Gryphon - Gryphon
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Gryphon - Gryphon (1973)

古楽と古楽器を使った音楽ではまるで意味が違うのだが、先日思い切り古楽の発展形らしいL'Ham de Focを聴いていた時に「はて、古楽系って何かあったっけ?」と自問自答していて、なんかいくつか英国古楽云々ってバンドもあったなとガサゴソ…。グリフォンってそんなんだったような…と思って、自分的にはあまり好みではないのかブログでもそんなに登場していなかったので、ならば聴いてみるかね、と引っ張り出してきました。全く20年ぶりくらいに出してきたかな…。アナログ時代に結構探しまくっててさ、好きじゃない音と言いながらもアルバムジャケットは結構好きだったし、特にこのファースト「Gryphon」は神々しいまでのファンタジックさが好きだったからさ。
1973年にリリースされたグリフォンのデビューアルバム「Gryphon」は二人の英国王立学院出身の人間を含むバンドとしてスタート。今となってはプログレ系列で語られることも多くなっているが、どっからどう聴いてもプログレとは言えないサウンド、どっちかっつうとコーマスとかと同じようなエレキのない古楽器による宮廷音楽系で、このアルバム以降ではプログレがかった展開なんかもあるからそっちの世界から歓迎されていたってのもわからんでもないが、根本的にプログレという概念ではない。多分、本来の音楽と言うか宮廷音楽だったりクラシックだったり古楽だったりと、ちょっと上等な場所で演奏される音楽なんだと思う。土着的っていうのはなくてさ、なんか練られている上等な音楽。まぁ、王立学院ならそりゃそうか。もちろん聴く側もそんな上等な人間たちが多いような感じで、本当にこういう音楽が好きになれる人ってのは基礎知識としてクラシックがあったり宮廷音楽?みたいなのがあったりする人だと思う。自分みたいに粗野なロック系な人間ではあまり似つかわしくない音楽だし、もちろんハマれることもない、と思う。聴けばそれはもうそういう雰囲気がわかる音だしさ。何か革ジャン来て高級ホテルで食事するみたいな違和感かな。
前置きはともかく、こういうのが中世風っつうんだろうか。古典音楽と言うか宮廷向けっつうか毒にも害にもならない上流階級サウンド。それがどういうものなのか知りたければ聴いてみるべきかと。その分旋律やメロディ、曲としての骨格や進行、そして使われている楽器と出てくる音色の品の良さはピカイチだろう。ロックではそれほど耳にすることのない楽器群が並んでいるようで、リコーダーからハープシコード、マンドリンなどなども含めたノンエレキなバンドアンサンブルによる美しさ。世界としては十二分にハマれるし美しさは紛れも無く英国の伝統を引き継いだ品格ある音楽とレコード。アルバムジャケットのグリフォンもその象徴としてしっかりと魅力を発揮している。さて、粗野な自分でもこういう高尚な世界に触れられるという意味では実に重要なアルバムでもあるし、そのあとは所詮商業主義的な現実に引っ張られていく面もあるので、このファースト「Gryphon」が一番純粋に汚れのないグリフォンの音楽を出している作品とも言える。しかし優しいアルバムだ…。


古楽と古楽器を使った音楽ではまるで意味が違うのだが、先日思い切り古楽の発展形らしいL'Ham de Focを聴いていた時に「はて、古楽系って何かあったっけ?」と自問自答していて、なんかいくつか英国古楽云々ってバンドもあったなとガサゴソ…。グリフォンってそんなんだったような…と思って、自分的にはあまり好みではないのかブログでもそんなに登場していなかったので、ならば聴いてみるかね、と引っ張り出してきました。全く20年ぶりくらいに出してきたかな…。アナログ時代に結構探しまくっててさ、好きじゃない音と言いながらもアルバムジャケットは結構好きだったし、特にこのファースト「Gryphon」は神々しいまでのファンタジックさが好きだったからさ。
1973年にリリースされたグリフォンのデビューアルバム「Gryphon」は二人の英国王立学院出身の人間を含むバンドとしてスタート。今となってはプログレ系列で語られることも多くなっているが、どっからどう聴いてもプログレとは言えないサウンド、どっちかっつうとコーマスとかと同じようなエレキのない古楽器による宮廷音楽系で、このアルバム以降ではプログレがかった展開なんかもあるからそっちの世界から歓迎されていたってのもわからんでもないが、根本的にプログレという概念ではない。多分、本来の音楽と言うか宮廷音楽だったりクラシックだったり古楽だったりと、ちょっと上等な場所で演奏される音楽なんだと思う。土着的っていうのはなくてさ、なんか練られている上等な音楽。まぁ、王立学院ならそりゃそうか。もちろん聴く側もそんな上等な人間たちが多いような感じで、本当にこういう音楽が好きになれる人ってのは基礎知識としてクラシックがあったり宮廷音楽?みたいなのがあったりする人だと思う。自分みたいに粗野なロック系な人間ではあまり似つかわしくない音楽だし、もちろんハマれることもない、と思う。聴けばそれはもうそういう雰囲気がわかる音だしさ。何か革ジャン来て高級ホテルで食事するみたいな違和感かな。
前置きはともかく、こういうのが中世風っつうんだろうか。古典音楽と言うか宮廷向けっつうか毒にも害にもならない上流階級サウンド。それがどういうものなのか知りたければ聴いてみるべきかと。その分旋律やメロディ、曲としての骨格や進行、そして使われている楽器と出てくる音色の品の良さはピカイチだろう。ロックではそれほど耳にすることのない楽器群が並んでいるようで、リコーダーからハープシコード、マンドリンなどなども含めたノンエレキなバンドアンサンブルによる美しさ。世界としては十二分にハマれるし美しさは紛れも無く英国の伝統を引き継いだ品格ある音楽とレコード。アルバムジャケットのグリフォンもその象徴としてしっかりと魅力を発揮している。さて、粗野な自分でもこういう高尚な世界に触れられるという意味では実に重要なアルバムでもあるし、そのあとは所詮商業主義的な現実に引っ張られていく面もあるので、このファースト「Gryphon」が一番純粋に汚れのないグリフォンの音楽を出している作品とも言える。しかし優しいアルバムだ…。
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