Strawbs - Bursting at the Seams
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Strawbs - Bursting at the Seams (1973)

Bursting at the Seams (Remastered)
All Our Own Work - Sandy Denny & The Strawbs
ヤードバーズというバンドが3大ギタリストを輩出したバンドであるならばストローブスというバンドは2大女性ボーカリストを輩出したバンド+有名鍵盤奏者までも輩出したバンド、であるべきなのだ。…これじゃキャッチにならない(笑)。多分ね、一般にはまるで親しみのないバンド名だろうなと思うワケで、うん、Strawbsと言うバンドでして、英国の70年前後から活躍してて、今でも活動してるハズな長寿バンドのひとつ。ロックのカテゴライズに入ってくるんだろうけど、フォークと言うかプログレと言うか何とも言えない英国然とした音を出しているバンドで、その煌びやかさ加減は絶品モノで、これこそ英国らしい音、とも言えるので自分が英国の音が好きかどうかってのが測れるバンドかもしれない。フォーク系の音を出すバンドって英国産であってもカントリーやバーズ、ディランに似た雰囲気の曲をやってたりするんだけどそれでも何故かああいう垢抜けたサウンドに仕上がらないという不思議があるんだが、ストローブスも同じで、そんな所もまた面白味のある所以。
1973年にリリースされたキャリア史上最大のヒットソングを含むアルバム「Bursting at the Seams」。まぁ、あまり名作だと言われることもないようだけど、実は「Bursting at the Seams」が一番の名作なんじゃない?ってくらいのレベルの高さとバリエーションの豊かさなのだ。ちなみにストローブスはアルバムデビュー前後のキャリア形成時代にサンディ・デニーをボーカルに迎えていた時期があって、その音源は「Sandy Denny & Strawbs」としてリリースされているので知られている所もあるが、自分的に気になってるのは何と言ってもカーブド・エアーのソーニャ・クリスティーナも参加していた時期があるということで、これがねぇ、まぁ、普通なんだろうけど面白い組み合わせだなと。もちろんソーニャその人にこだわりの音楽性があったとは思えないので歌えれば良かったというものかもしれないけど、カーヴド・エアーはかなり意欲的なバンドだったからともかく、後のソーニャを聴いてみればそのフォーク性への取り組みは頷けるもので、だからこそソーニャ時代ってなるほどとも思えるのだが…。そして鍵盤奏者は言わずもがなのリック・ウェイクマンですな。イエス加入前に参加していたってことですが、これはもうトニー・ヴィスコンティ絡みの人脈操作なのだろうと言うのは裏側を見れば一目瞭然。同じような時期にトニー・ヴィスコンティはボウイもプロデュースしていてそこでもリック・ウェイクマンを使っているしね。ま、そんなもんだ。
さて、この「Bursting at the Seams」というアルバム、冒頭から数曲、美しくも儚い正に憂いのある英国然としたフォーク調な曲が流れてきて、その美しさに心奪われる代物です。ロックとはかなり離れたサウンドで、かと云って別に変拍子バリバリのプログレではなく、繊細な音をひたすら紡いでいく音で彩られたフォーク調な、メロトロンなども入ってくるサウンドなのだな。そこからカントリータッチの雰囲気となるが、これが先に挙げたように全然アメリカ的な脳天気さがなく、それでもスライドがあったりする。そしていきなりハードなディストーションギターに彩られたアップな曲が登場してきて驚き、こんなことするんか?と。そういえば、本作「Bursting at the Seams」からギタリストが交代しているのでその影響も大きいのだろう、これまでのストローブスでは聴かれなかったサウンドのひとつでもあるんだが、でもね、この「Down By The Sea」って曲、しっかりと展開を持っていてオーケストラと共にどんどんと曲が展開されていく面白さです。そして当時ストローブスで売れたヒットソング「Part of the Union」というナンバー、これもまたちょいとアメリカなタッチを含むコーラスワーク重視の軽めのロック調で、普通にストローブス好きな人からは結構敬遠されるんじゃない?って思うような曲な気がするが、世間では売れたようだ。これがバンドの本質かと思われるとちょいと大変だろうなという気がするが…。そんな感じで実に豊富な曲調を織り交ぜた充実の一作。別に有名なメンバーがいなくてもアルバムの質としてこれだけのものが仕上がっているし、しっかりとバンドも継続していてこういう深みに入って行けるってのが面白い世界だと思うよ。それにしてもこのベースラインってどの曲も凄く主張していて楽曲を豊かにしているし、曲を大切にしているし、今の時期に聴くには丁度良い湿っぽさがある。




ヤードバーズというバンドが3大ギタリストを輩出したバンドであるならばストローブスというバンドは2大女性ボーカリストを輩出したバンド+有名鍵盤奏者までも輩出したバンド、であるべきなのだ。…これじゃキャッチにならない(笑)。多分ね、一般にはまるで親しみのないバンド名だろうなと思うワケで、うん、Strawbsと言うバンドでして、英国の70年前後から活躍してて、今でも活動してるハズな長寿バンドのひとつ。ロックのカテゴライズに入ってくるんだろうけど、フォークと言うかプログレと言うか何とも言えない英国然とした音を出しているバンドで、その煌びやかさ加減は絶品モノで、これこそ英国らしい音、とも言えるので自分が英国の音が好きかどうかってのが測れるバンドかもしれない。フォーク系の音を出すバンドって英国産であってもカントリーやバーズ、ディランに似た雰囲気の曲をやってたりするんだけどそれでも何故かああいう垢抜けたサウンドに仕上がらないという不思議があるんだが、ストローブスも同じで、そんな所もまた面白味のある所以。
1973年にリリースされたキャリア史上最大のヒットソングを含むアルバム「Bursting at the Seams」。まぁ、あまり名作だと言われることもないようだけど、実は「Bursting at the Seams」が一番の名作なんじゃない?ってくらいのレベルの高さとバリエーションの豊かさなのだ。ちなみにストローブスはアルバムデビュー前後のキャリア形成時代にサンディ・デニーをボーカルに迎えていた時期があって、その音源は「Sandy Denny & Strawbs」としてリリースされているので知られている所もあるが、自分的に気になってるのは何と言ってもカーブド・エアーのソーニャ・クリスティーナも参加していた時期があるということで、これがねぇ、まぁ、普通なんだろうけど面白い組み合わせだなと。もちろんソーニャその人にこだわりの音楽性があったとは思えないので歌えれば良かったというものかもしれないけど、カーヴド・エアーはかなり意欲的なバンドだったからともかく、後のソーニャを聴いてみればそのフォーク性への取り組みは頷けるもので、だからこそソーニャ時代ってなるほどとも思えるのだが…。そして鍵盤奏者は言わずもがなのリック・ウェイクマンですな。イエス加入前に参加していたってことですが、これはもうトニー・ヴィスコンティ絡みの人脈操作なのだろうと言うのは裏側を見れば一目瞭然。同じような時期にトニー・ヴィスコンティはボウイもプロデュースしていてそこでもリック・ウェイクマンを使っているしね。ま、そんなもんだ。
さて、この「Bursting at the Seams」というアルバム、冒頭から数曲、美しくも儚い正に憂いのある英国然としたフォーク調な曲が流れてきて、その美しさに心奪われる代物です。ロックとはかなり離れたサウンドで、かと云って別に変拍子バリバリのプログレではなく、繊細な音をひたすら紡いでいく音で彩られたフォーク調な、メロトロンなども入ってくるサウンドなのだな。そこからカントリータッチの雰囲気となるが、これが先に挙げたように全然アメリカ的な脳天気さがなく、それでもスライドがあったりする。そしていきなりハードなディストーションギターに彩られたアップな曲が登場してきて驚き、こんなことするんか?と。そういえば、本作「Bursting at the Seams」からギタリストが交代しているのでその影響も大きいのだろう、これまでのストローブスでは聴かれなかったサウンドのひとつでもあるんだが、でもね、この「Down By The Sea」って曲、しっかりと展開を持っていてオーケストラと共にどんどんと曲が展開されていく面白さです。そして当時ストローブスで売れたヒットソング「Part of the Union」というナンバー、これもまたちょいとアメリカなタッチを含むコーラスワーク重視の軽めのロック調で、普通にストローブス好きな人からは結構敬遠されるんじゃない?って思うような曲な気がするが、世間では売れたようだ。これがバンドの本質かと思われるとちょいと大変だろうなという気がするが…。そんな感じで実に豊富な曲調を織り交ぜた充実の一作。別に有名なメンバーがいなくてもアルバムの質としてこれだけのものが仕上がっているし、しっかりとバンドも継続していてこういう深みに入って行けるってのが面白い世界だと思うよ。それにしてもこのベースラインってどの曲も凄く主張していて楽曲を豊かにしているし、曲を大切にしているし、今の時期に聴くには丁度良い湿っぽさがある。
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