Ego-Wrappin' - Swing for Joy

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Ego-Wrappin' - Swing for Joy (1999)
SWING FOR JOY 色彩のブルース
Swing for Joy - EP - EGO-WRAPPIN' Swing for Joy色彩のブルース - EP - EGO-WRAPPIN' 色彩のブルース

 物珍しげな音世界に出会った時、ときめくこともあればその時全然わからないものもある。ジワジワ来るものってそこまで聴く覚悟が出来るかどうかだけなんだが、やっぱり世間一般的には最初がわかりやすい方が入りやすいじゃないかっつうのは当たり前のことなのだが、自主制作から出てくるアーティストはそういうの関係ないから面白いのがクローズアップされていたりする。そういう意味で時代の流れと共にポップス系統でも自主制作から出てくるミュージシャンも出てきていた。まぁ、パフュームなんかも自主制作系からだもんな、最初は。さて、本日のエゴ・ラッピン、明確に自主制作からかどうか知らないけど、多分世に出てき始めた頃から知ってたバンドのひとつで、シングルっつうのかミニアルバムっつうのか、そんなのを出していた頃が多分2000年前後、強烈だったのは「色彩のブルース」を聴いた時で、一発で響いた作品だった。それで気になったので当時出ていた他のも全部書い集めたっていうものだが…、メジャーになってからはあまり聴いてない(笑)。

 1999年にリリースされた5曲入りのシングル?ミニアルバム?な「SWING FOR JOY」。そもそもが思い切りデジタルな時代に差し掛かっていた2000年前後にここまでアナログで昭和チックな音を出してシーンに出てくるっていうのが凄くってさ、でもそれがまた妙に心地良く感じる自分もあって、多分その後売れたってことはどんだけ若い世代であってもこの昭和的日本的感性による音ってのは日本人の文化として根付いていて本能的に好むんじゃないかと。まぁ、そこまでの音楽を表現できる人達ってのがどんだけいるのかわからないけど、いたとしてもそれは妙にマニアックな世界に存在したりするし、別に和太鼓のプロとか笛のプロとかいくらでも和楽器の演奏者っているけどオーバーグラウンドに出てくることが少ないから接する人は好きな人だけになっちゃうしね。そういう意味でエゴ・ラッピンの登場は驚いたし、それでいて21世紀に向かう新鮮さ斬新さっつうのもあったからやっぱり若くて才能ある人達は面白いこと見つけるものだ、と素直に思った。

 その「SWING FOR JOY」という5曲入りシングルだが、コンセプトがあったかどうかわからないが、とにかく心地良いジャジーなムードが中心な曲ばかりを集めている。ジャジーってもジャズじゃないしポップでもないしアコースティックでもないしサルサっつうんでもないし全くオリジナルな世界でさ、このまま世界進出しても行けるんじゃないかと思うのだが、とにかく普通に心地良い。場末の赤提灯の中でも似合うし、何故かオシャレなバーのラウンジで聴いても似合う雰囲気。果たしてどういう背景でこういう音が上手く出来上がるのだろう?と気になったりしたなぁ。世の中であまり聴かれないサウンドを曲として収録する時ってホントにそれぞれのプレイヤーに楽譜で渡さないと通じないと思うしさ、でも多分そういう教育も才能もあるんだろうな、などと深読みです。今ほど簡単にデモテープ作れる時代じゃなかったからね。ま、そんな背景論はともかく「色彩のブルース」と共によく聴いた作品のひとつ。ロックじゃないけどこういうエッセンスは音楽を聴く時の広がりとしてはホント面白い。



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フレ
Posted byフレ

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