John Martyn - Live At Leeds

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John Martyn - Live At Leeds (1975)
Live at Leeds Solid Air (Dlx) (Exp)

 アイランドレコードってのは70年代初頭ではまだまだ大きな会社ではなかったのか、レーベル内のミュージシャンを結構交流させていたみたいで、そこかしこで同じレーベル内の人脈でのセッションやゲスト参加などが繰り広げられているのをクレジットで確認できる。ミュージシャン的に見れば、自分のソロアルバムやバンドでの作曲のアイディアや刺激などやはりミュージシャン仲間が多い方が良いワケで、それが好みの音楽ややっている音楽のスタイルとして違っていても、むしろ違う方がトライする気持ちも強くなるのかもしれない。更に英国ってのはルーツがトラディショナルなので根本的な部分で合わないってことはあまりないのかもしれないな。日本人も演歌というキーワードでどこか繋がってしまうしね(笑)。そんな背景がよくわかる活動をしていたのがフリーのポール・コソフかもしれない。まるで畑違いのAmazing Blondelの「マルグレイヴ・ストリート」に参加したり、先のジム・キャパルディの「Oh How We Danced」にしてもある意味挑戦だろうし。

 1975年にリリースされたことのあるジョン・マーティンと言う英国玄人向けなフォークギターシンガーソングライターのライブアルバムではポール・コソフがギタリストとしてツアーに参加しており、その模様を記録した貴重なアイテム「Live at Leeds」♪自分はまだ聴いてないけど、今じゃ「Live at Leeds (Deluxe Edition)」としてデラックス版が出ているようだ。そもそもこの「Live at Leeds」というアルバム、よく経緯は知らないけど、一般流通に値するほどのプレス枚数がなかったらしく、かなりニッチなアイテムだったようで、そもそもジョン・マーティンとポール・コソフの交流が取り沙汰されるようになったのもそんなに古いことではない。全然知られていなかったセッションでもあるか。ましてやスタジオ・アルバムの参加はなく、ライブだけでの参加だったし、それでいてこの「Live at Leeds」がほとんど売られなかったっつうのもある。だから全然手に入れられなかった。ネット時代になってから聴いたんだけどさ、そもそもジョン・マーティンってホントにフォークシンガーの世界の人でこの前後のアルバムのメンツ見てればわかるけど、「Solid Air」ではほとんどフェアポート・コンヴェンションとのジョイントでソロ名義アルバム、名作。そして「Inside Out」ではアイランドレーベルの仲間たち、すなわちトラフィックの面々なんかとのセッションアルバムを作っていたりする不思議な方。

 この「Live at Leeds」ではポール・コソフとダブルベース奏者で知られているダニー・トンプソンが一緒にプレイしているという不思議なライブアルバムなのだ。しかも演奏しているのが結構フリーキーでアバンギャルドな世界だったりしてかなり摩訶不思議。ダニー・トンプソンのダブルベース=ウッドベースがかなり自由自在に動き回っていて、そこにジョン・マーティンのフォークと歌が乗っかるようなものなのでホントに自由な空間だらけ、それでいて他の楽器が入るスキがないので結構困る。うん、それはポール・コソフも同じだったようで、まぁ、このコロってのは体調不良なんかもあっただろうけど、あまりギターが弾けてないっつうか弾いてる音が聞こえてこない。あの音はね。もしかしたらアコギでのオブリなんかはポール・コソフな気もするけど、そうだとするとポール・コソフのアンプラグドなプレイって実に貴重でさ、あまり聴けないんでじっくりと聴いちゃうワケですよ。多分そうだと思うんだけどね。

 そんなことで今だからこそ日の目を浴びるアルバムっていう感じで聴いてもらえるとちょいと不思議な音に出会える。系統としちゃフェアポート・コンヴェンションとかストローブスなんかの類でジョン・マーティンの歌とギターがメイン。それにしてもダニー・トンプソンのベースが凄い…。この人ペンタングルの創始者でもあり、また近年でも様々なミュージシャンとのセッションを繰り広げる人です♪



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フレ
Posted byフレ

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