Rhapsody - Symphony of Enchanted Lands

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Rhapsody - Symphony of Enchanted Lands (1998)
シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ Symphony Of Enchanted Lands Part2

 イタリアの叙情性と暑っ苦しいまでの熱さを醸し出してくれたバンドは多分70年代らへんで一段落ついたみたいなんだよな。その後しばらくイタリアのロックなんて全然聞くこともなくてかなりアングラに埋もれていたんじゃないだろうか。実際どうだったのかよく知らないけど。ところが90年代になってヘビメタが市民権を得る頃になると普通のヘビメタがどんどんと細分化されていき、様々なテーマが持ち込まれまた色々な音楽体と融合を果たしていって独自の進化を遂げていった。その中にはイタリアンロックと…という方向性もあっただろうが、全然異なった世界を創り出すバンドがイタリアから出てきた。それがRhapsody (of Fire)というバンド。元々Rhapsodyというバンド名だったらしいが版権の問題からか今ではRhapsody of Fireと名乗っているらしい。そのRhapsodyのセカンドアルバムにして名作と誉れ高い「シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ」をちょいと取り出してみました。

 「シンフォニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ」は1998年のリリースってもう15年くらい前のアルバムなのか。凄いな。この驚異的なテクニックと音楽性の幅の広さと常識を覆す展開の楽曲に加えて逸脱したスケール感の大きさによるアルバムのストーリー構成…何と5枚くらいのアルバムを通してひとつの物語を成しているというこれまでではMoody Bluesくらいでしか聴いたことのないアルバムが繋がったストーリーってなってるようだ。凄い展開。それで楽曲の方はもうプログレとかメタルとかファンタジーとかそういう類の言葉では足りないようなRPGな世界。RPGな世界ってのが言葉として通じるのかどうか分かんないけど、ファンタジーアニメのバック音楽とでも言う方が懸命なのかもしれん、ドラマティックという次元は大きく超えて全く壮大なファンタジーアニメの映画を見ているような感覚の音楽。それがメタルのスピードとリフで出来上がっているが、そこにオーケストラも普通に入ってくるし、一体どういう発想でこういうのが出来上がるのだ?って思う。それでいて歌メロはもちろんキャッチーなアニメの主題歌的なラインをなぞってて、正直とんでもない世界観。今まで様々なものを聴いてきたけど、こういう音は完全に自分の世界を壊されてしまう、それくらいに衝撃的な作風。今の時代じゃこういうのも当たり前なのかもしれないけど、自分にはまだまだ驚きの方が多い。

 イタリアらしさってのは特に見当たらないけど、あれだけクサいことが平気でできる国じゃなきゃこんなドラマティックなクサメロ、メロスピな音なんて出せないかもしれん。オペラも入ってるもんな。でも凄いのはそんなこと気にしなくても普通に聴いていて聴けてしまうレベルの高さだろう。アキバあたりでは絶大な人気を誇るハズのRhapsody of Fire、もしかしたらこの手のメタルとアニメの融合ってこのヘンから始まってるのか?あまり突っ込みたくなくて来歴とかきちんと調べてないけど、日本のサブカルと合わせて歴史を漁ったらそういう事になりそうだ。それにしてもこれだけのテクニックと才能…、凄い。



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フレ
Posted byフレ

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