Three Man Army - Mahesha

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Three Man Army - Mahesha (1973)

Three Man Army Three Man Army

 過小評価、過大評価色々な反応があるけどアーティストやバンドが偉大だとかクズだとかってのは果たしてどの基準で決められるものなのか?とふと考えた。セールス面もあるな。それと、音楽的な分析をしてみるとこういう使い方だから良い悪い、もあるか。それって多分音楽の評価とあまりリンクしないな。そういう知識があるかないかの判断でしかない。やっぱりどれだけ多くの人が感動したか、凄い感動したからアルバムを買うという行為に出る=売れるものには良い要因があるよ云う図式になるのか。ただ、知られなかったが故に感動する人が少なかったものもあるし、そういうのが隠れた名盤などと言われる。さて、B級バンドってのは?ある程度の人が聴いたけど、感動とまではいかなかった、でもある種の評価が得られているというもの、なのだろうか。なかなか言葉で書くのもしんどい世界観だな。なんでそんな話かっつうと、Three Man ArmyってWebで見るとどこでも凄く評価高くて、自分も好きなんだけどやっぱりB級っつうか売れてるワケじゃないんだよな、って事で、そんなことを思いました。

 1973年にリリースされたThree Man armyのセカンドアルバム「Three Man Army」。結構ややこしくて、英国ではこのアルバムはリリースされていないんじゃなかったかな。ドイツでは「Mahesha」ってタイトルでリリースされて、アメリカでは「Three Man Army」ってデビューアルバムみたいにしてリリースされていたらしい。とするとアメリカでは「Third of a Lifetime」は無視されていたってことか?それも残念な話だが、それはともかく、ややこしいのはこの次の作品が「TWO」というタイトルだった事。とするならばやはり本作「Three Man Army」が「1」の役割を果たしていることになる。それはアメリカ市場に於いてのやり直しってことを意味するのと、ドラマーがトニー・ニューマンに変わってからのバンドとしての1枚目という意味もあるだろう。本国の英国では「1」に当たるのは「Third of a Lifetime」で、この「Three Man Army」は無かった事としているのか。ま、何れにしても単に音楽を作るだけのバンドでは無くて、きちんと戦略を考えていたバンド、少なくともプロダクションだったようだ。

 そして「Three Man Army」の中身、Three Man Armyの歴代アルバムの中ではどうしても一歩引いてしまう音ではあるけど、相変わらずのハードロックが聴けて楽しめる。王道になれない理由は聴けば聴くほど分かってくるもので、細々としたフレーズや旋律が多すぎるとか、これと言ったメジャーなヒット曲らしくなる要素の曲がまるで見当たらず、どれも秀逸な作品が並ぶという作品で、悪い言い方すれば洗練されていないって事だ。それはもう70年代には普通の事で、その辺の境目が歴史に残るか否かの分かれ目だったようだ。プログレ的なややこしさを持っていたのもあるけど、根本的にハードロック野郎達なのでリマスターして音が綺麗になったらもっと再評価されるんじゃないか?とは言え、この「Mahesha_もしくは「Three Man Army」というアルバムは今CDが手に入らないのか…。残念だな。もっとも3枚のアルバム+未発表曲をまとめた「Soldiers of Rock」というCDが激安で手に入るからまずはそれで十分て云う事かもしれない。

 しかしガービッツ兄弟のバンドはどれも本当に面白くて自分好みな音が出てくる。もうちょっと洗練されてれば…ってしつこい。そのB級さ加減が良いんだよ。中でもThree Man Armyがキャリア上で一番カッコ良い。Gunはまだまだ発展途上だったり、Baker Gurvitz Armyはジンジャー・ベイカーに気を使ったような部分もあるし、以降はもう…だし。ブルースベースのハードロックだったり哀愁のメロディを持つギターフレーズが泣ける曲だったり、どのバンドとも似る事の無いオリジナルなハードロックセンスがそこにはあります。カッコ良いバンドです、ホントに。





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フレ
Posted byフレ

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