Van Halen - A Different Kind of Truth

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Van Halen - A Different Kind of Truth (2012)
ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース-デラックス・エディション(初回生産限定盤)(DVD付) 1984
A Different Kind of Truth (Deluxe Version) - Van Halen A Different Kind of Truth (Deluxe Version)

 結構前から話題になっていたVan Halenの久々の新作リリース、ホントにダイアモンド・デイヴが戻ってきてアルバム出すんか?と思ったもんだが、何とまぁ、実現してしまったのだった。ちょいと残念なのがベーシストにはあのマイケル・アンソニーがいないってことだな。代わりにエディの息子が参加しているってんで、ま、良かれ悪かれ。リリース前の感じではいくら数年前にそのメンツでツアーをやっていたからと言っても学芸会みたいな感じだったからちょいとねぇ…と思ってしまったしさ。ただ、冷静に思えば一番伸び盛りの16歳くらいから20歳くらいにまで大人になっているワケだから上手くもなろうってもんか、と。確かこの息子、ギター弾いてたって思ったけど、親父とバンド組むにあたってはとても敵わないと思ったのか、ベースがいないなら自分が弾いてやる、と言い出したのか、そもそもVan Halenがほぼ解散状態だったワケで、それを息子の勢いでデイヴも戻してやり直したとしての功労者ってこともあり得る。更に言えば、この息子のおかげでバンドが若返っているってのも否めないだろう。The Whoにザック・スターキーが参加したことで圧倒的に若返ったのもあるしさ。

 ってな前置きがありながらまずはアルバムですな。「ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース」。ジャケットからして何やら70年代Van Halenな雰囲気で「ん?」と期待。先行シングルのPVを見た限りではちょいと落ち着いちゃってVan Halenらしさってないんじゃない?と思ってたら、それがアルバムの一曲目なんだよ。アルバム通して聴いてみた後にわかったのは、この「Tattoo」が一番最初ってのは意味があることだった、ってこと。こんだけミドルにゆったりと流れる曲が他にないんだよ。んで、他のどの曲も最初に持ってくるにはちょいと強烈すぎるんだよ。だからこの「Tattoo」のダルさ加減がちょうどアルバムには必要だったんだな。そしてシングルカットも多分同じ理由で、いきなりVan Halen全開を出すのもどうかね?ってな部分あったんじゃないか?まぁ、言いたいのはだ、この「ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース」は「まず聴け」ってことだ。黄金のデイブ時代のVan Halenそのものが聴ける。位置付けとしちゃ「1984」の次のアルバムとしてデイヴがボーカルで出したアルバムってとこだ。ベースが変わってるから原点回帰しました、みたいなトコで、正直言ってベース替わったことによる影響は無くは無いだろうけど、マイケル・アンソニーだったらこうはならなかったってのも多いからプラマイでいけばプラス作用が大きいと見る。

 まずはエディのギター…、はい、何ら変わらない天才肌のプレイとシンプルなプレイ。もちろんエフェクトの上手さや音の出し方ってのは色々進化してるけど骨格がもうあの頃の音だもん。自分としては最初期のあのギターでマーシャルぶち込みの音が最高にカッコよい音だと思ってて、今の音は新しいギターと機材を使ってあの音を目指しているんじゃないか、みたいなジレンマも思うけど、多分音圧なり音の粒なりが調整しやすいんだろう。そしてソロプレイ。パッと聴くと綺麗に流れるソロプレイでやっぱりエディ!と思うけど、その実えらく瞬間的な速弾きがあったりライトハンドも普通にあってじっくり聴いていくと「なんじゃこりゃ?」的なプレイが多いのもいつものことか。珍しくスライド・ギターでオーソドックスなアメリカンプレイなんかも聴けるしね。そして楽曲自体の骨格もシンプルに出来ているしその分のノリをアレックスのドラムに任せているのもいつも通り…ってかアレックス、全く変わらん(笑)。深胴ドラムなんだろうな、これ、相変わらず。そこに息子のベースだ。かなり音が前に出ているのは目立たせたいからだろうが、その価値あるベースプレイをしているよ。ちょいと音がボヤけている気もするが、ま、いいか。そして元々がオヤジのギタープレイを聴いて育っているワケだからベースを好きに弾かせたらこうなるのか、ってくらいにこれまでにあり得ないくらいベースをギターのように弾きまくっている。かと言ってビリー・シーンのようなセンスは聴かれないのがまだまだなのか、そういうもんなのか。ここがマイケル・アンソニーだったら許されなかった領域だったろうな、と。そして、ダイアモンド・デイヴ。好きなんだろうなぁ、こういうアメリカンエンターティンメントな世界。さすがに若さはないものの、何らVan Halenの名に恥じない独特の世界を歌ってくれている。そして曲はどれもハードなロックばかりでご機嫌♪

 正に復活Van Halen!鍵盤なしの純正ハードロック♪



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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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music70s  
こんばんは。

力強いジャケットでかっこいいなと思ってたんですが、中身も良さそうですね。
時々無性にこういうロックが聞きたくなります。 エディも元気そうで良かった良かった。

2012/02/10 (Fri) 21:44 | EDIT | REPLY |   
Medeski  
やべえ

このレヴューを読んだらメチャクチャ聴きたくなってきました。Tattooでこらあかんわ、期待しないどこ。と完全にガン無視だったのですが、まさかのエンジン全開全開宣言に期待が高まってしまいました。

2012/02/10 (Fri) 22:54 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>VH復活!

まだまだコメント増えてくれそうなアルバムですが、まずは…
>music70sさん
>Medeskiさん
ホント、期待しなかった分期待以上に素晴らしく初期VHです、これ。
かなり驚きますよ♪

2012/02/10 (Fri) 23:41 | EDIT | REPLY |   

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