Michael Des Barres - Somebody Up There Likes Me

0 Comments
Michael Des Barres - Somebody Up There Likes Me (1986)
Somebody Up There Likes Me

 英国ハードロッカー達は80年代が近づく頃にはスタれ気味になってきていたハードロックからちょっと距離を開けてやっぱり食うために何するか?みたいなことを考える人達も出てきてて、かと言ってエイドリアン・ガービッツほど音楽性をガラリと替えるなんて器用な人も多くはなく、そういう意味ではロッド・スチュワートなんてのはしっかりと上手く路線を変えて生き続けていった人なんだろうと思うが、大部分はそう上手くは進まなかったのだな。もっともロックが一番野心的な時代を生きてきたワケだからそうそう浮気できる心境でもなかったハズだし、ディスコブームの時代ってのは全く相容れないものだしね。そんなアーティストが多数いる中、皆ソロアルバムを出すものの成功には程遠く、どうしたもんか、と言った所に舞い込んできた美味しいお話、そんなストーリーが掛けてしまう我らがマイケル・デ・バレス。もうじきシルバーヘッド再結成で来日公演しますねぇ~、ダンディな姿になったマイケル・デ・バレスさん、どんなん見せてくれるんでしょ?

 リリースは1986年なのかな、パワーステーションのライブツアーで歌ったことから広がった新たな交流、ご存知デュラン・デュランのアンディ・テイラーとセックス・ピストルズのスティーブ・ジョーンズの全面協力のもと実現したセカンドソロアルバム「虚構のアウトロー」。ま、メンツ見ただけでバックの音はモロにその辺の方々のソロアルバムに近しいものがあって、正しく3兄弟アルバムとも言えるんだよな、と今並べて聞いてみると思うワケです。クールに進むちょっとおしゃれに聴こえるハードロックテイスト。イマイチ抜け切らないセンスがアンディ・テイラー、スティーブ・ジョーンズとも共通のセンス、今回はマイケル・デ・バレスが歌っているのだが、もちろん彼の歌も抜け切らないのが個性なので結果はそこそこの作品が出来上がったと言うところか。ただ、聴きやすくてロックっぽいからお洒落で流れていると心地良くあるし、80年代半ばのちょい売れ線な音だから余計にね。売れてもおかしくなかったんだが、随分昔から100円コーナーに陣取っていたレコードという認識だったなぁ。

 エッジの立ったギターとソリッドなスタイルの楽曲をバックに歌うマイケル・デ・バレスはもちろん悪くもないがイマイチ個性も見られない感じなのが残念、元々そんなに歌唱力で聴かせるタイプではないのでしょうがないのだが、よく出来た無難なアルバムという言い方くらいしかできないかなぁ。この人好きなんだけどな。そんな理由はレーベル側も周知しているのか今どき珍しく手に入らないCDと化している…。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply