Tin Machine - Tin Machine

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Tin Machine - Tin Machine (1989)
Tin Machine [ENHANCED CD] ライヴ OY VEY,BABY
Tin Machine - Tin Machine Tin Machine Prisoner of Love - EP - Tin Machine Prisoner of Love

 イギー・ポップと来ればやっぱりボウイと連鎖反応してしまうもので、80年代のボウイはイギー・ポップとの共同ワークを焼き直したりして正にポップスター的なポップに再度仕上げ直した曲が目に付く。一方のイギー・ポップの方も同じくボウイとの共作ってのもあったんだが、両者は妙な関係性で連鎖し合っていたみたいだ。その80年代のボウイは、賛否両論として、実は地味にその辺の流れをシンプルに吸い上げて具現化していたのがまるで評価されなかったTin Machineっつうバンドなんじゃないだろうか。

 1989年、ボウイがポップスターに飽きた後、進んだ方向は70年代の英国ハードロックを更に洗練されたサウンドに仕立てた直球勝負のバンド「Tin Machine」の作品。自らもバンドの一員としての位置付けとしてバンド活動に専念し、綺羅びやかな世界とは正反対のスタイルでドサ回りから始めてバンドを洗練させていった。そのメンツがイギー・ポップのバックでプレイしていたリズム隊のハント兄弟と知り合い関係からの拾い物でもあったリーブス・ガブレルスという凄腕ギタリスト。更に鍵盤奏者も最初からいたのだが見た目からの問題か、サポートメンバーとしての位置付けだった。

 さてそのファーストアルバム「Tin Machine」は堂々とハード・ロックの香りを漂わせるボウイならではの味わいぶりだが、メンバーはほとんどアメリカ人…だな。オープニングからどこかで聴いたことのあるようなリフでスタートして、アルバム通して聴いても変化が少なく、直球勝負のアルバムというのもわかりやすい、が故に当時も今もボウイらしさがあまり出てこないってことで評価されにくいようだ。楽曲そのものではかなりハジけていて楽しめる部分もあるんだが、どうしても飽きてしまうってのはしょうがないかな。今の時代にコレやったとしてもかなり硬派でロックな作品として市場で受け入れられるんじゃない?こんなに硬派なのってほとんどないもん。

 ライブビデオ「ライヴ OY VEY,BABY」とかも出ててさ、それでボウイを見ると随分とロッカーしていたんで、これもボウイの本質なんだろうななんて思った記憶がある。その後もちろん映像作品は買ったけど、タバコをふかしながら歌うボウイのかっこ良さ、ギター弾いたりサックス吹いたり好きにやってる感じで、しかもどこか退廃的でかっこよかった。こないだまでキラキラした80sの筆頭だった人とは思えないほどだった。それこそがカメレオンボウイですな。そんなワケで、ソリッドでタイトにかっこ良いTin Machineの音を久々に聴いて一気にロックなテンションがまた上がってきた(笑)。





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フレ
Posted byフレ

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いたち野郎  

このアルバムは最近久しぶりに聴き直してちょこちょこかけてます。当時はあまり評判良くなかったと聞きますが、どうだったんでしょう? バンドの音はソリッドでかっこいいし、こういうサウンドを80’S作品の後に臆面なくできたのも、ボウイならではでしょうか。

2011/08/08 (Mon) 02:57 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>いたち野郎さん

ソリッドでかっこ良いけどね。
ただ、ボウイらしくないのは新しさがなかったってだけかな、多分。
音的には好きですね、これ。

2011/08/10 (Wed) 22:44 | EDIT | REPLY |   

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