Fairport Convention - Liege & Lief

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Unhalfbricking What We Did On Our Holidays

 英国最高の…いや、世界最高峰とも言われるサンディ・デニーの歌声を一躍有名にしたバンドが当然ながらフェアポート・コンヴェンション。…とは云え、実際にサンディ・デニーが参加したアルバムはセカンドアルバム「What We Did on Our Holidays」から「Unhalfbricking」「Liege & Lief」の三枚で、一旦脱退した後70年代中期にまた舞い戻ってきた時の作品がいくつかあるだけなので、実質彼女の名声は初期三枚で確立されたと云えるのだ。

 世間の名盤評など意識したくないのでフェアポートに関しては割とあらゆる作品を聴いているし、自分の耳で判断するようにしている…いや、アチコチでホントに多く評論されているし、そのどれもが「Liege & Lief」に集中する評論になっているので何で~?ってのもあって、サンディ・デニー脱退後の作品もよく聴く。ロック好きにとっては多分それ以降の「Full House」や「House Full : Live At The LA Troubadour」という作品の方が圧倒的にかっこいいハズ。で、その「Liege & Lief」なんだけど、このアルバムに出会った頃…即ちツェッペリンの「Battle of Evermore」での参加から辿り着いた頃には全然ロックに聞こえなかった。何かピンとこないアルバムという印象しかなく、サンディ・デニーってもなぁ…、くらいのイメージでまだまだロックに飢えていた時期だからなんだろうか、地味な印象しか残っていなかった。しかし、時を経てそれなりに色々と聴くようになると、このアルバムがそこかしこでクローズアップされてくることを目にするようになるので、ん~、そうか?って何度も聴くんだが…、何かピンこなかったので、だからこれが絶対の名盤!っていう薦め方はできない。だから何回か聴いてどこかで「あ~いいな~」って思える名盤なワケさ(笑)。深いよな、英国は。

 それよりもサンディ脱退後の「Full House」や「House Full : Live At The LA Troubadour」の方が圧倒的にカッコ良くてそこからこのバンドを見直したのが事実。珍しいんじゃないかな、そういう人間も(笑)。でも初期作品はそれこそ何回か聴いてたんで、そりゃもちろん悪いっていう印象ではなく真剣に音を捉えて聴けなかったんだろう。フォークって感じでロックじゃないじゃん、ってのもあって。で、特に「Live At The Troubadour」を聴いた後は衝撃的だったので、収録曲を見直してそのオリジナルスタジオ作品を探して聴くんだけど、これがまた全然印象が違っていて、あぁ、サンディ・デニーが歌ってたのをデイヴ・スゥォーブリックが歌ってたんだ…、よくやるなぁ、なんて感じで聴いているとライブでの熱狂とは全く別物としてサンディの歌声と楽曲の作品の良さに改めて気付き、更にこのバンドがロックバンドだったってことに気付いたのである。

 「Liege & Lief」。エレクトリックトラッドフォークロックの捨て曲無しの名盤、コレ、やっぱホントだわ(笑)。サンディはともかくリチャード・トンプソンの超英国的ギターも最高だし、デイヴ・マタックスのドラムもフォークバンドには勿体ないくらいのもので、ボンゾ亡き後のZepに参加してもらいたかったくらい。そしてフィドルのデイヴ・スウォーブリック、この人の音色が躍動感を醸し出していて最高。「Matty Groves」におけるフェアポート流壮大な熱気ある、鬼気迫る楽器の応酬はそれだけで鳥肌ものだし、静かめな曲調ではサンディの歌声がしっとりと心に染み入る、そして何よりも好きなのがちょっと「The Lark In The Morning, Rakish Paddy, Fox-Hunter's Jig (Medley)」…というか、こういうジグサウンドって凄く好きで、デイヴの独壇場なんだけど、実に英国的で他では聴けないサウンドなんだよね。アイルランドはもちっと違うケルティックな方なのでこっちのは凄く英国的。後にこの辺が融合されてしまうので嫌気が差してアシュリー・ハッチングスが脱退してしまうんだけど、たまらんね、コレ。サンディの出番は全くないんだけど、最高のリズム。「Toss The Feathers」もあるし♪んでもって続く作品が「Tam Lin」。フェアポート史上最も難しい曲として現在に渡るまでフェアポートのイベントではこの曲を誰が見事に歌えるか、っていうのをひとつの選出基準にしている節もあり、今では毎年行われるイベントで多種多様の歌手を迎えてこの曲を演奏しているようだ。ま、どれも好評なんで、結局イベントの価値としては成功しているみたいで良いね。それくらいに歌うのが難しいと言われているこの曲はやはりひとつのハイライトだ。

 そうそう、サンディの中での永遠の名曲「Who knows where the time goes?」はサードアルバム「Unhalfbricking」に収録されているのでこいつも忘れちゃならない。このアルバムは…、キリがないのでまた次回(笑)。

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フレ
Posted byフレ

Comments 6

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evergreen  

すごいですね~ここは、私は中途で挫折しちゃったかな~
長い道のりなんで・・・
当時初来日が遅すぎた・・・ていわれましたね。

2006/05/14 (Sun) 02:41 | EDIT | REPLY |   
sand  

わ~ビックリですね~。
Shirley Collins And The Albion Country Bandまで行きますか。これは先日入手しましたが、まだ聴いてないです。後ほど聴いて間に合ったらレスします(^_^;)

で、ですね。このエントリーは、今まで読んだ、どのフェアポート関係の文より激しく同意しました。

「Liege & Lief」は、ハッキリ言って楽しめないんですよ!
うわ~ここでしか書けません。

サンディ在籍時(復帰前)の自分的に気に入ってる順位は。
1.「What We Did on Our Holidays」
2.「Unharfbricking」
3.「Liege & Lief」
となります。セカンドが一番まとまってて美しいと思いますね。

で、マタックス・スワグリック・トンプソンなんかの超絶美技は、「Full House」やその時期のライブ盤てのにも激しく賛同します!
特にライブ盤は、クリムゾンの「アースバウンド」並の超ド級のハード・プログレッシブ・ロックですね。
ここまで暴れる必要があるのか。って感じですね。当時ZEPとツアーで一緒だったからって話し聴いた事があります。

で、言いたかったのは「Liege & Lief」が悪いって訳じゃなくて、もっと凄いのや美しいのもあるよ~って事です。

長文すんません。

2006/05/14 (Sun) 05:19 | EDIT | REPLY |   
evergreen  

ごめんなさい!深夜のコメントで、私何書いたかな~と思って読んでたら、大きな間違い!
来日遅いって言われたのは、リンディスファ~ンだよね!
すみません、調べず書いてるから・・・いつも、失敗!

う~ん、これは、先が長いな~このシリーズ、私は、まだまだ本格的ではないな~と思いました。
アシッド系から結構入っちゃってるな、私は、邪道。でも、こうゆうの絶対いずれ聞くだろうという予感がします。
フェアポートは、入れ替わりたちかわりだから、難しいよね!比べられない。

2006/05/14 (Sun) 11:40 | EDIT | REPLY |   
フレ  
コメコメさんくす!

>エヴァ姉さん
確かに道のり長いっす…。フェアポートはどんなタイミングで来日したんだろ?知ってるのはつい最近、新宿ロフトで、なんてのがあって驚いたくらいですが…。アシッド系から入るってのもアリですよね。ソーニャのソロとかもろにアシッドフォークだし、コーマスとかも狂気じみたフォークだしなぁ…、あ~、この辺もあるかぁ。フェアポートそのものの人の出入りはマイルス・デイヴィス周辺のようなもんですね。

>sandさん
同意いただきありがとうございます♪ちょっとね、何見ても名盤って書いてあるのはどーかと思うよね。名盤だけどロックファンからしたら結構ハードル高いもん。それよりももっとロックなのあるし、絶対その方がかっこいいし、ヘンにサンディてこんなのなんだ~とも思われたくないし、色々(笑)。Zepとツアー回った時にマタックスのドラムは凄く気に入られたらしいですね。90年代に入ってプラントがフェアポートのイベントに参加していて、その時にようやく実現したらしいです。ちなみにZepの曲やってます♪

2006/05/14 (Sun) 22:04 | EDIT | REPLY |   
茶  

こんばんは~♪
茶にとっては LIEGE AND LIEF だけでもう他に類を見ない凄まじいバンドですよ~♪
特にジグ?の様なビートと速めのブギー・ビートを合わせ、グイグイ進む COME ALL YE 、血潮を激しく揺さぶる MATTY GROVES の研ぎ澄まされた攻防、トラディショナルなメロディで優しくも切なく包みこむ FAREWELL FAREWELL 、まさに頂点でした。
じつはね。。。その他のアルバムはどおもしっくりいかないのですが、その後茶はサンディ・デニーとリチャード・トンプソンのソロにのめりこんでいったです♪
ってゆうかフェアポート関係で一番最初に聴いたのが、トンプソンのファースト・ソロ HENRY THE HUMAN FLY だったのですが。中古店で友達が100円ぐらいで買って、なんだか妙だからってことで茶にくれたんですよ(苦笑)。

2011/06/06 (Mon) 22:25 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>茶さん

コレはねぇ…、理解するのに時間かかったかも。
ただ、理解しちゃうとすごくハマれる、そんなアルバムでしたね。
この時期のライブなんて出したらすごく面白いと思います。

2011/06/09 (Thu) 23:15 | EDIT | REPLY |   

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