John Entwistle - Smash Your Head Against the Wall
0 Comments
John Entwistle - Smash Your Head Against the Wall (1971)

Smash Your Head Against the Wall (Bonus Track Edition)
Mad Dog
The Whoの中で最も寡黙で過激でロックな男、実はジョン・エントウィッスルというベーシストだったりするみたいだ。レコードを聴いてみればベースのブイブイな自己主張な音で、ジョン・エントウィッスルと言う人の目立ちたがり屋な主張はわかるだろうし、ステージを見れば最も派手な衣装を身にまとい、派手なベースを弾いているし派手な弦を張っている。更に彼の最期は正にSex, Drug & R&Rだったワケで、そもそも何億稼いだか知らないが全て使い果たして借金を背負っていたということも無茶苦茶だ。そして一番驚くのはThe Whoが「Who's Next」という名盤をリリースした頃、自分の曲があんまり使われないよなぁ、The Whoじゃ、ってことでたくさん書き貯めてた曲を元にソロアルバムをリリースしてしまったことだ。
1971年にリリースされたジョン・エントウィッスルのファーストアルバム「衝撃!!」はそんな主張が込められているのか、それとも単に暇つぶしとして出したものなのかわからないが、相当面白くユニークな試みが満載のジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕上がっている。冒頭の「My Size」からしてヘンなリフの曲で既にオカシイ。ちなみに2005年にリリースされた再発CDではボーナストラックがいくつも含まれていてそれは未発表曲だったりデモテイクだったりするんだが、この「My Size」の初期テイクってのが入ってて、聴き比べてみるとわかるけど、ジョン・エントウィッスルのベースが超強力でギター要らねぇじゃないか、っつうくらいの代物だ。全く驚異的なベーシストだ。そして更にユニークなのはThe Whoの「Live at Leeds」の冒頭を飾るジョン・エントウィッスル作の「Heaven and Hell」がThe Whoのアルバムに入らなかったことへの復讐か、この「衝撃!!」にガラリとアレンジを変えて収録されている。それは見事にジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕立てられていてThe Whoの「Heaven And Hell」とは全然異なるムードで実にダークなサウンド。これはこれで味があるしベースも思い切りリード楽器になっててギターはアコギ中心とオブリソロのみ。他にもホルンを吹く人ってのもあって管楽器がフューチャーされている曲があったり、相変わらずヘンなコード進行による妙なポップスがあったりしてまるで捉え所のない曲展開を成しているものの、どれもメロディーはしっかりしていてアレンジも濃厚なのが面白い。
仲の良かったキース・ムーンとニール・イネスが友情出演しているので、やはりリズム隊は時間が余ってたんだろうと思われる。以降ジョン・エントウィッスルはThe Who活動中にも関わらずどんどんとソロ作品をリリースしていくのだが、当時どれだけ話題になっていたのかはわからない。それでも何枚もアルバムリリースされるくらいだからそれなりに売れたんだろうな、The Who全盛期だから。一人のアーティストの作品として聴いていくジョン・エントウィッスルのソロアルバムはかなり個性的で売れなかったとは思うけど紛れもなく英国B級ロックの雄になるべく音を出しているので有名バンドのベーシストのソロ作品として聴くのではなく、70年代英国ロックが産み出したごった煮ロックの作品として捉える方が面白く聴けます。ボーナスとして付けられたでもテイクの曲とか聴いてるとホントにプログレッシブってのもわかるし、何でもアリだもん。以降の作品も含めて実は非常に興味深いソロアルバムばかりなのでまだまだ楽しめる領域残ってますよ♪




The Whoの中で最も寡黙で過激でロックな男、実はジョン・エントウィッスルというベーシストだったりするみたいだ。レコードを聴いてみればベースのブイブイな自己主張な音で、ジョン・エントウィッスルと言う人の目立ちたがり屋な主張はわかるだろうし、ステージを見れば最も派手な衣装を身にまとい、派手なベースを弾いているし派手な弦を張っている。更に彼の最期は正にSex, Drug & R&Rだったワケで、そもそも何億稼いだか知らないが全て使い果たして借金を背負っていたということも無茶苦茶だ。そして一番驚くのはThe Whoが「Who's Next」という名盤をリリースした頃、自分の曲があんまり使われないよなぁ、The Whoじゃ、ってことでたくさん書き貯めてた曲を元にソロアルバムをリリースしてしまったことだ。
1971年にリリースされたジョン・エントウィッスルのファーストアルバム「衝撃!!」はそんな主張が込められているのか、それとも単に暇つぶしとして出したものなのかわからないが、相当面白くユニークな試みが満載のジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕上がっている。冒頭の「My Size」からしてヘンなリフの曲で既にオカシイ。ちなみに2005年にリリースされた再発CDではボーナストラックがいくつも含まれていてそれは未発表曲だったりデモテイクだったりするんだが、この「My Size」の初期テイクってのが入ってて、聴き比べてみるとわかるけど、ジョン・エントウィッスルのベースが超強力でギター要らねぇじゃないか、っつうくらいの代物だ。全く驚異的なベーシストだ。そして更にユニークなのはThe Whoの「Live at Leeds」の冒頭を飾るジョン・エントウィッスル作の「Heaven and Hell」がThe Whoのアルバムに入らなかったことへの復讐か、この「衝撃!!」にガラリとアレンジを変えて収録されている。それは見事にジョン・エントウィッスル風ホラーロックに仕立てられていてThe Whoの「Heaven And Hell」とは全然異なるムードで実にダークなサウンド。これはこれで味があるしベースも思い切りリード楽器になっててギターはアコギ中心とオブリソロのみ。他にもホルンを吹く人ってのもあって管楽器がフューチャーされている曲があったり、相変わらずヘンなコード進行による妙なポップスがあったりしてまるで捉え所のない曲展開を成しているものの、どれもメロディーはしっかりしていてアレンジも濃厚なのが面白い。
仲の良かったキース・ムーンとニール・イネスが友情出演しているので、やはりリズム隊は時間が余ってたんだろうと思われる。以降ジョン・エントウィッスルはThe Who活動中にも関わらずどんどんとソロ作品をリリースしていくのだが、当時どれだけ話題になっていたのかはわからない。それでも何枚もアルバムリリースされるくらいだからそれなりに売れたんだろうな、The Who全盛期だから。一人のアーティストの作品として聴いていくジョン・エントウィッスルのソロアルバムはかなり個性的で売れなかったとは思うけど紛れもなく英国B級ロックの雄になるべく音を出しているので有名バンドのベーシストのソロ作品として聴くのではなく、70年代英国ロックが産み出したごった煮ロックの作品として捉える方が面白く聴けます。ボーナスとして付けられたでもテイクの曲とか聴いてるとホントにプログレッシブってのもわかるし、何でもアリだもん。以降の作品も含めて実は非常に興味深いソロアルバムばかりなのでまだまだ楽しめる領域残ってますよ♪
- 関連記事
-
- Pete Townshend - White City
- John Entwistle - Smash Your Head Against the Wall
- Roger Daltrey - Under a Raging Moon