Joss Stone - LP1




特に自分の趣味的にはR&Bやソウルというものを聴くワケでもなくて、そりゃ聴けば凄いなぁ~ってのはあったりするんだけど、あまり幅を広げようとするジャンルではなかったんですね。だからあんまり詳しくないけどさ、ただ聴いててハートに染み渡るというか心踊るような歌声に出会った時はやっぱり聴き続けることもある。まぁ、黒人ソウルにはそれでもあまりじっくりと聴き込むってのはなかったかなぁ…。何でだろ?多分未熟な自分の耳のせいです。ところがですねぇ、ここのところエイミー・ワインハウスやジョス・ストーンと言ったとんでもないソウルフルなシンガーが英国から出てきて、そんなの聴いてるともうとんでもないワケよ。ジャニス・ジョプリンの再来と言われる逸材は何人かいたけど結局皆話題だけだったりしてなかなか本物ってのがシーンに生き残れていないのも実情、それがこの人達の存在で、まだまだこんな歌声の女性はいっぱいいるんじゃないか?なんて思ったりした。生憎エイミー・ワインハウスは生き様までジャニス・ジョプリンと似たような破滅型だったようで、天分の才能を出しながらもロックな生き様をさらけ出してドラッグで消えていった…かどうかしらないが、多分そんな感じ。
さて、一方の清廉潔白に見えるソウルシンガー、ジョス・ストーンは若くして出てきたのもあって当初のソウル好き好き路線からアルバムを重ねる毎にどこか単なる流行りもの的な黒人音楽との融合品になってきて、本人の意向なのか作り手の売る側の意向なのか、興味をそそらない代物をリリースしていた。まぁ、今回の新作「Lp1」を聴いてみて思うのはやっぱり本人はもっともっと純粋にソウルを歌いたかったんだなと安心したし、これまでよりもより一層パワフルに心に訴えかけてくる歌がホントに心に染みる。ソウルってのは音楽のジャンルじゃなくて、ホントに心に響く歌の事を言うワケで、それはジャニス・ジョプリンでもそうだし…、ジャニスはブルースと言ってたけどさ、いいんだよそんなのどっちでも。ただね、ホントにジョス・ストーンの「Lp1」は過去最高の傑作であること間違いないし、今世の中で簡単に聴ける音の中でこれだけ心に入ってくる歌を聴けることも他にはないだろう。
調べてみるとジョス・ストーンがあのユーリズミックスのデイブ・スチュワートの作品製作のお手伝いに行った先で、環境的に盛り上がったのか、売り側の意図から解き放たれて好きにソウルを歌いたくなったのか、6日間で録音を済ませた勢いと感情の込められた作品らしい。そりゃ、そんだけのパワーが聞き手にダイレクトに響くんだからとんでもないアルバムだわさ。シャウトとか歌の技術とか多分凄く上手いし色いろあるんだろうけど、何でもいいっす。ちょっと大きめの音でジョス・ストーンの息遣いを聴きながら歌を聴いているとホントに響く。素晴らしい。良い音楽に出会えたなぁと思う。こんな作品ばかり作ってたら命短くなっちゃうだろうからたまにで良いけど、こんな魂聴かせてほしいな。
この後にはデイブ・スチュワートと意気投合したのかミック・ジャガー率いるSuperheavyに参加しているので、そっちもまた楽しみだが、どう考えたって別にミック・ジャガーの歌がジョス・ストーンのように響く声なワケでもないし、他のメンバーを見てもジョス・ストーンが最高の歌い手だってことは一目瞭然なので、果たしてどんなコラボが聴けるのか楽しみだ。ジャニス・ジョプリンって良いなぁと思ってるひとはジョス・ストーンの「Lp1」聴いて後悔することはありません。時代を超えた最高のシンガーが、エイミー・ワインハウスの分まで一人で伝えてみせると言わんばかりの超熱唱歌唱を心で聴いてほしいです♪
- 関連記事
-
- Joss Stone - Introducing Joss Stone
- Joss Stone - LP1
- Joss Stone - Mind Body & Soul