Roger Chapman - Mail Order Magic

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Roger Chapman - Mail Order Magic (1980)
Mail Order Magic Techno

 ミッチ・ミッチェルが参加したメジャーな方のアルバムってことでちょっと気になったので漁ってみました。時代的に1980年だし、ロジャー・チャップマンの作品だし、まぁ、大して期待はしていなかったんだけどね。聴ける作品ならもっと前に自分的アンテナに引っ掛かってただろうしさ。そもそも往年のロックシンガー達の1980年代って皆悲惨だからなぁ。歌の巧さとかじゃなくて音楽性が迷走しているんだよ、80sの波が証明しているようにみんなあっちの方向を目指してしまったっつうか。ロジャー・チャップマンなんて本格的なボーカリストなんだからそんなのに左右される必要はなかったのにな…などという予測も含めて。

 意外なことにロジャー・チャップマンのソロアルバムとしてはまだ3作目くらいになる「Mail Order Magic」というアルバムで、元ファミリーの面々やジョン・ウェットンや今やポール・ロジャースの良き理解者にもなっているジェフ・ホワイトホーンなんかと名前を並べているのがミッチ・ミッチェル。まぁ、聴いてみるとですねぇ、オープニングはエラく気合の入った勢いのある如何にも80年代風ビートの楽曲に渋い味のあるロジャー・チャップマンの歌声が乗っかるなかなか快活な楽曲。ロジャー・ダルトリーあたりが歌っても良いのかもしれんな、とか。歌はねもちろんしゃがれ声で渋くて上手いから文句ないけど曲が合ってない。他もさ、ゲストさんかの面々の個性が抑えられていて、やはりロジャー・チャップマンの時代を見越したアルバムの音作りってのが反映されているのか、もちろんミッチ・ミッチェルの個性もほとんど出てこない感じ。作品としてはかなりアダルトな英国ロックな音だけど80年代の味付けってなトコですがさすがに時代を感じちゃう音ですね。70年代のロッカー達が皆経済的な事情から少しでも売れる方向を見つけて作品をリリースしていった低迷時代、確かにロジャー・チャップマンなんて筆頭に上がってくるもんなぁ…と少々の哀愁を感じながら聴いても、やっぱり歌声とゲストの名前以外に魅力をまるで感じないアイテム。アメコミ風ジャケットも個性を減点しているような…、いや難しい時代だったワケです。

 ちょっと調べてたら名盤「Stained Class」「Killing Machine」時のジューダス・プリーストに参加していたドラマーのレス・ビンクスも参加しているようで、ジューダス辞めたのが多分79年頃なんだろうなぁ。ロジャー・チャップマンとジューダスが繋がるワケか(笑)。英国のロック人脈ってホントに面白いね。バンドの嗜好とか関係なくて人でどんどん繋がる。うん。



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フレ
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