Syd Barrett - Barrett
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Syd Barrett - Barrett (1970)

Barrett
he Madcap Laughs
初期ピンク・フロイドの鍵でもあったシド・バレット。ロックの世界では遥か彼方に去ってしまった幻影のアーティストとして名を馳せているが、その実、どんなもんだったのだろう?向こう側の世界の住人とか完全なる狂気の向こう側にいる人、と云う言われ方をしていることも多いし、ロジャー・ウォーターズをしてもそのような言い方に近くなるので多分事実なんだろうと。一方その向こう側の住人のメッセージを音で聴くことができるのだろうか?はたまた音で聴いてて分かるのだろうか?と云う疑問もあったりするんだけど、不思議なことに一般人であろうと常人ならばどこかシド・バレットの作品に違和感を覚えるのは共通しているようだ。即ち向こう側の住人の音世界であることは何かしらの要素として音に現れているってことか。
1970年にリリースされたシド・バレットのソロアルバムとしては二枚目となる「Barrett」。ファーストの「Madcap Laughs」に比べてみるともっとキラキラと光り輝いている感じがするものの、アルバムジャケットがあまりにも非凡すぎてメッセージが伝わってこない…とは言え、このアルバムジャケットってヒプノシスなのでよくよく見ればかなり不気味ではあるのだが…。そんなセカンドアルバム「Barrett」だが、ロジャー・ウォーターズが前作「Madcap Laughs」で残したセリフ「もう誰もシドをプロデュースできない」の通り、まるでタッチしていない。一方シド・バレットの後釜にピンク・フロイドに参加したデイブ・ギルモアは今回も全面協力で参加して友人を助けている。仲間のリック・ライトも微力ながら手助けをしているが、音的な貢献度はそれほど高くないだろう。前作でのキーポイントでもあった奇才ソフト・マシーンの手助けは今回はまるでなく、あくまでもシド・バレットの固有の透明感溢れる浮遊するポップスをアコギや歌で綺羅びやかに聴かせる感じに仕上げているのであまり多くの楽器は要らなかったのだろうと。敢えてこの音での手法を選んだのは多分シド・バレット自身だったと思いたいし、それをデイブ・ギルモアが形にしていったってところじゃないだろうか。
しかしながら、曲調は最初期のピンク・フロイドの頃からそれほど進化していない。本当に独特の個性的な向こう側の音と言うのか特徴的なポップス、サイケデリックという言葉では括れないヘンなポップス的な引き語りが多くを占める。それもギターの音がチープだったり歌声が60年代から変わってなかったりするのでかなりヘン。ま、それはファーストから変わらないことでもあるが。そんなことを思いながら聴いているとあっと言う間にアルバムが終わってしまうので、あれ?なんだったんだ?と。時間感覚もおかしくなってくるんじゃないか、このアルバム聴いてると。
今でも様々な人がシド・バレットの作品を好んで聴くと言うが、聴いてみるとわかるようにハマり込める要素はかなり多いし、また楽しい。多分その楽しみはなかなか到達しきれない音世界だろうからだと思うが、確かにそんなのを具現化する作業を出来る人間はあまりいないだろう。そういう意味でデイブ・ギルモアは実に根気よく仕事をしたと思う。しかもピンク・フロイドの方も結構タイトな時期だったろうに。




初期ピンク・フロイドの鍵でもあったシド・バレット。ロックの世界では遥か彼方に去ってしまった幻影のアーティストとして名を馳せているが、その実、どんなもんだったのだろう?向こう側の世界の住人とか完全なる狂気の向こう側にいる人、と云う言われ方をしていることも多いし、ロジャー・ウォーターズをしてもそのような言い方に近くなるので多分事実なんだろうと。一方その向こう側の住人のメッセージを音で聴くことができるのだろうか?はたまた音で聴いてて分かるのだろうか?と云う疑問もあったりするんだけど、不思議なことに一般人であろうと常人ならばどこかシド・バレットの作品に違和感を覚えるのは共通しているようだ。即ち向こう側の住人の音世界であることは何かしらの要素として音に現れているってことか。
1970年にリリースされたシド・バレットのソロアルバムとしては二枚目となる「Barrett」。ファーストの「Madcap Laughs」に比べてみるともっとキラキラと光り輝いている感じがするものの、アルバムジャケットがあまりにも非凡すぎてメッセージが伝わってこない…とは言え、このアルバムジャケットってヒプノシスなのでよくよく見ればかなり不気味ではあるのだが…。そんなセカンドアルバム「Barrett」だが、ロジャー・ウォーターズが前作「Madcap Laughs」で残したセリフ「もう誰もシドをプロデュースできない」の通り、まるでタッチしていない。一方シド・バレットの後釜にピンク・フロイドに参加したデイブ・ギルモアは今回も全面協力で参加して友人を助けている。仲間のリック・ライトも微力ながら手助けをしているが、音的な貢献度はそれほど高くないだろう。前作でのキーポイントでもあった奇才ソフト・マシーンの手助けは今回はまるでなく、あくまでもシド・バレットの固有の透明感溢れる浮遊するポップスをアコギや歌で綺羅びやかに聴かせる感じに仕上げているのであまり多くの楽器は要らなかったのだろうと。敢えてこの音での手法を選んだのは多分シド・バレット自身だったと思いたいし、それをデイブ・ギルモアが形にしていったってところじゃないだろうか。
しかしながら、曲調は最初期のピンク・フロイドの頃からそれほど進化していない。本当に独特の個性的な向こう側の音と言うのか特徴的なポップス、サイケデリックという言葉では括れないヘンなポップス的な引き語りが多くを占める。それもギターの音がチープだったり歌声が60年代から変わってなかったりするのでかなりヘン。ま、それはファーストから変わらないことでもあるが。そんなことを思いながら聴いているとあっと言う間にアルバムが終わってしまうので、あれ?なんだったんだ?と。時間感覚もおかしくなってくるんじゃないか、このアルバム聴いてると。
今でも様々な人がシド・バレットの作品を好んで聴くと言うが、聴いてみるとわかるようにハマり込める要素はかなり多いし、また楽しい。多分その楽しみはなかなか到達しきれない音世界だろうからだと思うが、確かにそんなのを具現化する作業を出来る人間はあまりいないだろう。そういう意味でデイブ・ギルモアは実に根気よく仕事をしたと思う。しかもピンク・フロイドの方も結構タイトな時期だったろうに。
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