムだ。いや~、良いものに出会えて良かったし、更に言えば久々に聴いてみてまた感動できるのも嬉しい♪
Numero (2007-01-30)
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