Mick Jagger - Primitive Cool

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Mick Jagger - Primitive Cool (1987)
プリミティヴ・クール シーズ・ザ・ボス

 ミック・ジャガーとデイヴ・スチュワートの接点ってものすごく古かったってのを最近知った。今回のSuperheavyで何故にDave Stewart?って思う部分があったので、色々と漁ってみたら古いネタに遭遇したのだった。有名なのは多分今回の「プリミティヴ・クール」というアルバム、と言うかシングル「Let's Work」。ミックは当初自分だけでプロデュースしようとしていたらしいけどどういう経緯からかデイヴ・スチュワートが参加して共同プロデューサーとして名を連ねる事になった。どうもそこかららしい。時代は80年代、ユーリズミックスも売れまくってたし、なんて思ってデイヴ・スチュワートをちらりと調べてみるとこの人60年代から音楽シーンで活動している人で、かなり古いキャリアに驚いた。もう少し若いかと思ったけど、遅咲きだったらしい。ミック・ジャガーとの最初の出会いは1974年にデイヴ・スチュワートがようやくメジャーに打って出れるバンドを組んだところにバースディ・パーティの前座バンドとして出演する事になって、プレイしたらしい。その時が最初のようだが、そこから交流が続いたかどうかは知らない。何らかの形で絡む事はあったかもしれないが、やはりユーリズミックスでシーンに出てきてセンスを買われて、この頃のミック・ジャガーの思惑とハマったのだろう。それから20年以上経ってからのバンド結成と言うか一緒にプレイするのもこれまたミュージシャン冥利に尽きるだろう。ストーンズと言う足枷はミック・ジャガーの音楽的発展を著しく阻んでいたのかもしれない。

 それでこの「プリミティヴ・クール」を改めて聴いてみたら、かなり良質のポップアルバムだった。当時「Let's Work」なるPVではミックがただただ走っているヤツで、相変わらずアホなモンを作ってるのぉ…=世の中舐めてるなぁと言う感じだった。曲もサビだけが独り歩きするような作品で、誰が演奏しても一緒だったろう曲ばかりで、としか思ってなかった。しかもストーンズも再開した後だったからこんな作品出す必要あるのか?くらいにしか思ってなかった。今でも音聴いてみるとそう思うし、ミック・ジャガーが目指すポップとロックの間ってこういう音かもしれないってのが分かる。それにしてもこの声だから聴く側はその声に野性味を感じるし、それこそがロック。そのヘンはバックがオシャレだろうと何だろうとロックになる。

 しかしだな、ここでミック・ジャガーは結構凄い事を試みてて、歌:ミック・ジャガー、ギター:ジェフ・ベック、ドラム:サイモン・フィリップスと豪華なメンツのバンドに、プロデュース:デイヴ・スチュワートだ。もちろんそれぞれがアイディアを持ち寄っての作品じゃないから明らかに本来彼らが出せるグルーブのアルバムとは違うけど、さすがの面々のプレイは聴ける。ジェフ・ベックもこの頃売れてたし、ユーリズミックスもだし、結構時代の流れ的にハイセンスに揃えたバンドだった。見事なこのヘンのセンス。ちなみにアルバムも概ねミック・ジャガーの作詞作曲で秀作が揃ってて80年代のキラキラした感じがよく出ている。悪くないし、普通だったら面白いよ。ストーンズの、と付くから色々文句言うだけで。そんなトコロからデイヴ・スチュワートとの接点が深くなってきたのだろうというお話でした。





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