Ginger Baker's Air Force - Ginger Baker's Air Force

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Ginger Baker's Air Force - Ginger Baker's Air Force (1970)
Ginger Baker's Air Force ライヴ 1970 [DVD]

 ロックの歴史に於いて金字塔を打ち立てたクリームは3人での編成ながらも実力派ミュージシャンの融合体だったこともあって短命に終わったのはともかくながら、以降のソロ作品などでそれぞれのメンバーの力量と指向性が大きく反映されることとなった。それはもうそれぞれの好みがまるで異なるものだったんだなと思うような展開で、この3人がバンド組んでたのかと後になればその方が不思議だったりする。まぁ、バンドなんて大概がそんなもんだろうけど。

 クリームの中でももっとも長老でワガママで個性的だったドラマー、ジンジャー・ベイカーはクリーム解散後クラプトンとブラインド・フェイスまでは付き合ったものの、結果的にはクラプトンに満足できなかったのかクラプトンが去ったのかわからんけど、よりハードで音楽的な路線を展開することにしたようだ。その答えが1970年1月のライブ実況録音盤をデビューアルバムとした「Ginger Baker's Air Force」だった。そうだねぇ、正直言って昔初めて聞いた時はあまりにも聴き易くない音だったので全然聴けなかったし、楽しめなかったなぁ。所詮ジンジャー・ベイカーだし、ドラムなんてよくわからないし、って感じで、アフロビートを導入して云々なんて評論からしてワケ分からんし、聴いても未知の世界だったので全然ついてけなかった。

 それでも英国B級ロックとか聴いて実に様々なエッセンスを聴いている中で、このジンジャー・ベイカーの「Ginger Baker's Air Force」を聴くとものすごく研ぎ澄まされた斬新な音であることに気付くワケよ。だってB級じゃないからさ、目指すものあって明確にそれをやってるって感じだから音の洪水度合いが違うんだな。総勢10名での楽器の嵐、歌はないんだから楽器のぶつけ合いで、それも隙間を埋めていくような楽器の使い方じゃなくてテーマと洪水の嵐。ロックフォーマットだけど完全にジャズセッションの様相。参加してるメンツもそりゃまぁ大した人達ばかりです。自分的にはそんなにヒーローじゃないけど、実力派の面々がきっちりと音楽をしている意味で、ジンジャー・ベイカーの構想についてってる。もちろんドラムも目立つように叩きまくってて、ジンジャー・ベイカーここにありっていう主張もしっかりと出ている熱い熱いライブアルバム。見事。今じゃDVD「ライヴ 1970」まで出ているのか?とちょっと驚いたのだった。



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フレ
Posted byフレ

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K平  
これを買おうと思ったきっかけは

昭和47年のNHK教育TVだったと思います。私の知らないアマチュアかプロか、男のバイオリン・カルテットかトリオ(たぶんALIKカルテットだったと思います)が 番組で演奏した曲の中に「DA・DA・MAN」が入っていたのです。
いいじゃん、これは 誰の曲だ? と調べてみたらGINGER BAKER’S AIRFORCEのLPに入っているではないか となって 探して買ったのです。
ジャケットが 日本独自デザインでしょうか、ロイヤルアルバート ホールらしき所のLIVE写真で、外盤のイラストより 好きですね。
大人数だけあって、音がぶ厚い。ホーン入ってるんだけど、ブラスロックとは違う 乗りの魅力がありました。
ドラムソロFEATUREが時代感じますね。
その後アフロになるけれど、こっちの方がいいかな。AIRPLANEのJORMAみたいに ねちょっとしたMCも結構好きです。THREE MAN ARMYとかも 追っかけましたが、ちょいと 自分の個性を出せてないかなと 思います。AIRFORCEは、セールス的には厳しかっただろうけど、彼がある程度、好きにやれたイメージですね。
 

2011/08/26 (Fri) 09:41 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>K平さん

へぇ、リアルタイムですか、これ?
調べてみたら、ってもその時代にどうやって調べたんだろ?電話?凄いな。
Three Man Armyか…、そっちに行く手もあったなぁ(笑)。
クリーム以降なかなか才能発揮の場がなかったような気がしますけど、この作品は結構ね、出てる感じ。

2011/08/27 (Sat) 20:46 | EDIT | REPLY |   

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